イドンナップ岳
- GPS
- 56:41
- 距離
- 31.5km
- 登り
- 2,035m
- 下り
- 2,038m
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
通常イドンナップ岳には新冠林道を利用して札内沢の西尾根ルートが一般的ですが、新冠林道が閉鎖されており5月中には開通しないとの森林管理局の情報を得て主人の還暦中に北海道百名山を制覇するには37キロの林道を歩くか反対側の春別ダムからイドンナップ川を遡行して山頂を目指す往復30劼離魁璽垢鮓‘い靴泙靴燭、今回は距離の短いイドンナップ川からの遡行コースを選択しました。
しかし、この時期のイドンナップ川は雪解け水の影響で水位が高く危険な渡渉を伴い不安定なスノーブリッジに行く手を阻まれCO900には100m前後の連滝があり大きく高巻かなければ遡行できないルートなので今回の軌跡は参考にしないでください。
初日は長い林道を1時間かけて春別ダムまで車を進めゲートをくぐりイドンナップ川添いの林道を1時間30分かけて岩戸橋まで進みました。そこからは崩壊しかけたイドンナップ川添いの古い作業道を進みCO600あたりから本格的な沢登となります。途中ソロアンナイの手前の岩壁一面に大変珍しい固有種のソラチコザクラをみつけました。帰りにはもう花は落ちていたので本当にラッキーだったと思いました。CO900の連滝は左岸を高巻くのですが泥壁で足場が悪く足元100m下には渦巻く川が音をたてておりトラバースするには死を意識するほど緊張しました。滝の上部にはテント場として良好な地形があり、そこをC1としました。
2日目もイドンナップ川を詰める予定でしたがすぐに不安定なスノーブリッジが出現しました。悩んだ末このまま進むのは危険と判断して新冠富士の南西尾根を目指して濃密な藪コギを選択しました。運が良ければ200mも登れば残雪を繋いで尾根に上がれるのではと考えていましたが結果的には500mの急登を藪コギすることになってしまい、5時間もアルバイトすることになってしまいました。
そこからは残雪を繋いで快調に新冠富士の山頂に到達しました。
山頂をC2としその日のうちにイドンナップ岳をピストンすることにしました。稜線からは幌尻岳や日高山脈の名手達の雪を纏った荘厳な風景を堪能しました。この時期の稜線は、ほぼ残雪が残っていてほとんど夏道を使わず快調に進むことができましたが、腐りかけた雪の細尾根に緊張する場面もありました。ラスボスのイドンナップ岳は周囲の山とは風貌が違い岩に守られた要塞のように稜線に佇んでいました。北海道百名山の旅がついに終わるとの感慨を胸に一歩一歩登り、たどり着いた山頂はとても静かで山頂標識も雪に埋もれていました。
3日目は当初の予定のイドンナップ川には不安定なスノーブリッジがあるので新冠富士南西に伸びるCO600の二股に通じる谷を使って下山することにしました。この谷には残雪が残っていましたが突然CO900あたりにまたもや大きな滝が出現しました。滝の上部から下流の状況を観察してみると100mくらい下に川が流れており、右岸50mくらいまで断崖が続いており、止む無く右岸を高巻いて50mくらいトラバースして下の川に続く壁のような笹薮を使って降りることにしました。
そこからは小さな滝が連続しましたが問題なく通過することができ、CO600付近でイドンナップ川と合流するポイントまで降りることができました。
この先は初日と同じ道程なので少しホッとすることができました。岩戸橋まで戻り休憩をとり最後の林道歩きの栄養補給をしましたが3日間の疲れで足が動かず疲労困憊の末17時に駐車場に戻ることができました。
北海道には緊急事態宣言が発出されていますがどこにも寄らず誰にも会わずに帰ってきました。
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