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Yamareco

記録ID: 2337028
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積雪期ピークハント/縦走
東海

ひるがの高原から大日ヶ岳(過去レコです)。

2008年04月27日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
11.6km
登り
792m
下り
773m
天候 晴れ。
過去天気図(気象庁) 2008年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 前泊地の白川郷からひるがのへ。
コース状況/
危険箇所等
 危険個所はありません。

感想

 世界遺産白川郷の「白川郷の湯」に泊まった。翌日登る予定にしていた猿ヶ馬場山は、頂上まで最低5時間はかかるので断念し、手軽なところで籾糠山に登ろうと思ったが、フロントで聞くと天生峠までは通行止めとの事である。今の季節、この近辺で登る山は他に思いつかないので、今日は蛭ヶ野から大日ヶ岳に登る事にした。7時半からの朝食を終え、ゆっくりと出発。蛭ヶ野の登山口の手前の駐車場は一杯、昨日は登山中誰にも会わなかったが、今日は賑わっているようだ。登山口の広場に車をとめ、仕度を整えていざ出発。真っ直ぐ伸びる尾根が遠くの方で左に曲がり、白く雪を冠った大日ヶ岳が遥か遠く聳えているのが見える。あんな遠い所まで登るんだと思うと気力が萎える。登山口に入るとなだらかな道が続く。今日は昨日とは打って変わって雨もなく、陽が照り付けるわけでもなく薄曇り、風もなく、気持ちよく歩く事が出来る。高圧線鉄塔の急坂の階段を登ると登山道らしくなって来るが、相変わらず緩やかな登りだ。雑木林の中の尾根は広く、緊張感は全く覚えず、気楽に登る。左側には高鷲スノーパークの長いゲレンデが見えるが、雪はところどころ切れていて滑る人の姿は見えない。もうスキーシーズンは終了したようだ。ゆるやかなアップダウンがあり、まだ幾らも登っていないのに長い急な下りとなる。今度は急坂の登り、息を切らして登る。登り始めてから一時間以上経ち、そろそろ一服平だろうと期待するが、道は再び下りにかかる。見上げれば、尾根が左にカーブする辺りにピークがあり、あそこが一服平に違いないと勝手に思い、急坂を頑張って登る。汗を掻き、心悸亢進するも、絶好のコンディションのもと、ブナの林の中を新鮮な空気を胸一杯に吸いながら登るのは気持ち良いものである。登山道に本日始めての残雪が現れる。道は左にカーブし、間もなく見覚えのある一服平に到着。ここまで休まず登ってきたのでちょっとお疲れ、倒木に腰をおろしてひと休みとする。一服平からは雪の現れることが多くなり、そろそろ積雪が途絶えることは無さそうだと、アイゼンを取り出して付ける。雪が緩み、別にアイゼンが必要というほどの道ではないが、折角持ってきたのだから。ずっと続くと思っていた積雪はところどころで途切れ、泥と岩の登山道をアイゼンのまま登るはめになる。昨年断念した場所はここら辺りだろう、「桃の水」で作った味噌汁の妙な味を思い出し、一人苦笑い。昨年はここからもうすぐ頂上だろうと思っていたが、さにあらず、積雪と泥と岩がまだまだ続く。下ってくる人が多くなってきて、高鷲スノーパークのゴンドラ頂上駅が、同じ高さに見えるようになると泥と岩は消え、たっぷり積もった雪の世界となる。一本、二本であった足跡は、方々に広がるようになり、何処を登っても頂上へ向かう。足跡の無い処女雪を選んで、自分だけの足跡を残して登る。最後の急坂と思って頑張って登ると、それは最後ではなく、目の先にもう一山現れる。ここでもうひと休みして、最後の急坂に備える。雪深い急坂を真直ぐ、喘ぎ喘ぎ登り、昨日と全く同じ時間をかけて頂上に到着した。2日間かけての大日ヶ岳縦走、2日続けて両側か登った人は果たしていただろうか。昨日と大違い、曇り空ではあるが風も穏か、白山、別山、一の峰、二の峰、三の峰、銚子が峰と続く白山の峰々を望むことが出来る。満足満足、今日は手袋無しでも冷たくなく、ゆっくり昼食を摂ることが出来る。喘ぎ喘ぎ登ってきた急登も、下りはあっという間、雪を蹴散らして駆け下りる。行く手眼下に、登って来た雪の尾根が続いている。雪が途切れ始めたところでアイゼンを外し、あとは慎重に、滑らないよう注意しながらゆっくり下る。一服平でひと休みし、気持ちよいブナ林の中、時には急坂を、時には緩やかな小道を下る。下るにつれ、下に見える蛭ヶ野高原がゆっくりと近づき、駐車場に帰り着いたときは、わたしの車以外は全て消えていた。
 予想もしていなかった2日間かけての大日ヶ岳登山、檜峠からの1日目は大荒れのの中、緊張しながらの登山であったが、蛭ヶ野からの2日目は天候にも恵まれ、リラックスしての山登りであった。頂上は同じ山ではあるが、全く違った山登りであったことが驚きだった。

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