三方分山-パノラマ台 〜濃密な色彩に包まれて〜


- GPS
- 04:19
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,111m
- 下り
- 1,102m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
河口湖・西湖・本栖湖周遊バス 二日間フリークーポン1500円(すごくお得) |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は、あえて言うなら国道の歩道が無い区間かな。 |
写真
感想
久しぶりにハイウェイバスで富士五湖方面に向かった。海外からの旅行客のいない今なら、それほど混まないだろう。楽観的に考えていたが、往路は富士急ハイランド行き、復路は紅葉狩りの乗客であふれていた。例年よりも人出の多い気がする。当初は、昨年同様、日光詣でを企んでいたのだから無謀と言うべきほかはない。
定刻どおり着いた河口湖駅で、バスのフリークーポンを購入し、新富士行きのバスを待つ。富士山は駅舎の向こうに大きな姿を現し、見上げると青空が点在していた。この調子で晴れてほしい。
精進のバス停から北に向かう。5分ほど歩くと、ため息が出るほど美しい絨毯が現れた。落ち葉の織りなす色彩を眺めていると、踏むのを躊躇い、引き返してしまいそうになる。
女坂峠へは、沢を4回渉る。緩やかな坂道を登り詰め、50分ほどで到着した。3度めの通過だが、今日は何だか明るく感じる。心地よい。
急登を経て尾根に乗る。笹原と青空の気持ち良さを感じながら少し速足で歩く。三方分山へは11時に到着した。南に子抱き富士が望める場所だが、未だ雲のベールを脱いでくれない。2枚の写真を撮り、あとにした。
根子峠の分岐で悩むために、先を急ぐ。下り基調、富士が望めれば今日も麗しの稜線歩きになっただろう。時折青空が顔を覗かせ、陽の光が優しく降り注ぐ。予報どおり晴れてはいるけれど。対面を信じて歩み続けた。
精進山、精進峠を過ぎると雲が広がり始めた。中之倉峠がどんどん遠のく。会えないならこのまま縦走を続けても仕方がない。根子峠からパノラマ台へ向かいながら、早い下山を考え始めていた。
珈琲の準備をしてきても良かったかなあ。美味しそうにカップ麺を食べる方々の脇で、静かにパンをかじった。俄かにざわめきを感じると、目前に富士の姿が現れ始めた。もう少し、あともう少し、願いが通じたのか、一瞬山頂を望むことができた。
不完全燃焼だが、できるだけ早いバスに乗るために本栖湖へ。左手に精進湖、右手に本栖湖を眺めながら緩やかに下降し、烏帽子岳の手前で登り返す。そしてようやく対面を果たした。
たおやかなその曲線に目を奪われ、抗えず惹きつけられる。いつの間にか、昨晩の薄明かりの中にいた。再びベールに包まれるその姿を見届け、下山を開始した。
つづら折りの道は、紅葉の下、確実に湖へと導く。落ち葉のクッションは優しく、熊鈴の音色にも清々しさを感じた。やがて車の音が大きくなると、国道のトンネル脇に出る。
ほぼ直線上の本栖みちを行けば、自家用車のひしめき合う光景が目に映る。紅葉狩りを楽しむ人々の只中に吸い込まれてゆく。陽の光の中で、今日も濃密な色彩を感じていた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する