210411の(1) 岩櫃山で私は真田の夢を見る
- GPS
- 02:52
- 距離
- 4.2km
- 登り
- 394m
- 下り
- 384m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | そのまま210411の(2)に移動 |
写真
感想
この日はダブルを予定していた。日本百低山2座に登ろうというのだ。そう、岩櫃山と嵩山である。相互フォローしているtsuiさんは二座を登り駅から駅へと赤線を繋いで行ったが、私はそこまで健脚ではない。二座をそれぞれ登るのだ、その間の移動は自家用車を活用する。
というわけで、この日の一つ目のレコは岩櫃山である。
南北朝時代からこの山にはお城が築かれていたそうで、吾妻氏による統治が行われていたそうだ。その後上杉家家臣の斉藤氏による統治、そして真田の時代になる。武田氏がここを攻め取ったときに配置されたのが真田氏であり真田氏はここを拠点にして出兵して武田氏の家臣として戦っていた。真田氏は武田氏が滅亡したのちにも存在し続け徳川家の与力となる。最終的には信州上田に領地をもらい、岩櫃城は廃城になった。
真田家としては、岩櫃城を斉藤氏から奪ってからはこの城を失うことなく拠点として持ち続けた場所、そう、真田の夢はここにあったのだ。
なお、岩櫃山としては、200万年ほど前に噴火した火山が風雨に侵食されてできた地形で「ビュート」と思われる。侵食された沢道、そして尾根道、200m以上ある断崖絶壁、まさに天然の要害である。
そんな中、私は平沢登山口からの周回コースを選択した。登山口近くのソメイヨシノは満開で、まさにこの日の登山の風景に相応しいような気がしていた。
まずは沢通りを登っていく。昨日も登っているので微妙に筋肉痛、そして筋肉の張りがある状況なのでゆっくりと休み休み登ることに徹する。100歩ずつに立ち休憩、10分で岩に座ることを繰り返しながら標高を稼いでいく。道はスミレがいっぱいの道で今年初めてのエイザンスミレが眩しい。
そんなこんなで5合目までたどり着いた。
ここから山頂ピストンに向かう。ここからが梯子や鎖が出てくるが、通過するのに別になんともない。しかしながら9合目から先は痺れるような岩場だった。目の前には山頂が見えるが一旦降りまた登らなければならない。垂直に降る鎖、尾根を少しいくと今度が登りだ。鎖が2本ついている、掴むことができる岩が少ないので2本鎖を掴むことを想定しているのだろう。途中まで登って、私は一旦下った。
鞍部にザックをデポして再挑戦、背中の重みがなくなったことで足が上に出るようになり、先ほど届かなかったすてっぷにあしがとどいた、あとは腕力と気力で登ってやった。
山頂からは360度の眺望が得られる、空気が澄んでいれば富士山も見られるらしい。浅間山、四阿山、谷川岳、武尊岳、そしてこれから行こうとしている嵩山も見えている。しばらく息を取り、後続者が上ってきたと入れ替わるように私は梯子に手をかけた。
下りはあっけなかった。下を見ながら後ろ向きに下り、登山靴のグリップ力を頼りに降りてきた。ここさえクリアして仕舞えば、5合目までは問題なく降ることができた。
その後尾根道を行きます、尾根道をトラヴァースする道で、浮石もなく登ったり下ったりしやすい道です、ここは草履などで歩くのに都合がよいのだろうなと思いながら岩櫃城に向かったのでした。
岩櫃城本丸は、山の中腹にあります。或る程度広い土地が必要なので、山頂部には作れなかったのでしょう。物資の輸送もあるからでしょうし。
ここで、最終的にこの城を管理していた真田氏はどんな夢を見ていたのだろうか、眼下の吾妻川を見ながらどんなことを思ったのだろうか。じっと心を澄まします。
あるきっかけで私は一気に下りだしました。あとはわずかな時間で駐車場まで下ることができます。両手のストックを駆使し、ただただ一心不乱に。
自然と人が作り出した歴史の融合、まさにそんな山でありお城でした。悲劇の城ではありませんが、ここに住み守っていた人たちの気持ちを少し考えることができたのがよかった。
私は、車を走らせもう一座日本百低山を目指して走りだしたのです。
コメント
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aideieiさん、こんにちは。
レコを拝見し
岩櫃城は山頂方面ではなくてほっとしました(笑)
そうですよね
あんな険しいところにお城があったの??とは思っていましたが
中腹にあるんですね。
岩櫃城はじめ、城跡歩きも今後テーマにしてみたいとは思っています。
どうなるか・・・ですが
sumihiyoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
なかなかの岩場でした、特に最後の岩場は岩のつかみどころがなく、両手で鎖を2本つかむしかないというような感じでした。剱岳のカニのタテバイよりもきつかったです。そして、それを下ることはさらに厳しく・・・。
岩櫃城、いいお城でした。続・日本百名城に選定されているようです。日本百名城に続く百の城ということで、天守閣が整備されている観光地というよりもより深い歴史を感じることができるようなお城が選ばれているような気もしています。
日本百名城、続・日本百名城、いいリストですので是非選んで行ってみてください。私は百名城はもう終えています、山としてならば、高取城、竹田城、金山城、七尾城あたりがお勧めです。
aideieiでした。
aideieiさん、こんばんは。
相変わらず、アグレッシブに行動されているようですね!
岩櫃山は昨年、別の山への移動中に見かけて、そのあまりの威容にびっくらこいた山で、気になっていました。
今度、このレコを参考に登ってみたいと思っています。
いつになるかはわかりませんが・・・。
MonsieurKudoさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
緊急事態宣言が明けてから、それまでに計画を立てたところに次々と行っているという感じでしょうか。この日も、もう一座登っています、これからレコを書きますが。
コロナの影響がまだまだあるようで、いつ、また、緊急事態宣言が発令され、登山を自粛しなければならなくなることも考えると、行けるときに行っておきたいと思っています。
岩櫃山は、駐車場からの往復&周回もいいのですが、郷原駅から岩櫃城を越えて群馬原町駅へ抜けるコースなどがお勧めになります、私が行った今回のコースでは、 難所の鎖場は半分くらいです。郷原駅から山頂までにも相当難しい鎖場があるようで、修行のためであればそれをお勧めします。
aideieiでした。
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