記録ID: 21275
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積雪期ピークハント/縦走
妙高・戸隠・雨飾
雨飾山(1963m)
1993年02月27日(土) [日帰り]
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,104m
- 下り
- 1,084m
コースタイム
2月27日 長野駅(5:00)→小谷温泉(7:30)→鎌池J(9:00)→P3(11:00)→P2岩壁の基部往復(13:30ー14:10)→奥ワセ沢二股(15:20ー15:40)→小谷温泉(16:30)
天候 | 晴れのち高曇り |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
南尾根から往復 小さな名峰、雨飾山に南稜から登り、頂上直下の岩壁2ピッチをザイルで登る。登頂後はスキーで700mの滑降、小谷温泉につかる。雨飾山は、ありふれた夏道からではなく気の効いたバリエーションからの初登頂で登りたかった。 2月の最後の週末だ。いつもの急行「妙高」で朝4時50分、長野駅に着く名取さんを迎えに行く。毎週ながらこの夜行列車は殺人的な混雑らしい。東京に暮らしたら山に行くのも大変だろうな。凍結が怖い鬼無里経由の道もここのところ雪不足でなんともない。白馬村への峠のトンネルはいつ通っても凄い。トンネルの中から出口に見える白馬連峰が、ズームレンズを覗くように次第に大きくなる。夜明けだ。ちょうど10年前に夜行軍でここを歩いて越えた時も夜明けだった。雨飾山も姿を見せる。今日は最高の天気だ。小谷温泉の山田旅館に車を置いて出発。こころよく停めさせてくれた。 長い林道は意外だった。やっと尾根末端からブナの疎林の急斜面を登り初めた頃には、照り帰すギラギラ太陽と無風高温のコンディションのために脱水状態になった。何歩も続けて歩くのが辛い。まるで高所登山のペースだ。これで今日はピークまで届くだろうか。不安になってくるが、のどが乾いてどうしようもない。P3と呼ばれる小ピークを越え、真白い大斜面をP2目指して登っていく。いつしか、抜けるようだった青空は高曇りに変わり、いくぶん過ごしやすくなってきていた。夏にひとりで踏破した頚城の真川源流の山々、天狗原山、金山が気持ち良さそうなタンネを載せて、もっこりと姿を見せている。その向こうには焼山のドームと一点の染みも無い真白な火打山が覗いていた。風が止まると、焼山の噴気口の音がかすかに聞こえた。雪庇のはり出した気持の悪い雪稜の手前でシーデポして、岩壁の基部まで行き、ルートを見上げる。難しそうではないが、もう時間がない。すでに2時近くなっていた。良すぎた天気と日帰りの計画が悪かった。もう一度来る決心をして、今日のところは引き返す。 楽しみにしていたP2からの大滑降は、日差しが強く気温が高かったため、ベトベトしてスキーに引っ掛かるいま一つの雪質だった。このあいだの岩菅山といい、本州の山スキーはやっぱり春のザラメ雪になるまではあんまり楽しめないものなのだろうか?北海道のパウダースノーの雪は恵まれていたのだと、今更ながら価値を知る。とはいえP2からP3までの高度感あふれる大斜面、P3から沢底までの緩やかなブナの林の滑降は十分満喫した。奥ワセ沢の二股でやっと飲んだ沢の水のうまさが忘れられない。小谷温泉まで滑って、湯舟につかってもう一度来ないとなーと約束する。 |
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