鍋倉山
- GPS
- 05:41
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 745m
- 下り
- 728m
コースタイム
天候 | 大雪。山頂近くなるに従って風も強くなった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | ランチ:ペンティクトン。焼きカレーが名物。通し営業なのがポイント高い。モンベルカードでソフトドリンクサービス。 後泊:犀の角ゲストハウス。翌日は帰るだけなので、雪の降ってない上田市まで移動してから宿泊にしたのは正解だった。ドミトリーだが、3人で1部屋使わせていただけた。キッチンもあって便利。 |
写真
感想
大雪で厳しいコンディションの中鍋倉へ。
今回は日帰りなので、1日に集中してなんとか頑張りたかった。モチベーションたっぷり。
tartletさんの山岳会のルール上、火曜日までの計画書提出が必要で、当時の予報をもとに一難場・鍋倉・湯ノ丸の計画を出した。
個人的には一難場に行きたい気持ちがあったが、このドカ雪で木地屋まで除雪入るのか不安もあり、最終的には鍋倉に決めた。
朝温井に付くと3番目。1番手はすでに出発し、2番手のソロの方が出るところだった。
先行パーティがラッセルしてくれているので、しっかり付いたトレースを拝借する。
hamachi君のハイペース歩きにヒーヒー言いつつ、トレースをたどっていくと3人がラッセルしているところに追いつく。
お礼を言い、そこからは7人で回す。極深の雪のラッセルがなかなかつらい。
最初のラッセルは試しに板を浮かせないでやってみたけど、これはダメだった。やっぱり板は雪の上から踏む感じがいい。
当初は南尾根を上げていく想定だったが、トレースに従って谷沿いを行く。
黒倉と鍋倉の間のコルに向かってトレースをつけていく。
コルに乗ってからは稜線歩き。鍋倉山頂は強風。
身体を冷やしたメンバーが多かったため、すぐにシールオフし、強風を避けられるところまですぐに降りることに。
強風でシールオフがめんどい。
このときに板の裏についた氷をしっかり落とさなかったことは個人的な反省。板の滑りが悪く、帰りのボブスレーも苦戦してしまった。
鍋倉の北面を滑走。視程がないので見える範囲で20m程度落としながらリグループを繰り返す。
言うまでもなくパウダーだ。だが、先が見えないので攻められない。斜度があると滑走は楽しい。まさにパウダー風呂。
斜度が緩くなったところで登り返すか?という話になったが、身体が冷えたままなのと登り返しのラッセルを考えてそのまま下山することに。
トレースは残っているが、ボブスレーが大変。
別パーティが一名転倒していたので助けようとするが、なかなかつらい。
自分が板を外してしまったのは誤算で、胸まで埋まってしまった。15分くらい雪と格闘するが、お互いスキーを履いて脱出できた。
その後、hamachi君がうっかり転倒する(笑)
すぐそばに居た私が助けようとすると、私もうっかり転倒・・・。二人して雪まみれになったが、これまたうまく復帰。
沈降が進まない今回のような状況では、絶対に板を外してはいけないし、転ばない技術と心構え、そして極めて保守的な判断が重要だな。
山に入らない決断が良かったかもしれない。ゲレパウで十分楽しめただろう。
そこからはボブスレーで楽々帰れるかと思いきや、板が全く進まない帰りが一番つらかった。他パーティ含め周りは自動運転だったが、私は板の裏の処理が甘くラッセルを強いられた。超反省。
苦しみながらも無事下山。車の上には40-50cmの雪が積もっていた。
みんなで頑張って雪かき。スノーブラシを外に出しておいて良かった。
下界におり、ペンティクトンでカレーを食べる。その後上田のゲストハウスに移動して宴会、寝て翌朝帰宅した。
普段はGarminのGPS付き腕時計を使っているが、今回は最近購入したApple Watchでヤマレコマップを使ってみた。
状況によって使い分けるのが良さそうだ。
鍋倉はある程度地形理解があったので、Apple Watchの地形図の視認性の良さに助けられた。内蔵コンパスも正確で、滑走時の方向性を確かめるのに役だった。
地形理解がない時にはなんとなくGarminが良さそう。使い分けを試してみたい。
反省・教訓
シールオフの時、板の裏に付いた氷はしっかり落とす(強風でつらくても怠らない)
パーティの歩きが速くても無理について行かない。身体を冷やさない。
内転筋を鍛える。
沈降が進まないドカ雪の条件では、無理に入山しない。
この週は日曜日に用事があって帰宅しなくてはならず、折角なら何故か行けない八方尾根で完全燃焼して後泊して帰ろうぜ、なんて話をしていたのだけど・・・最強クラスの寒波がやってきて、「これは絶対に八方はムリ」という結論に。何故か行けない、八方尾根。いつ行ける日が来ることか。
結局1週間前に本命:一難波山、次点:鍋倉山、最終兵器:湯ノ丸山と目的地を決めたが、直前でかなり悩まされる。結局、「一難波山は除雪が入るか怪しい。湯ノ丸山は全く降雪が無い」という理由で、鍋倉山に落ち着いた。当初3人の予定だったけど、前日に急遽Sさんが現地合流することになり、総勢4人での山行。
道の駅野沢温泉で6時半集合としていたけど、高速を走っている時点から飯山市は大雪モード、高速降りてからも時間がかかり、結局7時15分ごろに到着。Sさんにはお待たせしてしまって申し訳なかった。そこで1台にまとまり、温井集落へ。
集落に着いたころには、ガン降りの大雪。こんな日だからこそ、ツリーランを狙ってくる人はいるだろうとは思っていたが、案の定すでに車が数台停まっていた。先行しているパーティーのおかげで、途中まで随分楽をさせてもらった。それにしても、Hamachi23君、Sさんは歩くのが早い。Hamachi23は高身長のせいもあるかもだけど、SさんはYutaとガンガラシバナに行ったという強者、やっぱり体力もすごい。これでちょっと無理をしてしまったのか、いつもは持っている薄手のウィンドブレーカーを使わなかったせいもあるのか、汗をかいてしまったのは後々大きな失敗になった。
その後先行パーティーに追いつき、7人でラッセル開始。雪はガン降り、風は強くなる、膝下ラッセル、しかも雪が重い、と、悪条件の塊のような状況。ここで大失敗だったのは、ラッセル待ちの間に厚着をしておかなかったこと。待ち時間が長くてすっかり冷え切ってしまい、しかも山頂は強風でフリースを着こめる状況になく、すっかり冷え切ってしまった。滑走は、まさにパウダー風呂。なんとか視界もあり、ターンが要らないほどの深雪。雪の量だけであれば今年一番だったかもしれない。みんなはおかわりする?という雰囲気が一瞬漂ったけど、ffff-tttt君が私が冷え切っているのを察してくれて、そのまま下山することになった。申し訳ない。なんやかんやでいろいろなものが湿ってしまっていたのも冷え切った原因だったと思う。対策が甘かったところも多々あるので、今後要改善。
下山は楽々ボブスレーか、と思ったら、意外と山に入っている人が多くてところどころ渋滞。慣れてない人があちこちで転倒していて、深雪にハマっていたりする。この状況でコケると、立ち方に慣れてない人は特に危険だと再認識。ルート取りが悪かったこともあって変なところでラッセルカニ歩きをする羽目になったり、なかなか苦労する下山だった。帰ってきたころには車はすっかり雪の下。本当に凄まじい降雪だった。
この日は、ゲレンデ滑走が無難な選択だったんだろう。でも、あえて難易度の低いルートで悪条件で決行したことで、反省点や改善点が見えてきたので、これはこれで良い選択だったんだと思う。お疲れ様でした!
【備忘録】
・7人で深雪ラッセルをしていると、むしろ寒い。出番が来るまでほとんど牛歩で進むことになるので、暑さではなく寒さを警戒するべきだった。まして、山頂では強風になることが想定されたので、風が弱くなったタイミングでフリースを着こむべきだった。
・下山後にみんなで話し合ったのだけど、ラッセルは先頭にいるときは全速力で頑張って、すぐに後続に交代するのが効率的なのでは、という話になった。確かに、今回は「別パーティーに迷惑をかけられない」という気持ちもあって、それぞれが長い時間頑張りすぎたような気がする。
・前週と比べて、ものすごい重い雪で、同じ膝下ラッセルでも楽さが全く違っていた。次の一歩を出そうとしても、そもそも足を上げることができない。そこで、あげた足を降ろす前に、軸足の前を軽く踏んで足を抜き出しやすくするようにしたら、ものすごく楽になった。
・後で知った話だが、同じ日に鍋倉山で転倒、頭部が埋まったまま5分以上経過するという状況が発生していたらしい。視界がないときには本当に慎重に滑ることが必要だな。。
・ちなみに、同日木地屋には入れたようです。まぁ、結果論ってことで・・・
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