記録ID: 21149
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積雪期ピークハント/縦走
白山
白山(御前ヶ峰・大白川林道から往復)
2002年05月03日(金) ~
2002年05月05日(日)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 33.0km
- 登り
- 2,620m
- 下り
- 2,618m
コースタイム
5月3日名古屋→平瀬温泉(9;00)→大白川キャンプ場(13:30)→小白川右岸尾根標高1300mC1(15:00)
5月4日雨のため終日停滞
5月5日標高1300mC1(6:30)→標高2300mスキーデポ→御前ヶ峰(13:50-14:20)→スキーデポ(15:45)→C1(18:00-30)→林道(19:00-10)→平瀬温泉(22:40)→名古屋(2:00)
5月4日雨のため終日停滞
5月5日標高1300mC1(6:30)→標高2300mスキーデポ→御前ヶ峰(13:50-14:20)→スキーデポ(15:45)→C1(18:00-30)→林道(19:00-10)→平瀬温泉(22:40)→名古屋(2:00)
天候 | 1晴れ 2雨 3晴れ |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
長年の課題。白山の最高点に、楽で無い上スッキリしたルートから登る。大白川林道は5月いっぱい林道閉鎖のため、岐阜県側唯一の登山ルートながら、スキーを背負って3,4時間の林道歩きがキツいので無人の静寂だ。大白川からは夏道の尾根ではなく最高点御前ヶ峰からまっすぐ東に延びる小白川谷右岸尾根を山頂まで。スキーが快調そうな一本尾根だ。地図で見て決めた。道がないので雪の少ない今年は末端部分が非常に不安。メンバーはうちのカメと藪こぎ名人の柳田真顕。林道起点から標高差2100m、三日がかりの大登山になった。 一日目 平瀬温泉ゲート前で車を置いて、青空の林道を出発。どういうコネなのか普通の車がゲートを開けて7,8台入ってきては帰っていった。一カ所工事をしていて、通る時ユンボのおっさんにイヤーな顔をされ、気分が滅入る。林道だけでも標高差700mだが、ドロノキの新緑、巨大カエルの群、コゴミなどを見ながらノンキに入山。柳田君はスキーを手持ちで持ち、ビーチサンダルで4時間半の林道を歩き抜く。こういう耐久能力は僕にはないので尊敬する。原生ブナ林の存在で有名なキャンプ場付近に来てようやく少し雪。やっぱり今年は雪が少ない。 登る尾根へのとりつきは、林道が小白水谷を渡り、右手の斜面の崖が無くなったあたりで50mほど急斜面を藪こぎして尾根に乗り、そのまま雪を求めて尾根上をこいでゆく。藪こぎ主体の山行をするという奇特な山クラブ(東大ワンゲル)出身の柳田君が、嬉々として前進してゆく。カメは文句。やがて雪に覆われた小白水谷右岸の河岸段丘上で、残雪の上を流れるせせらぎ付きのブナ巨木林を見つけ天場にする。近年まれにみるすてきな場所だ。枯れ木を集めてたき火。水はふんだん、御前ヶ峰も望まれる。 二日目 夜半から雨。予報では午後からだったが、終日雨。早起きして行けるところまでと思っていたがなんと完全停滞。久しぶりだ。卒業してからこんなことあったっけ。好きなだけ眠ってお菓子を食べる。たき火が出来ないのが残念。 三日目 最終日なので二日分の行程を行く。早起きしたが、明け方まで雨が降り、結局出たのは午前六時半。霧のブナ林に朝日が射し込み、青空がどんどん広がっていった。天場からは雪のつながっている所を拾いながら尾根をどんどん登っていく。カンバの林を抜け、真っ白い尾根は急斜面と緩斜面を何度も階段状に繰り返し、高度を上げていく。シールがよく利くシャビシャビの雪だ。そよ風が適度にあり具合がいい。水はふんだんに持ってきたので惜しみなく飲む。この天気で水がないと本当につらい。金山のダイエーで久しぶりに見つけたフルフル(粉ジュース)でかき氷がうまい。 標高2300m御前ヶ峰と剣ヶ峰の間のルンゼの最後の急斜面の手前でスキーをデポしてアイゼンをはく。この上もスキな人なら担いで上がって滑りそうだが、シールで登るのは無理。北穂沢くらいの傾斜。山頂直下50mほどが一番急になる。今回アイゼン登山二度目のカメは下るのが怖いと渋ったが、距離が短いし、ステップがきまる雪なのでもうすぐ頂上、もうすぐ頂上と言い続けてだまして頂上に連れて行く。山頂にはサスガ白山、すごく立派な社がある。雪の少ない石川県側からは何人かの登山者あり。展望はナカナカ。御岳、乗鞍、穂高と真っ黒に雪が解けた槍ヶ岳が見える。 下りはカメにゆっくり慎重に下りてもらう。今日はダンゴになりやすい。ルンゼ下半分はザックに乗っかってスキーデポまでシリセード。今日は明るいうちに林道を終えられないのは確実だが、それはそれで本日一番お楽しみの標高差1000mの滑降を楽しもう。緩急リズム有り、まばらなカンバ、読みやすい地形と、標高1500mあたりまでは気分良く飛ばしてスキーの寵児。柳田君はなんと10年ぶりに履く皮登山靴ながら軽快にターン。最近はプラ登山靴で滑っているというだけで尊敬されてしまうご時世だから、皮靴で滑る人は神サマかもしれない。 天場までの最後のあたりはもはやブッシュが立ち上がり始め、小地形の尾根が何本か有り、天場に行き当たるのに少々苦労する。この周辺も昨日の雨ですっかり藪が増えた気がする。このままこの場でもう一泊たき火をしたいのをこらえてテントをたたみ、一昨日来た藪に戻る。林道に降り立ち、ズックに履き替え、重い荷物を背負った頃に薄暮。後は真っ暗な林道を延々歌でも歌いながら下る。16時間行動。歴代3番の長時間記録で、非常に充実。 |
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