雨乞岳
- GPS
- 06:51
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 907m
- 下り
- 888m
コースタイム
- 山行
- 5:32
- 休憩
- 2:38
- 合計
- 8:10
天候 | 曇時々晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・道は良く整備されているが、稜線上は熊笹が深く茂っており、道を読みづらい。また茂みの中に倒木が隠れており、こけやすい。 ・昭文社地図にある1600m近辺の水場は量は多くないもののよく冷えていました。 |
写真
感想
先輩のTさんに誘われて雨乞岳に登る事になった。雨乞岳は南アルプスの北端と言えるところで、Tさんの別荘がある小淵沢から1時間程の車旅で登山口に着く。
当日はEさんやYさんともご一緒して4人の山行となった。小淵沢からの車道で何度も猿の親子連れを目撃した。サントリー工場側のコンビニで朝飯と昼飯を調達する。ワイン売り場に立つYさんを目にして、打ち上げの準備とは入念な、と思っていた。
甲州街道から登山口に向かう林道はTさんが言われる通り、陰気で曲がりくねった通りにくい道だった。日曜の朝だというのに他に車は無く、ヴィレッジ白州に着いて漸く他の車を見た。
ゆっくり身支度して予定通り7時過ぎに出発、先頭はゆっくり歩きたいEさんになった。道はよく整備されていて、岩も少なく歩きやすい。木の階段が続いているが段差も間隔も小さいので苦にならない。それでも尾根に乗るまではそれなりの勾配が続くので、都度休んで進んだ。
途中先行していたTさんが道の脇でうつ伏せに寝そべっているのを見て驚く。茸の写真を撮っているのだ。種別同定用のスマホアプリもあるらしい。そこから茸談議をしながら登る。人と一緒に登るのは一、二年ぶりくらいだ。ペースを合わせるのに難儀した。
道は徐々に勾配を増し、中腹の笹薮を九十九折に登って行く。登山地図にある水場が中々見当たらないとやきもきしていると、右脇の沢がかなり詰まった辺りで漸く見つかった。水飲み休憩をして水を補充、ゆっくり登る。
尾根上に出ると霧がいよいよ濃い。シラビソや白樺等、いつもの奥多摩では見られない木々が霧に包まれているのを見るのは楽しい。Tさんが「登っている間は曇の方が涼しくて良いけど、頂上では晴れてほしい」と話す。その時は何を勝手なと思っていた。
尾根上に出ても茸探索は終わらない。Eさんが登山道から2mは離れた倒木の脇に食用茸を見つけた。どうも山を登る時の目が自分とは全く違うようだ。
笹薮はいよいよ深く、チビの自分だと腰近くまで埋まってしまう。おまけに新しい倒木がその中に隠れていたりするから剣呑だ。先頭は何度か躓いたと思う。先行から少しはぐれると姿が見えなくなり、不安になる。良く整備された登山道だが、それでもこのまま笹が成長すれば、早晩人が通るのは不可能になるのではないだろうか。
主尾根に乗れば残りの標高差は100m少しだ。地形図に見える1906m峰の左下の峠からの登りは大したものに見えなかったので、1906m峰に来たところで「もうきつい登りは無い」と皆に伝えた。ところが実際に見たものは想像とは違っていた。「このショックはきついな」と口々に言われる。地図読みが未熟で申し訳ありません。。。
のんびり登る事4時間、山頂に着いた。あれだけ濃かった霧が晴れ進み、富士山や甲斐駒ヶ岳、日向山が雲の間から見える。Tさんの思いが通じたか。
荷を解いて昼飯を用意していると、もう一つのサントリー工場側からの登山道を男性が登って来た。ゆっくりだが堂に入った歩き方だ。話を聞くと朝3時過ぎに静岡県の自宅を車で出て、6時半に登り始めたというから驚嘆した。もう定年を超えているように伺えるのに。
コンビニ弁当の昼飯を食べていると、Yさんがまさかの赤ワインを持ち出してきた。ペットボトルのワインをコンビニで売っていたらしい。「荷が軽くなるから協力して」と言われ、喜んで協力した。
眼下に見える水晶ナギへYさんが行くという。Eさんも行く気になっている。約300m降りて登って来る事になる。お二人の足取りを見るとかなり心配だが…誘われて、一緒に行った方が良いかとも考えたが、面倒になってーたまにはガツガツしない山をとも思い―ここで昼寝する事にした。
山頂の地面に直に横になる。傍から見れば昼寝というよりは遭難で倒れているだけだろう。一時間半もウトウトした。一人で登っていると山行中にアルコールを摂る事は無いし、昼寝もしない。標高2037mの陽射しはきついが、風が良く吹いている。虫も居ない。今夏は良く登ったほうだが、漸く虫から解放された。Yさんの息切れと熊鈴で目を覚ました。Eさんを待って降りる事にした。水晶ナギは上に立つと下まで見通せず、ここで見るより狭く、また思った程白くなかったという。
下りはTさんが張り切って駆けるように先頭を降りていった。笹薮でバラバラになると面倒なので何度か止まってもらって、それでも登りとは段違いの早さで降りた。2時間半で登山口に戻り、塩沢温泉と近くの中華料理店で打ち上げ、運転手のTさんに然程気を遣わずビールと紹興酒を堪能した。
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