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Yamareco

記録ID: 278147
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アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

八ヶ岳西面 大同心大滝〜南稜

2013年03月17日(日) [日帰り]
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jazzy その他2人

コースタイム

道の駅小淵沢5:10-美濃戸口5:40-7:50赤岳鉱泉8:30-9:00大同心大滝-大同心南稜取り付き-13:00 4ピッチ目とりつき13:10-
14:20赤岳鉱泉16:00-17:30美濃戸口
天候 快晴 無風
過去天気図(気象庁) 2013年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
大同心の大滝は柔らかいが水は滴ってない 3月は気温も温かく快適。
アプローチも十分に踏まれているので落チン。
ただスクリューの効きがの甘い所が多そうで墜落加重にどこまで耐えるかは微妙。
大同心大滝のビレイ点は左右の木に残置有り。
ガイドブックに有るペツルのボルトは有りませんでした。
晴れが続けば岩場も素手のフラットシューズで十分いける。
雪は所々腐り気味で足をとられる。
大同心ルンゼからの大同心
2013年03月17日 11:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心ルンゼからの大同心
ルンゼを見下ろす
2013年03月17日 11:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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ルンゼを見下ろす
大同心稜上部
2013年03月17日 11:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
3/17 11:18
大同心稜上部
大同心基部
2013年03月17日 11:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心基部
大同心
2013年03月17日 11:39撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心
大同心と小同心
2013年03月17日 11:40撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心と小同心
運稜ルートに1パーティー
2013年03月17日 11:42撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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運稜ルートに1パーティー
硫黄岳方面
2013年03月17日 11:42撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
3/17 11:42
硫黄岳方面
2013年03月17日 11:42撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
3/17 11:42
赤岳に阿弥陀岳
2013年03月17日 11:43撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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赤岳に阿弥陀岳
2013年03月17日 12:08撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
3/17 12:08
2013年03月17日 12:08撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2013年03月17日 12:08撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心南稜2ピッチ目をビレイするN氏
2013年03月17日 12:40撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大同心南稜2ピッチ目をビレイするN氏
2013年03月17日 13:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2013年03月17日 13:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2013年03月17日 13:18撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2013年03月17日 13:19撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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2013年03月17日 13:19撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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ルンゼから大同心稜へと登ったトレース
2013年03月17日 13:45撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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ルンゼから大同心稜へと登ったトレース
ルンゼを下降
2013年03月17日 13:45撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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ルンゼを下降
大滝は左側の柱状をリード。懸垂で下りる
2013年03月17日 14:07撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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大滝は左側の柱状をリード。懸垂で下りる
キャンディーは真ん中の穴で遊んだ
2013年03月17日 15:00撮影 by  COOLPIX S640, NIKON
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キャンディーは真ん中の穴で遊んだ
撮影機器:

感想

今回はS氏の呼びかけに乗せていただき大同心ルンゼへと向かった。簡単なメールのやり取り
だけだったので詳細は大同心大滝から南稜への継続で、赤岳鉱泉でバイト中のN氏も参加する
ということしか解らない。とりあえず個人分担の共同装備、ロープとスクリュー、ヌンチャク
3〜4本を揃え待ち合わせ場所の道の駅「小渕沢」へと向かった。
車中で仮眠をとり4時58分にS氏の電話の音で目覚める。美濃戸口の駐車場に向かいながら今日
の行程を聞いてみると、大同心の南稜は肩までにして懸垂下降するとのこと。最後のピッチは
あぶみを使うのだが、まだ使ったことが無いので少々期待していたが今回は登らないとのこと。
「え」と私が意外な顔をしたのか、「それとも登ってみるか」と聞かれたのだが、又の楽しみ
にとっておくことにした。無駄に重いのでザックからあぶみをだしたが、結果、私は大同心の
最終ピッチは時間的にはまだ残っていたのだが、体がボロボロでそれどころではなかった。

N氏は確か午前中は鉱泉で仕事のはずだが、昼からの合流で何処まで行けるのかとも思っていた
が、当日は早めに仕事を終わらせて8時位に鉱泉で合流する予定になっていた。
なのでS氏のペースがいつもより速い。もう間に合うだろうというところまで来て少し休み、そこ
からペースを落とした。
私の通常のペースより弱冠早いだけなのだが、これが後々までかなり効いてしまった。
赤岳鉱泉に到着するとかなりの大賑わいで、8時前と丁度、各パーティーの出発前にぶつかった
のか、「石尊稜の方はこちらえ〜」などと山岳ガイドの声が響いている。
ベンチでダラダラと準備していると、しばらくしてN氏が「3倍のスピードで仕事を片付けてきた」
とやってきた。

大同心大滝までのアプローチはアイスのゲレンデとしても使われ完全に踏まれていたので30分く
らいで到着してしまった。これがラッセルになると大変だそうだ。
大滝にはすでに2パーティーがとりついていた。ここでの待ち時間が懸念材料の一つだったが、
左側を登っているパーティーは直ぐに抜けたので、そのラインを使わせてもらうことにした。
S氏N氏ともに大滝は何度も登っているので、大滝初の私がリードをとらせてもらうことになった
のだが、ここまでのアプローチで結構足に疲労が出ている。しばらく休みたいのだが、そうもい
かないので弱冠休んでから登りはじめる。スクリューは5本とフォローのための上でのロープの
振り分けのための1本を含め合計6本。
滝を1段上がったところまでは傾斜は緩く、バーチカルになっているところでスクリュー1本を入
れて上がっていく。2本目を入れる段階でテンションはかけないまでも、一応フィフィのセット
はしておこうとバイルにかけようとすると、ゴムに引っ張られて外れてしまう。何度やっても
だめだ。実は今回新しいセッティングの方法を作っていたのだが、実際に試してみると使えない
ことがわかった。何もこんな時に。。あきらめてスクリューを入れヌンチャクを掛けてテンショ
ンをとってその場でフィフィのセッティングに使ったゴムを外す。
3本目のスクリューを入れる辺りから今度は足が攣り始めた。やはりオーバーペースでのアプロ
ーチがここにきて予想以上に効いてきた。とてもアイゼンの1本爪などで耐え続けることなどで
きない。流石に落ちることは無かったが、何度もアックステンションをかけまくりボロボロにな
りながら上に這いずり上がった。
一番の緊張の瞬間は浅めだが決まっていると思っていたアックスが、身体を上に上げると左は中
が空洞でスカスカ。右も動き出したときだ。とても片方を抜いて打ち直す感じではない。
「やばい。落ちる」と脳裏をよぎる。スクリューは足もとから2m下。一瞬左手を離し、こぶし
でそのままバイルを打ち込み事無きを得た。
ビレイ点を作っている最中にも酷く攣り始め、その時はとてもではないが南稜どころではないと
思えたが、ペースを落とし、ごまかしごまかし歩いていると何とか持つことができそうなことが
わかった。

上部の滝は雪に埋もれて一つしかなく、そこをフリーで抜け大同心の基部まで詰めあがった。
雲稜ルートに取り付いているパーティーがいる。南稜の肩まで卦蕕里笋気靴ご箴譴鯏个蝓▲肇
バースして大同心4ピッチ目の基部まで詰め寄った。
岩は手で触っても温かいと感じるくらいの温度で、雪や氷は全く付いていない。N氏はエネルギー
が有り余って名残惜しそうにしていた。「このまま小同心にでも行きますか?」「やなこった」
こっちは無事に帰れるかどうかだ。。そのまま大同心ルンゼの源頭をクライムダウンしながら
もと来た道を大滝の懸垂を交え鉱泉までもどった。

鉱泉にもどってもまだ14:30にもならない。私としては身体ボロボロとっとと撤収したいところな
のだが、S氏のキャンディー登っとけ指令が出たので、しぶしぶ完全に片付けたロープやハーネス
を出す。。
確かに今年初めてキャンディーを見るがコンペ用に造られているのか、やたらオーバーハングが
一杯造ってあり、行きがけに見たときにちょっとそそられた。
キャンディーの管理番でも有るN氏にお願いし、役得で正面の洞窟状の所で遊ばせてもらった。
登りだしてまた直ぐに足が攣ってしまい、氷の出っ張りに座りロープには意地でもぶら下がらないよう
身体ができているのには我ながら笑った。
足が回復してから、真上に抜けるのは今の身体の状態では厳しいので、右横にトラバースしながら
穴から出て上へ上がった。私は穴の左側の壁も使ったがN氏は右壁だけで出てしまう。流石だ。
あと右のバーティカルをさっくりと登りその日は終了した。

初めてのアイスクライミングはアイスキャンディーで2年ぶりになる。初めて触れたときはこんなに
も腕がパンプするものなのかと思ったものだが、弱冠だが自然に有る氷柱のバーティカルを経験す
ると、これは全く別物なのがわかった。
まずキャンディーは凹凸が激しすぎるので足に体重のほとんどを乗せてしまうことができる。
実際にはアイゼンの前爪で氷に蹴りこみ前爪だけで立ち込むことになる。氷が硬いと刺さらないか
割れて砕けてしまったりして、そう簡単に決まらない。これはバイルも同じだ。
ただ自分で色々動作限定してみたり、また初心者にはとても良い練習場だろう。

今回は自分のペース配分の重要性を痛切に認識した。要はフルマラソンで初めに飛ばし過ぎて後半
バテバテで棄権するようなものだ。トレーニングとしてや若いうちはいいかも知れないが、おっさん
の、本番ではむりだな。。ただS氏の63才というのがひっかかる。。

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