穂高 屛風岩東壁雲稜ルート

tanukigo
その他1人 - GPS
- 27:25
- 距離
- 36.7km
- 登り
- 4,818m
- 下り
- 4,622m
コースタイム
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 4:46
- 山行
- 4:27
- 休憩
- 7:51
- 合計
- 12:18
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 2:33
- 合計
- 7:51
- 山行
- 2:05
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 2:12
| 天候 | 11日 曇りのち雨 12日 快晴 13日 高曇りのち晴れ 14日 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
| アクセス | |
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
| 個人装備 |
50mダブル2本
ヌンチャク10本
アルパインヌンチャク10本
120スリング4本
60スリング2本
カム#0.5〜#3
コングプロッグ1個
アブミ各自3個
アナサジ
|
|---|
感想
恐らく涸沢へ足を運んだことの有る登山者は、一度は目に止めた事が有ろう屛風岩。
その圧倒的な迫力に威圧を放つ大岩壁へ以前より抱いていた憧れと共に岩を楽しみに行ってきました。
今回山行に準備した日数は4日間。ゆったりの日程で屛風を代表とする雲稜、東稜を登攀する計画で挑みます。
11日 初日はベースとなる横尾までのアプローチ。 アプローチのみの行程なので普段より遅めに上高地へ降り立ちます。晴れていれば急峻にそそり立つ明神岳に出迎えられるが生憎、今にも降り出しそうな曇天に出迎えられ、単調な水平道を辿り足を運びベースとなる横尾到着。直ぐに設営後、明日アプローチするT4基部までの偵察に向います。
心配していた天候は1ルンゼを途中まで詰めた付近より崩れ、T4基部まで行けないもの大まかな行程を把握した後ベースへ戻り一日目行動終了。
12日 前日正午前より降り出した雨は日を跨ぐ頃まで約半日降り続く。夜半からは一気に天候が回復するが、12時間も降り続いた岩への不安を抱きながら、日の出と共にアプローチ開始。前日の偵察より、増水気味に有る沢をすんなり渡渉し1ルンゼを詰めT4取り付きへ。
心配していた予感は的中。アプローチとは言え、T4下部2Pは完全なクライミングを要するピッチ。その岩が完全に濡れている。T4敗退を頭がよぎる中登攀開。
【T4尾根】 ( )内は個人的体感 スケル
1P(検30m) 階段状に見える岩壁、取り付いてみるとやはり立っている上、濡れていて緊張を強いられる
2P(⁻ 40m) 壁が立って来る。濡れていると言うより流水が有る程。ホールドスタンスは豊富だが非常に神経を使うピッチだった。
3P(供25m)通常ならコンテと多くの記事には記載されているが初見と安全を考慮しスタカットにするが結局ランナーは取らずスラブ状の岩手前の残置で切る
4P(供25m)スラブ状の岩を抜けると草付のルンゼを詰める《初見なので3,4Pとスタカットにしたがコンテで問題なかった≫
5P(⁺ 30m)岩と岩に挟まれたルンゼ状を詰める。上部はフィックス有り。
T4到着。心配していた岩壁は東壁とも有り早朝からの好天により一気に乾き始めた模様。当初、濡れていたら人工で登れる東稜にしようと思っていたが、本来の目的で有る雲稜に取り付ける喜びから登攀意欲が一気に沸き立つ。最終準備を整え登攀開始
【雲稜ルート】 ( )内は個人的体感 スケル
1P (5.9 50m)顕著なコーナーを辿り高度を上げる。途中小ハングを乗り越す所が核心。コーナークラックのルートだが体感的にはチムニーに近い。ピナクルテラスまで上がりピッチを切る
2P (5.8 40m)テラスから2m程直上しフェースを右上。事前の調べではルーファイに難儀と記載が多かったが、自然と残置に導かれ問題なかった。フェースを右上しピナクルまで伸ばした後左上に見える扇テラスまで
3P(検A1 40m)人工ピッチ。ボルトの間隔は狭く、アブミの2段目で次のボルトに届く程。淡々と架け替えハング下のレッジにてピッチを切る
4P(検A1 40m)小ハングからは水滴が滴る為アブミを使用しハングを乗り越すと草付のトラバース。頭がぶつかり非常に悪い。トラバース後は草付ルンゼを右上気味に登りテラスにてピッチを切る
5P(⁺ A1 40m)フリーのピッチだが壁がビショビショに濡れている為中間部のスラブ帯でアブミを使用。
6P(検40m)ルンゼ状のスラブを詰める。草付や所々濡れている箇所が有り非常に神経を使う。上部の草付の中に有る古い終了点でピッチを切ったが直ぐ左上にしっかりした終了点が有った。
屛風の頭まで抜けないので此処で登攀終了。50mダブルにて5P懸垂にて下降しT4テラスまで。その後T4を5P懸垂しガレた1ルンゼを慎重に辿りベースで有る横尾へ戻り行動終了
13日 本日は東稜を登攀予定。体調が優れない中早朝よりアプローチ開始。前日同様慎重にT4をアプローチしT4テラスまで高度を上げた後、T2まで悪いバンドを慎重にトラバースしT2到着。準備を整え登攀開始するも1P登った時点で体調不良からか集中力に欠ける。このまま登攀しても事故を誘発しそうな為、敗退を決意。残念ながらT2を後にし横尾まで戻る。
14日 下山のみ。巷は3連休初日とあり続々と押し寄せる登山者の波を掻き分ける様に淡々と足を進め上高地戻り山行終了。
当初予定していた東稜の登攀は出来なかったものの、本来の目的である雲稜が登攀で来たので良かった。




前回の投稿でアブミ練とか書いてあったのでもしかしたらと思ってましたが、、やっぱり雲稜でしたかー!!
私たちも9/14〜16で横尾ベースで雲稜ルート登ってきました。3連休の中日に登攀でしたが混んでなくて快適に登れました。東稜も登りたかったのですがT4でビバークしたくないという事で1本でやめてきましたが、横尾まで下山してまた翌日横尾から登るプランを考えつくとは、、tanukigoさん流石ですねー
お疲れさまでした。
山行お疲れ様です。 ヤマパンさんも屛風行かれたんですね〜。私が下山時すれ違っていたかもしれませんね
T4でのビバークは何となく避けたかったので、アプローチが遠くなりますが快適な横尾での幕営を選択しました。今回久しぶりの、ゆったり山行でしたので快適な山生活が送れましたよ〜
東稜は体調が思わしくなく敗退してしまいましたが、いずれ再訪したいと思っております。その時も横尾からかな〜
今回の山行に当たっては、ヤマパンさんのレコ参考にさせて頂き非常に助かりました。有難うございました
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