大菩薩嶺 丹波川 小室川谷 直登ルート


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,360m
- 下り
- 1,187m
コースタイム
バス発車16:03→塩山(汽車)→甲府
天候 | 薄曇り晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
甲府自宅5:00→青梅街道泉水谷林道分岐6:30 |
コース状況/ 危険箇所等 |
滝はどれも派手に豪快。難しいわけではないが、楽勝でもない。2、3を除いてほとんど水際を行ける。巻き道にはフィックスロープなどありつまらない。 |
写真
感想
山梨名山の一つ、未踏の大菩薩嶺への一番天然無垢な登路を地図で探したら、この谷しか無かった。多摩川源流の一本だし、甲府引っ越し第一弾にふさわしいと思って計画した。
近所の若者、イマムラ君に車送りを頼んだ。丹波山村は、山梨県なのに分水嶺のあちら側だ。でも自宅から一時間半で着いてしまった。車終点は鶏冠山の登山口でもあり、車が数台。やっぱり首都圏が近いと人が多いわ。林道を半時間歩いて、目指す小室川の谷が見えたので本流に降りる。
始め河原あたりで東京から来たという3人組を追い抜く。その後は会わなかった。
核心の滝が始まり、一見ぎょっとするような傾斜のある直瀑だが、どれも良く探すと流れのすぐ脇などに確たるホールドが見つかる。びびって高巻くとおいしい滝が台無しだ。7〜8mのものが10前後、釜付き、ゴルジュ付きのもあり、泳ぎも3度程。15m前後の二段滝もいくつかあった。
渋い滝の巻きルートには釣り師設置と思われる残置ロープが垂れているが、どれも無視する。
甲府は今日も37度でしょう?釜でスイスイ泳いで滝身の脇に取り付いて這い上がるとたいていの滝はガバガバ行けた。
シーズン始めの一発目だし、自分の体の動きを見乍ら相談し乍らの遡行で、丁寧に丁寧にホールドを運んだ。単独だから油断でも落ちたら致命的だ。
源流域に来て、もうさすがにないだろうと思っても又凄い滝が現れる。飽きさせない見事な沢だ。Co1380m二股は水流少ないけど右へ行き、山頂直登を狙う。1700mの二股も右、ガレガレの中を登って最後はコケとコメツガの急斜面を鹿のウンコ道を辿る。鹿の鳴き声に応じてやっているといくらでもコールが帰って来てきりがない。鹿のやつ、ヒマなのか?
山頂の少し北側の道に出た。おおよその直上に成功。山頂には南の方から来た人が3組9人。山頂は展望無く、大菩薩嶺の名山ぶりはそこでは不明だった。多摩川源流でくんだ聖水900mlをイッキ飲みして丸川峠へ下る。沢用フェルトタビを、ゴムタビに履き換え乾いた靴下に換える。どっちにしても地下足袋だけど。ぺちゃんこになってかさ張らず助かる。
丸川荘には30年通年でやっているご主人がいて、話し込んだ。山中に人の居る小屋があるなんて、内地に帰って来たなあ。
築50年の小屋で、昔の北海道の開拓農家みたいなボロ屋だ。根強いファンが泊まりに来るという。ここへは凡ての物資を人力で運び上げるという。大菩薩嶺もこちら側には昔ながらの山が残っているんだな。「小室川を単独で登ってこの時間に降りられたのなら君の沢登りはA級だね」とほめてもらった。20年程前、小室川がずいぶん簡単な沢として紹介されてから、助けを求められたり、夜中遅くに降りて来たりというような事が続いたという。沢登りでガイドブックの時間記録なんて、あてになるかよ!と思う。
5時台のバスがあると思っていたが、二週前に無くなったとご主人に聞いて、4時6分のバス(最終)目指して下る。
裂石の温泉は残念乍ら入れず。バス発車3分前に到着。塩山まで300圓。塩山から甲府行きの汽車(320圓)で帰る。夕涼みの夏祭りでもあるのか、ゆかたを来た女子高生のねーちゃんがたくさん乗っている。甲府から自宅方面のバス(210圓)に乗る。湯村温泉で降りて、湯村食堂で下山の餃子定食、向かいの温泉で汗を流すが、益々汗が出て来た。歩いて家に帰る途中、古墳の上に登って宵闇どきの夕涼みした。風が心地よく、半月が浮かぶ。きょうは夏の霞空で、富士山が見えない。冬になればここから甲斐駒、鳳凰、白根三山、富士がズラズラ見える予定。
コメント
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yoneyama様のレコ、おそらく初めて拝見だと思います。
(もし初めてでなければ失礼ですが・・・)。
大菩薩嶺に登るのに「一番天然無垢な登路を地図で探したら」とは恐れ入りました。
7時間もの沢登り!(甲府にいるよりよほど涼しそうですが・・・)のあと登頂とは。
その気力・体力並々ならぬものがありますね。
私も見習いたいですが、体力追いつきそうもありません。
山梨にはまだまだ魅力的なルートがあるのですね。私も活力を頂きました。
パソコム様
山には百年前となるべく変わらないルートから登りたい、というのが信条で、これは体力気力の問題ではないのです。このルートは飽く事無い良いルートでしたが、時にはヤブヤブでやめときゃ良かったというようなルートしか無い事も・・・。
滝ツボ泳ぎは涼しかったのに、塩山に降りたら汗、吹き出しました。
yoneyamaさん、甲府の夏は暑いので、
沢に飛び込むのがいいですね。
(でも、冷たすぎる〜?)
運転手さんは山仲間でしょうか、
yoneyamaさんかと思っちゃいました。
似てますね
体重がありすぎて山登れません。
山登り全然興味ないようです。
あんまり似てない人ですよ。
渓相の変化がわかりやすく表現されています。(yoneyamaさんの顔で
つまんないので、独り言や、ヘンな顔写真が増えますね。
おいらん淵とか、ありましたよね
あらげんさん
それほど難しいルートではないので記録やガイドはあまり見ずにいったので、細かい地名などあまり確認していないのです。
現場でこれがおいらん淵か?それとも次のか?となるのも面倒で…。あらげんさんもこの沢行った?
はほとんどやったことが無くて、iharaさんと行ったのが最初で
おいらん淵はこんな感じ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E9%AD%81%E6%B7%B5
またしても武田伝説ですか。
踊り乍ら55人谷を転落とは、最高の死ですね。
思い出しました。花魁淵、支流小室川の沢の中ではなく、丹波川本流の車道沿いに、そんな地名がありました。
沢ヤがつけた難所の地名ではなく、伝統500年の由緒ある地名でしたね。次回、雲取山の南面沢行く際、また足を止めてみます。
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