2020年夏の八ヶ岳 苔生した北八ヶ岳周回 坪庭から白駒池、茶臼山、縞枯山
- GPS
- 11:28
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 670m
- 下り
- 682m
コースタイム
- 山行
- 4:22
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 5:09
- 山行
- 4:49
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 6:03
天候 | 曇/晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道はしっかり整備されていて、岐路には指標も付けられており、指標通りに進めば道迷いは無いが、雨などにより登山道が抉られ、相当数の岩が露出しているため、歩行には十分注意すること。 コロナ対策としてマスク、消毒液、小屋泊り時のインナーシーツなど持参のこと。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉: 縄文の湯 毎週木曜日定休 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
マスク
アルコール消毒液
インナーシーツ
タオル数枚
|
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感想
今年も夏は八ヶ岳から。白駒池を中心に、苔生す北八ヶ岳を周回。
昨年は降りしきる雨の中、白駒池からにゅう、そして黒ユリヒュッテ、中山を経由し、高見石から白駒荘と周回したが、今年は北八ヶ岳ロープウェイを利用し、坪庭から麦草峠を経て高見石へ。
高見石小屋で一泊し、翌日白駒池へ。その後、麦草峠から茶臼山と縞枯山へ登り、坪庭に戻る計画。
先ずは坪庭から麦草峠へ。
このルートは登らない山歩き。坪庭から五辻、オトギリ平を経て麦草峠へ至るのだが、山に登らないルートでまったり歩く筈が、八ヶ岳特有のゴロゴロした石の道が多く、思いのほかきついハイクとなった。
ただこのルートで地図にない絶好のスポット、「コケモモの庭」を歩くことができたのは収穫だった。残念ながらコケモモはもう終わってしまっていたが、無数の岩の間をすり抜けながら歩くエリアで、とても楽しかった。
麦草峠、麦草ヒュッテ前でお昼休憩のあと、高見石を目指し、白駒池方面に向かう。
白駒池へは普段最寄りの白駒池入口駐車場に車を停めるため、麦草峠から白駒池分岐までのルートは初。
この短いルートの中に、実は中々の見所が詰まっていて、特に「白駒の奥庭」は先の「コケモモの庭」同様、素晴らしい。
そしていよいよ、白駒池分岐から高見石へ。今まで下り調子だった登山道もここから高見石へは登り。八ヶ岳特有のゴロゴロした岩の直登を上がっていく。
この辺りからは ゜苔の八ヶ岳゜ の名前の通り、様々な苔が所狭しと敷き詰められている。
苔生した森の中を40分ほど登ると、高見石だ。
本日宿泊する高見石小屋の裏手に積み上げられたような巨岩の山をよじ登ると、360度の大パノラマ。そして眼下に白駒池。
時が経つのも忘れ、森深き北八ヶ岳の景観に見惚れた。
今回利用させてもらった宿は、眺めの良い高見石に隣接するランプの宿、高見石小屋。揚げパンが非常に有名なこの山小屋、以前から気になっていて、今年漸く泊まることができた。
昔から佇む古い山小屋で、勿論建物自体が古いのだけど、それがまたいい♪。
天井を埋め尽くすランタン、ランプの数に圧倒。暗くなってから灯るランプの灯りがまた情緒的。
食事も美味しく、夕方から降りだした雨で美しい星空は観ることが出来なかったが、楽しい一夜を過ごすことができた。
山旅二日目は白駒池から麦草峠に戻り、そこから茶臼山,縞枯山に登り坪庭に戻る計画。
昨夜の大雨も早朝には上がり、抜けるようなすっきりとした朝の青空。しかし、高見石小屋の小屋番さんの話によると昼過ぎには崩れてくると言う。夏の北八ヶ岳の特徴で、毎日どこかで雨が降っているとのこと。
雨が降る前に坪庭に戻るよう、早めに小屋を出発。先ずは、白駒池へ。
白駒池に向かう道は昨夜の雨でかなりしっとり。水気を含んだ森は朝日によりさらに輝きを増す。
この北八ヶ岳、白駒池周辺といえば苔の素晴らしい世界を楽しむことができる。
この時期の苔を観るために八ヶ岳に毎年足を運ぶと言っても過言ではないかなと思う。八ヶ岳の苔ワールド。梅雨時期から梅雨明けしたばかりの時期が一番しっとりして美しい。
今年は夜露に濡れた苔が朝日に当たり光輝いた素晴らしい苔の数々を観察できた。
鬱蒼と繁るもののけの森の大地に敷き詰められた緑の絨毯。
それはひとつとして同じ表情はなく、観るものの眼を癒してくれる。
たどり着いた白駒池。その青さは過去二度立ち寄ったときのそれとは違い、一番輝いていた。空の青。そして白い雲が湖面に映り込む。このシンメトリーが素晴らしい。
白駒池に足を運ぶこと三度め。初めてこの池の美しさに魅了された。
そして、いよいよこの山旅のクライマックス。茶臼山と縞枯山への登山。
麦草峠と坪庭のライン上にあるこのふたつの山。必ずしも八ヶ岳の中ではメジャーとはいえない山なのだが、中々侮れない。麦草峠を越え、ひとつめの茶臼山。
苔生した樹林帯の長い長い直登を登り詰めると目下に広がる北八ヶ岳の緑深い森。
これが八ヶ岳の山々の中でマイナーな山といえようか。
全く素晴らしい。
北八ヶ岳の素晴らしい景観をじっくり眺め、ふたつめの山、縞枯山を目指す。
北八ヶ岳周回最後の山越え。縞枯山。
北八ヶ岳特有の樹木の縞枯現象。それをそのまま山の名前にした通り、稜線の縞枯れロードは素晴らしい。
山頂の見張らしは樹林に囲まれ、何も見えないが、山頂に至る縞枯れの稜線とそこから見える八ヶ岳の山々の美しさは素晴らしい。
今まで登ってきた分だけ一気に下る雨池峠までの激下りを制覇すれば、今回の山旅も終盤。
雨池山と縞枯山の鞍部、気持ちの良い笹の木道を歩くと見えてくる、青い屋根の可愛らしい縞枯山荘。
縞枯山荘を越えればゴールの坪庭、ロープウェイ駅だ。
今年の夏の八ヶ岳はちょっと趣向を変えてメジャーな山々でなく、八ヶ岳の自然を楽しむ山歩きとなった。
南の赤、硫黄、天狗、北の蓼科といった名峰とはひと味違う静かな森の雰囲気を思う存分満喫した山旅であった。
また来年もこの森の雰囲気を味わいにここに来たいと思う。
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