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Yamareco

記録ID: 460531
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波

鋸11峰越えで皇海山へ、藪漕ぎの六林斑峠を下る

2014年05月30日(金) ~ 2014年05月31日(土)
情報量の目安: S
都道府県 栃木県 群馬県
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
22:04
距離
13.6km
登り
1,352m
下り
1,340m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

庚申山荘4:15  5:32庚申山5:39 7:56鋸山8:04  8:43不動沢コル8:53
9:43皇海山10:11 10:39不動沢コル10:40 11:25鋸山11:38 12:51六林斑峠12:51 
15:36庚申山荘16:03 18:05銀山平
天候 30日は夜間一時雨、 31日は晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
●鋸11峰越え、白山からは気が抜けない。必要最低限のザックUL化推奨。
●鋸山の手前の?ピークから小キレットへは左から巻くこと。 右はあぶない。
●鋸山から不動沢への下りは沢筋に入ってしまったが、途中で尾根にトラバース。 尾根を辿ること。
●鋸山〜六林斑峠、本当にわかりにくい笹薮。GPSと印刷した拡大地図は持っていった方がよい。 
●峠から山荘までのトラバース気味の道は??? こんなところで日没を迎えたらもう動けません。 少なくとも日没までに一の鳥居着くこと。 
庚申山展望台よりの鋸山への尾根
庚申山展望台よりの鋸山への尾根
シャクナゲ
奥白根山
尾瀬の山?
鋸への尾根
いきなり垂直のクサリ場を下る
1
いきなり垂直のクサリ場を下る
7の写真ズームアップし切り出すと クサリのトラバースとハシゴ
1
7の写真ズームアップし切り出すと クサリのトラバースとハシゴ
7の写真ズームアップし切り出すと長いロープ
7の写真ズームアップし切り出すと長いロープ
六林斑峠、鋸山頂の三叉路
六林斑峠、鋸山頂の三叉路
ふり返ると
不動沢コルからの鋸
不動沢コルからの鋸
皇海山への登り、残雪一部あり
皇海山への登り、残雪一部あり
青銅の逆鉾
やっと到着
鋸への登り返し
そして六林斑峠へ
そして六林斑峠へ
笹薮だらけ
六林斑峠近く、一面 笹笹笹
六林斑峠近く、一面 笹笹笹
繰り返す沢のトラバース
繰り返す沢のトラバース

感想

皇海橋からは5時間で往復できるが沼田からの栗原川林道は悪名高き恐怖の悪路。
車高の低い乗用車では底をするし、傷つく タイヤはパンクするかも。 最悪走行不能もありうる。
登山よりも、いかに無事に林道を通行できるかが最大の難関である。
道が狭く凸凹の悪路、 車体の底を擦りパンクのリスクも高い。 車高のある小型4WDで行くべきである。
レンタカーのサイトでパジェロミニやジムニーをチェックしたが、近郊では見つからない。
見つかれば、仲間に声をかけるつもりでした。
或いは近郊の送迎サービス着きの民宿泊もあるが、日程が限られている。 
お金はかかるがタクシーを使う という最後の手段もなくはないが・・・・

足尾の銀山平からは往復13〜14時間はかかる本格ロングコース。 
昨年8月に銀山平より日帰りを画したが、寝すぎて出遅れという失態、 庚申山で折りかえすハメになった。 

一度くらいの挫折で、腰砕けて皇海橋からのショートカットコースに変更はしたくない。 
もう一度チャレンジしてみたいと思った。 ダメだったら、ショートカットにすればよい。
とは云うものの 私の体力・技量では昨年と同じ日帰りプランでは失敗する可能性はある。 

前夜に庚申山荘に泊まり、日照時間が長い時期に変更し余裕をもった行程に組み替えた。

まだ梅雨入り前、 週末の天気は良さそうなので 鋸11峰越え本格ルートで皇海山を目指すことにした。

平日で管理人不在なので、銀山平・かじか荘で庚申山荘の宿泊料金(素泊まり@2,000円)を支払い 登山届も提出。

夕方17時に庚申山荘到着。 到着時、誰もいませんでしたが ザックが2つあり。 
素泊まり小屋にしては悪くない。 食事を済ませ、暗くならないうちに翌日の準備完了。
ザックをデポした方2名は19時頃に戻ってきました。 三重県から来られたシニアのご夫婦、 息絶え絶えのご様子。 朝5時に出られたが 庚申山への道を間違えたことと 鋸山まで時間がかかってしまった。 そこで折り返すことも考えたが なんとか皇海山まで行かれたとのことです。 真っ暗になる前に帰られてほっとしました。 
「この年で挑む山ではなかったかもしれない。」 という言葉が響きました。

5月31日4時過ぎに山荘を出発、 この日は猛暑日でもあり、 早朝にもかかわらず庚申山への登りでも汗が滴り落ちる。   帰路の六林班峠を下った沢まで水場はないので2L携行するが、ドリンクを飲むペースも速い。
鋸山への尾根とピーク。 その先には皇海山。  昨年眺めた時より近くに感じる。
奥白根山や尾瀬の山が見える。 
展望台あたり一面シャクナゲの花。

せっかく1,892Mまで登ったんですが、 ここでストックを収納して下ります。
鋸山へはほぼ尾根筋をトレースしていく。 
次々小ピークが出てくるアップダウン。  チョット見過すとルートを外すので気が抜けない。
仝羈戞◆´渓雲岳、 6雎飮魁◆´ぬ師岳 と通過したよう?
(帰宅後GPSトラックをチェックしましったがここはほぼはずしていません。)

そして、白山と書かれてあるピークに到着。 ここは展望がいい。
鋸山も目の前。

ここから難所の連続。 いきなり垂直に近い長いクサリ場を下ります。
横に延びたトラバースのクサリ場。 長いハシゴ。 
クサリ場、ロープと続きます。
写真を撮る余裕はない。 とにかく急がず慎重に この難所の連続を無事切る抜けることだけに傾注。

地蔵岳?の小ピークからはそのまま右に回り込むと危険。 
左から回り込み、 30センチくらいの幅の細いキレットを渡れば難所はおわり。

六林斑峠の分岐が見えると、すぐに右が開けます。 
ここが鋸山1,998Mの山頂です。  
北正面には皇海山。  難所も乗り切ったので元気が湧いてきた。
ふり返れば庚申山からの11峰の尾根。
山頂からは南面の一部をのぞきほぼ全方位の眺望。 
尾瀬の山、奥白根山、 男体山。 左は上州の山、武尊山。
ここまで予定より30分遅れ。 帰りが遅くなるかもしれないことを自宅へ伝える。 さすがドコモは通じます。

不動沢コルへの下りは急斜面で途中で沢筋へ入ってしまったが、尾根側へ自然にトラバースしてルートに合流。  途中皇海橋からの登山者とすれ違う。  庚申山荘を発ってからようやく人に出会った。

不動沢コルの分岐からは皇海橋からの多くの登山者に出会う。 やっぱり百名山。
小休憩し、 いよいよ皇海山に向かう。 
途中、雪が残るところもあるが、 危険と見受けられる場所もなし。

青銅の逆鉾を過ぎると、
皇海山山頂。 周りは木々に囲まれ展望はなし。 かろうじて奥白根が樹間から見えます。

山頂で休憩したあと、 不動沢コルへ下りそのまま鋸山へ登り返し。

鋸山山頂の再び立ちましたが、 この山頂の方が爽快!

ここからいよいよ帰路、六林班峠へ向かう。 予定より30分遅れ。
鋸から下る尾根は一面笹薮。 よ〜く見ないとルートから外れ藪漕ぎを強いられます。 ルートファインディングしながら、脚元も注意。 気が抜けません。
尾根の狭い部分はなんとか行けますが、 だんだん広くなり難しくなります。 赤テープがありますが、そのまま進んでも明確なトレースはありません。 より歩きやすいところを見定めるための時間はかかりました。(が、GPSのトラックをみると破線は外していませんでした。)

六林班峠の少し手前で、銀山平から朝発ちの方が追いついてきました。 皇海山の下りで出会った方です。
連休に鋸山で折り返し今回が2度目の挑戦とのこと。 やはり難しい山なんでしょう。
六林班峠へは12:51、 予定より1時間遅れ。
峠から沢の水場に出るまで、一緒に行っていただきました。 ありがとうございました。
峠から庚申山荘までのCTは2時間で、大したことはないだろうと思っていましたが、ここが一番時間を食ってしまったセクションです。 
笹のないトレースはほとんどなく山の右側をトラバース。 笹の少ない谷あいに向かった右斜面の部分を右脚で踏ん張って歩き続けなければなりません。 + 数えきれないほど沢をトラバース。 しかも崩れたトラバース。   

沢で休憩をとったこともありますが、 庚申山荘へは15:36着、ヘロヘロ状態。 なんと2時間45分もかかっている。 

山荘にデポしたサブザックを回収して大休憩。 銀山平駐車場に到着したのは18時過ぎであった。

かじか荘で下山届を出し、無事登山を終了。   庚申の湯につかって、家路についた。

皇海橋からの登山者には多分50名以上? 鋸山の下りまでは誰も会わず、不動沢のコルからの多くの登山客にはビックリ。  

余談ですが、皇海橋からのショートカットは、平ヶ岳のショートカット(S/C)を思い出させる。 平ヶ岳に関してはその在り方に疑念を感じます。 というのは、平ヶ岳のS/Cは地元の宿泊施設の車両のみが通行を許可され宿泊者のみがその乗車権利を得られるという閉鎖性がある。 結局は地元の一部に利権が誘導されている。 S/Cを一般車両にも開放し入山料、通行料を徴収し保守管理にあてるほうがオープンで透明性がある。 入山総数規制もできないことはない。  一方、皇海山のS/Cはオープン、自己責任で誰でも通行できる。 そして皇海橋へ車で入る登山者は、それなりの覚悟で超悪路という難関を切り抜けなければならないということを勘案すれば理解はしやすい。

この日の鋸11峰〜皇海山〜六林斑峠ルートは多分私を含め4名だけだったようです。 
二人目は沢のトラバースで、 最後の方は林道の終点近くで追い越されました。
どなたも強健登山者と云った感じ。 2名は地元栃木の方、 1名は群馬?
この鋸11峰と六林斑峠は登山者も少なく静寂と原始林の佇まいをのこしている。 岩稜帯の登りとルートファインディングが好きな玄人好み山かもしれません。 

山荘で前泊して翌日の行程を短縮できたことと、日照時間の長いこの時期を選んだこと。 やはりこの2点が踏破できた前提になったと思います。 無理しない行程を組むこと 余裕をもつ重要さを改めて実感。

私にとっては屈指の難コースでしたが、なんとか無事に歩き通せれた。
今だけしか登りない山、 頑張って良かったという思いが今になってわいてきました。 
でも、再チャレンジはもう無理でしょう。 (笑)

参考まで: よろしかったら、訪問ください。
http://jetstream777.blog.so-net.ne.jp/2014-06-01

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体力レベル
4/5

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