【奄美】タンギョの滝登攀(下部は巻き)
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- GPS
- 03:09
- 距離
- 1.7km
- 登り
- 214m
- 下り
- 218m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・タンギョの滝右岸は、巻き気味に下ればロープは使わずに住用川に戻れる |
その他周辺情報 | ・タンギョの滝のある沢はかなり大きいが、沢名は不明。ここでは「タンギョ川」と仮称。 ・サワグルイ記録:https://sawagurui.com/tangyo ※以下の部分は6日間の記録で共通※ 【2022.11.2-7 6日間の記録一覧】 11/2生勝の滝 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4865794.html 11/3青久 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4872765.html 11/4フウチブルの滝 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4876015.html 11/5茂田原の滝 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4882050.html 11/6ウチミズ川・滝ノ鼻川(仮) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4889520.html 11/6トンジュウロウの滝(観瀑) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4890504.html 11/7タンギョの滝 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4893061.html 【島での生活】 ○キャンプ場 大浜海浜公園内、小浜キャンプ場を使用。1泊1張600円と格安で、平らで広い。初日は午後6時半ごろまでに、奄美海洋展示館で受付・支払いを済ませる必要がある。各種キャッシュレス・電子マネー使用可能。テントサイトは駐車場から徒歩3分程度。トイレ・炊事場でコンセント使用可能。水シャワー無料。トイレは綺麗。島の中心である名瀬市街からも遠くなく、キャンプ場としては便利な立地だと思う。混雑は全くなく、1日当たり1〜3張程度であった。殆どは1泊のみの利用者。使いかけのOD缶やCB缶が炊事場に残置されていた。 ○食事 今回は、朝食はコンビニ(ファミマ名瀬平田店)で買い食い、昼食はスーパー(タイヨーが便利)やドラッグストアで買ったパン、夕食は外食とした。24時間営業のコンビニはファミマのほか、名瀬市街の島人マート石橋店がある。夕食を食べられる店は、空港〜名瀬と古仁屋以外にはほぼ無い。 ○銭湯 11月ともなると、水シャワーを夜に浴びるのは気が進まない。銭湯は名瀬にはなく、龍郷と住用にあるが、住用のものは故障中で利用不可であった。両銭湯は500円程度。名瀬にも日帰り入浴可能なホテルはあるが、利用料金が高い。6日間で龍郷の銭湯を2回利用した。 【島での山行】 ○ハブ 奄美・沖縄で山に入ると言えば毒蛇のハブが気になるところ。実際には、6日間での遭遇は、ヒメハブ10個体程度、ハブ1個体で、特にヒメハブは本土の蛇類と比べても非常に多い。しかし、ハブは暑い時期の夜に活発になる生物で、11月の昼間はかなり不活発であった。棒で突いても逃げもしない個体もいるほど。踏みつけたりしない限りは噛まれないのではないかと思う。 また、藪の中で見かけることはなく、沢中の岩・石の上でとぐろを巻いているのをよく見かけた。単純に藪の中にいた個体を発見できなかっただけかもしれないが、岩・石の上を歩くときは、足下をよく見ながら歩いたほうが良い。 念のため、ポイズンリムーバは必携。 ○山の様子 地域によっては、道のない山は藪が酷くて歩けたものではないが、奄美の山は、基本的に藪が薄く、歩きやすい。旺盛な照葉樹林により林床が暗いためかと思われるが、有難いことである。ただし、海風が強い等の理由により森林が発達せず、日当たりの良い場所には歩けないほどの藪があることもある。 奄美大島・加計呂麻島にはリュウキュウイノシシが多数生息しており、ぬた場や獣道がよく見られる。獣道は非常に明瞭なものもあり、うまく利用すると時短になるが、油断すると沢に戻りにくくなることもある。 あまり人が入らないように見える山中にも人間活動の痕跡は多く、取水施設の跡、地籍調査のマーキング、測量基準点のような残置物、マングース捕獲用の罠とその巡視路、古い農具等、様々なものを見かける。 ○沢での装備 全体的によくぬめる箇所が多く、フェルトソールが良い。滝もフェルトソールで登れたが、クライミングシューズの方が登りやすかっただろうと思われる滝もあった。カムは4番まで1セット+リンクカム1セットで十分だった。全体的には脆い岩(砂岩・泥岩)が多いが、脆い箇所を落とせば大抵はそれなりに堅い岩が出てくる。ハーケンは時々使用、ペッカーはウティミズの滝のみで1回使用、フック類・ナッツは不使用。 ○参考文献 小阪・酒井, 2021. 奄美群島の海岸瀑, ROCK & SNOW. (91): 44-47. |
写真
感想
【アプローチ】
最終日、ということで、アプローチが短い、タンギョの滝へ。駐車場から歩いて10分くらいで滝が見えるお手軽アプローチ。
滝自体は、近づいてみると、下部はどう考えてもエイド、というか、エイドでも難しそうなので、高巻きすることに。
岩がつるっとしていて滑るし、巨岩帯で迷路みたいだし、で、なかなかに悪かった。
【滝登攀】
高巻いて滝に合流してすぐのテラスからも登れるけど、どうせなら、ということで、より水流に近いほうのテラスから登ることに。
出だしがちょっとだけ悪いけど、ガバあるし、テストしても大丈夫そうなので、思い切ってのっこすと、あとは快適登攀。
水流の中でもスタンス、ホールド豊富で快適。
ただ、ランナーの取り方ミスったのか、ロープが重くなってしまったので、40mくらいでちょうどよい場所があったので切ることに。
2P目はフォローで快適に登って、あっという間にタンギョの滝終了。
ちょっと上まで見に行って、あとは、右岸を歩いて下降。ロープ出さずになんとか行ける感じで、今回のツアーも無事終了。
またアプローチでケガしないように気を付けて、駐車場まで戻って無事工程終了。
2日目の青久滝の帰りに左足親指をケガしたときはワリと絶望しかけたけど、無事、全日程消化できて良かった。
開拓してくれた先人と、計画立ててくれたtamoshimaに感謝ですm(_ _)m
奄美遠征6日目、最終日。最終日なので、軽めの滝として取っておいたタンギョの滝へ。この滝はかつて観瀑で訪れたことがあるので、行き方は分かっている。
朝方の雨でぬれたテントを干してから出発。川を登っていくとすぐに滝が見える。下部はやはり垂直で、エイドの連続でないと登れそうにないので、巻くことにするが、この巻きが意外と面倒。滑りやすい巨岩のゴーロを登ったり巻いたりして、滝の中腹へ。
サワグルイの記録では水量の少ない右側から登っているが、主水流の右脇も登れそうということで、mashikotteリードでスタート。出だしだけ立っていたがガバはあり、そこさえ越えればあとは超快適。しかしロープが交叉していて重くなり、40mほどでピッチを切る。
2p目は全体的に快適で、さくさく登って落ち口へ。サワグルイの記録を参考に、ここに荷物を置いて、一応上流の滝も登り、平坦になったところで終了。右岸を巻いて荷物デポ地に戻り、さらに右岸を巻いていく。終盤傾斜が急になったが、さらに大回りに巻いていくと、懸垂下降無しでうまく滝下に戻れた。後は車に戻るだけだが、最後なのにmashikotteは草の種を沢山くっつけていた。
まだ時間があるので、車で移動してフナンギョの滝を見に行った。落差を測ってみると46mあり、公称よりも大きい。近づいてみると、下部は問題なさそうだが、上部が厳しそう。これは今後の課題として残すことにする。挑戦者求む。
【総評】
タンギョの滝は、下部を巻いてしまえば容易で、アプローチも楽なので、初日にお薦めである。滝登りに慣れた頃に行くと、簡単すぎると感じるかもしれない。
下部を直登するとなれば、時間もかかり、登り応えもあるだろうが、エイドの連続で快適ではなさそうである。
【6日間の感想】
数日前には、季節外れの台風が来るという予報が出ていて、せっかくの遠征なのに雨と増水でほとんど登れないかと危惧していたが、結局台風は逸れ、好天に恵まれた。
大きな怪我もハブ害もなく、奄美の既登の滝を殆ど登れ、大変充実した遠征となった。有休を3日も使い、同行してくれたmashikotteに感謝。
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