南保富士、黒菱山、焼山 〜何度も焼山に吸い寄せられる件
- GPS
- 10:44
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,160m
- 下り
- 1,163m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
2016年の後半に3回簡単な登山をし、翌年から頻繁に出かけるようになったわけですが、その山行が今回で200回目になります。
200回記念という大げさなことでもないのですが、楽しいところに行きたいと思いました。
しかも予報は快晴とあり、2日前からどこに行こうかとわくわくしながら吟味。
県外も検討しましたが、休み明け2回目のリハビリ登山ということもあり、大人しく県内で済ませることにしました。
この時期に楽しいお山が幾つも浮かびましたが、難易度がさほど高くないところで、南保富士〜黒菱山〜焼山を選びました。
南保富士経由の黒菱山へは2回行ってるんですが、焼山までは行ってないのです。
先週は大鷲山経由で焼山に行っているので、焼山に到達できた場合は連チャンということになります。
これは楽しいぞー!
しかし参考にしようと過去の記録を探してみると、去年以前のレコしかありません。
しかも23年3月5日のレコには「焼山に向かう途中の狭い尾根は、雪がある程度締まっている時なら良いですが、緩んでいる時にはやめたほうが良さそう」と書いてあり、その写真がとても怖そうでした。(Hakt_Iさん、引用させて頂きました。ありがとうございます。)
まぁヤバければ引き返せばいいじゃんと思い、行ってみることにしました。
6時半、路駐場所に到着しましたが他に車はなかったです。
南保富士までは積雪なし。
山頂から下り始めると雪が現れ、二王山からしばらくはヤブとの格闘になりました。
ちなみにここからは積雪期、残雪期のみのコースになります。
二王山からのヤブは積雪期も残雪期もいつもこんな印象です。
851mピーク付近でわかんを装着。
911mピーク辺りでヤブがなくなり雪上を進みました。
当日の先行者はいなく、前日以前の足跡がうっすらある程度です。
私だけでしょうか、誰もいない雪上を自由に進むのは大層気分が高揚します。
今日はここに来て本当に良かったなぁと思いました。
10時過ぎ黒菱山に到着。
剱岳、毛勝三山、大地山初雪山などきれいに見えました。
さてここからが肝心の狭い尾根歩きになります。
…やばいことはやばいですが、危険という程ではなかったです。
写真を見て頂くと分かると思いますが、焼山に向かって左側はヤブ、右側は雪面になっていて、仮に右側に落ちたとしてもみっしり樹木があるため引っかかると思います。
なるべく雪上を歩くようにしましたが、一箇所ヤブがかなり下まで繋がっているところがあり、避けることはできないため正面突破を試みました。
そのヤブがどこまで続くかは見えなくて、ずっと続くようなら引き返そうと思いましたが、数分で突破できました。
細尾根は700mほどで終わり、あとは比較的緩やかな雪上を歩いて焼山に着きました。
大鷲山から来ている人もいず、先週に引き続き誰もいない静かな焼山山頂でおにぎりを食べました。
帰りの尾根も勝手が分かったので心配は少ないです。
ヤブの突破は面倒でしたが、再び黒菱山に戻りました。
ここまでまだ誰とも出会ってないんですが、焼山から細尾根に入りしばらく戻ったところでツボ足の足跡がありました。
誰か黒菱山から焼山に向かったものの引き返されたのか、それともどこか横へ抜ける自分の知らないコースがあるのだろうかと訝しんだのですが、今ヤマレコの「みんなの足あと」を見て分かりました。
黒菱山の夏コースを歩かれたのかと思われます。
考えて見たら、自分も登山超初心者の2017年に夏コースを来たことがありました。
黒菱山に戻ると自分のわかんの足あと以外に複数の足あとがありました。
あとは足あとに従って帰るだけだと思い、足あとを辿りました。
この辺で結構くたびれ感がありました。
でもあとは下るだけ、二王山付近のヤブが鬱陶しいですが、残る敵はそれくらいです。
帰り支度を急ぐ小学生のように、勇んで山を下り始めました。
…あれ?二王山からの黒菱山の最後ってこんな細い尾根だっけ?
あれ?正面突破しなきゃならないヤブがあったっけ?
あれ?あれ?あれ?…
一度GPSアプリを見たのですが、ちゃんと自分の歩いた道を戻っています。
道を間違えてなんていません。
安心してそのまま歩きます。
でもおかしいな・・・
狭い尾根が終わったところでようやく気づきました。
再び焼山に向かっていたのです!
しかも1km近くも気づかずに!
どんだけ焼山が好きなんだって言う。。。
先週行って、今日行って、戻ってまた向かっていると言う。。。
200回の記念山行で、誰とも会わないめちゃくちゃ静かで楽しい山行だと思って大満足だったのですが、一気にへたり込んじゃうような心持ちになりました。
再び狭い尾根を戻ります。
正面突破のヤブも2往復で計4回目です。
怖いだろう、やばいだろうと大層心配していた細尾根。
下手したら通らずに引き返すことも想定していた怖い細尾根を4回も通ることになるとは。
自分のアホさがほとほと嫌になりました。
黒菱山に戻って何となく分かりました。
自分のわかんの足あと以外の足あとがあると書きましたが、彼が南保富士〜二王山方面から来られたと思い込んでいたのです。
大地山からの可能性も5%くらいは思いましたが、夏コースなんて頭の片隅にもなかったのです。
大地山は眼の前にどーんとあり、方向が違うのでそちら方面と誤るはずはありません。
なので、新鮮な彼らの足あとを辿れば二王山に戻れると思い込んでいました。
ところが二王山方面へはほとんど消えかかっている私のわかんの足あとしかなかったのです。
一方向にしかない足あとを辿ったためにこのような憂き目を見ることになったのです。
意気消沈しきったものの、お家に帰るまでは登山は終わってないのです。
気をしっかり持って今度は間違えないように二王山方面に下りました。
二王山周辺のヤブは、元気だった朝は屁の河童でしたが、帰りはへこたれました。
この日南保富士〜黒菱山を歩いたのは私だけだったようです。
終日誰とも会わない山行でした。
二王山付近でお猿さんと遭遇しただけでした。
至って静かで独りよがりの山行でした。
今思うと楽しくて切なくて愛おしくて狂おしい、記憶に残る200回記念の山行でした。
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