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Yamareco

記録ID: 1939020
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ハイキング
大山・蒜山

甲川 山本沢・大流森林鉄道

2019年07月21日(日) [日帰り]
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henachoko69 その他2人

コースタイム

全行程 三時間半

以下 山日記から転載

【大流森林鉄道】
 三十年ほど前に東坂から西坂まで森林鉄道軌道を刈払いした。赤碕町歴史解説員の養成講習であった。道なかばに風穴らしきものがあったが今ではその下が展望駐車場として整備されている。

 この軌道は昭和13年頃から倉吉営林署によって、源蔵の谷などで焼かれた炭を搬出する道路として建設されたもので、風穴谷付近までは大山まいりの道が利用されている。その後、軌道が敷設されたのは第二次大戦後のことである。
 戦後の敷設は、ブナ、ナラなどを搬出するために昭和25年頃から始められた。最終的には甲川上流付近まで延長され、総延長約8キロで勾配は約千分三であるという。源蔵の谷から奥には約十ヶ所の橋がかかっていた。甲川に近い大渓谷には二段構えの橋が架かっていたと言われている。これらの橋台は全て石積みで造られており、主に四国方面の石工があたったという。全体の工事は井木組が請け負われたという。この軌道には、最初、手押しのトロッコが通り、後に牛が使用され、最後はディーゼル機関車が導入されたと言われている。
 伐採されたブナなどは、合板の枕木の用材として利用された。これらは、東坂付近から架線によって現在の県立船上山少年自然の家付近に集積された後に赤碕駅まで運ばれて、倉吉市の製材所に送られたと言われている。なお、伐採の跡にはスギ、ヒノキなどが植林された。
 この軌道は昭和30年頃まで使用されたと言うことである。その後は、利用する人もほとんどなかったが、現在は東坂と源蔵の谷の間が自然散策の道として活用されている。
『船上山案内記』から抜粋

 歩き道
西坂をのぼり源蔵の谷に向かう。ここは集積地で駅舎があったと推察される。さらに進むと下方から甲川の水音が聞こえる。大障子岩付近は落石に注意。西坂の分岐から一時間半で崩落地点。(冑滝上部)崩落地から先にまだ軌道跡があるが高巻も困難である。
 香取の牛飼ノ尾から甲川に入り大流れ(山本沢)を遡行すると軌道跡がある。更に遡行すると大流れの滝。
 近所に木材搬出作業に従事した人がいる。持参した「鷹勇」を飲みながら話をきいた。軌道の二重橋の写真があったが紛失してしまった。遠戚の方が作業中にブレーキがきかず事故で亡くなったとか、役人が検査にきたが接待の酒がきれて作業小屋から山川木地まで夜中に買い出しにいったとか・・・・・古老も一昨年逝ってしまった。我が家の爺様も泊まり込みで炭焼きをしていたらしい。
 木造の二重橋の写真を見せてもらうため、古老のお宅を訪ねたが写真みつからず。

 詳細は森林鉄道のマニアが掲載しているので閲覧できる。

日本百名谷
 甲川は知る人ぞ知る峡谷美で、険しい岩場の魅力に惹かれ、各地から沢登りの愛好者が訪れることでも有名である。
 春の新緑、秋の紅葉、真夏の涼をと、沢登りの者のみが味わうことのできる特権といえるかもしれない。
 香取奥部(旧「県民の森」)から庄司ヶ滝を目指してゆくとネマガリタケ(ヘートコ・スズノコ)の藪が所々にある。
 勝田ヶ山から船上山にくだっていく尾根と西側に緩やかにくだる尾根に分かれるが、、西側尾根の南西斜面と先端斜面は険しい崖で甲川にくだる。その険しい岩場にヒメコマツ(ゴヨウマツ)の群生地がある。崖の岩場に根を張った老松の群生ではあるが容易には近寄れない。群生したヒメコマツは非常に珍しく、鳥取県ではこの場所だけだといわれている。
 イワナが甲ヶ谷付近に特に多く生息しているらしい。ヤマメはうぐいす橋の300メートル位上流が多いとされている。橋の下流にマスの養魚場と釣堀があったが、ここから脱走したニジマスが確認されている。
 晩秋になると甲川上流の原生林にキノコ狩りを楽しむことができるが、過去に何回か遭難騒ぎがあったのでそれなりの経験と準備が必要である。
 雪解け水が甲ヶ山(かぶとがせん)から甲川(きのえがわ)へさらに下甲(しもぎ)で日本海へ流れていく。
 甲川の上流部の水温は摂氏10〜12度位、部分的に差はあるが湧き水の影響と思われる。うぐいす橋付近になると14度、夏になると2〜3度上昇する。毎年、夏休みに甲川渓流祭りがこの橋付近で開催され子供たちで賑う。

【庄司ヶ滝】
 甲川の源流から数百メートル下った険しい岩場の峡谷に位置する。甲川にあるもっとも大きな滝で、落差38メートル。水量は多くないが険しい溪谷にある美しい二段滝である。
 庄司ヶ滝の名の由来については詳しくは知られていないが、昔この付近が荘園であった頃に(?)この管理者をしていたのが庄司氏であり、氏の名にちなむという。

【源蔵滝】地形図・大山概念図記載なし
 庄司ヶ滝から約2000メートルほど下ったところに源蔵滝はある。この間は険しい急流であり、源蔵滝は西側急斜面の中腹から大量の水が湧き出して、岩場を洗うように甲川本流に落ちている。これは、明治末期に庄内村の村長であった冨長源蔵が退官後間もない明治40年頃、この滝水を川手川支流の越水谷に取り込むべく、越水谷から甲川へ落ち込む滝水の出口地点を目標に、自費で約500メートルの隧道を掘り進めた。しかし滝水を取り込むことに失敗、当時大きな話題になる事件であったと伝えられる。その時からこの滝を源蔵滝といわれるようになったと云う。

【冑滝】地形図記載なし
 勝田ヶ山の西側尾根を甲川へ下ったあたりに冑滝がある。「伯耆民談記」によると『此処を以って冑川と称するなり。然るに冑の文字、後世に到り誤りて甲と言う字を書く故、甲川とも言伝ふ。然れ共神詠に依り冑川と号すること、古来相伝の説なり』
 この著者の言に従った命名「冑滝」という。源流から鶯橋までの中間点くらいに位置する。甲川で滝としての条件を備えたのは庄司ヶ滝と冑滝だといわれている。

「滝の条件:滝とは、落差が5メートル以上で、年間を通じ常時水流のあるもの。ただし河川表示のある場所」 国土地理院より

【妖精の滝】地形図記載なし
 深山幽谷 幽玄である。
 エメラルドグリーン(ゆ〜嬢の表現)の水を湛えている美しい滝である。
 妖精谷のこのあたりは蜻蛉(かげろう)とも呼ばれているようだ。
 上流に「五右衛門風呂」がある。この風呂に入ると、山歩きで疲れた体を癒してくれる。
 この妖精という素敵な響きに憧れているのは自分だけだろうか。

 滝壺の右側に谷水の跡がありこれをよじ登って左岸の上に立ち数分で「山火事注
意」の看板付近から入った杣道に合流する。これを左にさらに進むと沢を一つ越え
 た所に五右衛門風呂がある。昭和40年代初頭この辺りを植林した時のものと推察。
 ここを遡行すると大休峠付近に至る。

【大流れの滝】地形図記載なし
 途中に大流森林鉄道の軌道跡がある。

【幻の大滝】地形図・大山概念図記載なし
 N老師(広島県)と遭遇した。(詳細は『山の自由人』HP 2013.10.27記載)
http://mtfree.sakura.ne.jp/album/131028/131028.html

【県民の森】計画
 昭和26年夏、41日にわたって雨の降らない大干ばつがあった。もともと水の少ない開拓地は悲惨な状況となり、その後、農林省下市事業所がようやく水の調査に取り組み、数年を要してようやく川手川上流の越水湧水にたどりついた。・・・・
 昭和39年に中山、名和の開拓農家約300戸に飲雑用水がひかれた。
 しかし、昭和43年から「県民の森」計画が始まった。
 ところが、昭和47年から断水が頻発し、ついに水源調査を実施、そこで見た水源は一変していた。・・・・・自然林は伐採されてなくなっており、重機が入り樹林は切り裂かれ道路が作られていたのである。「県民の森」計画があのまま続行されて、広い自動車道が走りいろいろな施設が建設され、大工事が行われていたら・・・・・
 
 香取奥から船上山をつなぐ道路計画があったが廃止された。
 今に残る香取農協から入り甲川や川床道の香取分かれに進む林道あたり(越水)のこと。
天候 小雨
過去天気図(気象庁) 2019年07月の天気図
コース状況/
危険箇所等
沢歩きにはヘルメット必須
甲川への下降地点は四ヶ所ある
大山概念図
大流れの滝
2013-08-15
2013年08月15日 11:06撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
2
8/15 11:06
大流れの滝
2013-08-15
2013-08-15
同行者
福山 ヨックモック氏
岡山 マビ氏
2013年08月15日 17:25撮影 by  GR DIGITAL 4 , RICOH
8/15 17:25
2013-08-15
同行者
福山 ヨックモック氏
岡山 マビ氏
甲川
前日の雨で水量多し
2019年07月21日 09:24撮影 by  SIGMA dp2 Quattro, SIGMA
2
7/21 9:24
甲川
前日の雨で水量多し
山本沢
2019年07月21日 09:54撮影 by  SIGMA dp2 Quattro, SIGMA
7/21 9:54
山本沢
大流森林鉄道
山本沢入渓 一時間
2019年07月21日 10:32撮影 by  SIGMA dp2 Quattro, SIGMA
1
7/21 10:32
大流森林鉄道
山本沢入渓 一時間

感想

妖精の滝・五右衛門風呂探索の予定を変更し
大流れに向かう
ここは二回目であるが記憶は鮮明
森林鉄道跡から大流れの滝までは近いが
天候悪くここまで

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