【多摩100山】雲取山(鴨沢ルート)
- GPS
- 05:59
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,501m
- 下り
- 1,522m
コースタイム
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 6:30
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし |
写真
感想
今日は遂に雲取山に挑戦した。
都内で唯一の2000m級の山にして都内最高峰のあの名峰である。
先週は鷹ノ巣山に登り手応えを感じたため、もっと大物を行ってみようという気持ちがあった。
初の雲取山ということで、最短の鴨沢ルートの往復路とした。しかし宿泊はせず日帰りである。
スタートは丹波山村村営駐車場。
駐車場には車が十台ほど止まっている。
日帰りなので、余裕を持って午前五時半から出発することにした。
最初は舗装道路を歩くが、すぐに登山道が現れる。
踏み跡がしっかりした、なだらかな坂を登っていくと、しばらく平坦な道が続く。
鴨沢ルートは、中盤までは傾斜がゆるいハイキングコースのような道になっている。傾斜はゆるい分、どれだけ進んでも中々高度が上がらないが。
また、随所で平将門伝説にちなんだスポットが見られる。
奥多摩各所には平将門の伝説があることで知られている。奥多摩の地名も平将門に因んだものが多い。
(小袖という地名も、この地で将門が小袖を脱いで捨てたのが由来)
この鴨川ルートにおいても幾つかの伝説が語り継がれている。
平将門といえば、朝廷に叛逆して東日本を中心に武士国家を形成した人物である。
(のちに源頼朝が関東を基盤にした根源でもある。)
しかしすぐに藤原秀郷ら追討軍によって鎮圧されたのは言うまでもない。
なぜ平将門伝説が奥多摩で広がっているのか。
一次史料の「将門記」には奥多摩にいたという確かな記述はない。
しかし武蔵風土記稿を見ると、将門に関する伝説が詳細に書かれている。
例えば、こんな話がある。
追手の藤原秀郷から逃れるため七ツ石山に着いた将門は、秀郷を追い払うために、七体の武者人形を用意し、そのうちの一体になりすまして「射るなら射てみよ」と挑発したそうだ。
しかし、人形から発する呼吸に気づいた秀郷によって射抜かれてしまう。
その後、七体の人形は大きな岩に化身したという。
ちなみにこのエピソードは、七ツ石神社の前にある看板に書き記されている。
——ここで山行記録に戻そう。
登山口から一時間ほど歩くと、堂所という広場に着く。
ここからは緩かった傾斜が若干キツめになり、様相が変化していく。
岩場や狭い道があり、多少の危険は伴うものの、奥多摩の標準レベルである。
堂所から三十分ほど登っていくと、七ツ石小屋に着く。
宿泊が可能で、ドリンク売り場もある、そこそこ大きめな小屋だ。
小屋の奥に進んでいくとトイレ付きの休憩スペースがあったので、少しだけ休憩することにした。
目に前には小屋の主が飼っていると思われる猫がおり、癒される。
小屋を出発し、九十九折り状の坂をしばらく登っていくと、石尾根縦走路に合流する。
上述した七ツ石神社を通り過ぎ、少し歩いていくと、七ツ石山山頂に到着する。
山頂はそんなに広くはない。ベンチもないため休憩場所には適さない。
周りに木々がないため眺望は良い。
山頂を出て北に進み、急坂を下るとブナ坂という少し開けた場所がある。
周りにはフキがたくさん生えているため、フキの煮付けが食べたくなる。
先の急坂で大きく高度を下げたあと、若干緩めの登り返しがあり、こちらはなだらかで快適に進める。
左を向けば富士山がはっきりと見え、南アルプスらしきものも少しだけ見える。
またしばらく平坦な道が続いた。
尾根は広く、眺望がハッキリとしていて外は雲ひとつない快適な道であった。
奥多摩の深奥でしかも1900m近いところにこのような道があることに快哉を叫びたくなる。
小雲取山を過ぎたあたりで急坂が出現する。
ここまで快適な道を進んできたため、大した疲労にはならない。
また、坂を登っているところで視界を地面から前に向けると、鹿が立っていた。
人間には目もくれず、そのまま坂をスタスタを下っていった。
奥多摩の山を登っていていままで鳥以外の野生動物を見たことがなかったので、少しだけ感動を覚えた。
(出会ったのが熊でなくて良かった...!)
そのまま坂を登っていくと、大きな避難小屋に着く。二重扉になっていて中は涼しい。
近くにトイレもついている。
小屋の奥を進んでいくと、雲取山の山頂がそこにあった。
午前九時と早めに登頂。山頂には複数人いた。
登山を始めてからずっと気になっていた山だったので、感慨深い思いになる。
感慨に浸ったあと避難小屋で休憩し、下山を開始する。
往復コースなので来た道をそのまま辿っていくだけなので、ここからは割愛する。
思いの外体力に余裕があったので、帰りは石尾根を歩いていきたい衝動に駆られたが、我慢して予定ルートから外れないというマイルールに従うことにした。
(いつか石尾根縦走路を奥多摩駅まで歩いて行きたい...)
七ツ石小屋から登山口までの間、午前十時から十一時を回ったあたりですれ違う人を結構見かけた。
こんな遅くから登り始めて良いのかと思ったが、山荘宿泊組だったのだろう。
正午を過ぎたあたりで登山口に着く。
出発時点では十台ほど止まっていたのが、もう満車に近いくらいだった。平日でここまでとは...
鴨沢ルートは思いの外登り安く、快適な登山道であった。
ややもすると今まで登ってきたどの低山よりも楽だったかもしれない。
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