廃キング 塙第一砲台/三川観測所

2024年04月21日(日) [日帰り]

天候

晴れ時々曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

旭市の塙地区にある、塙第一砲台は、太平洋戦争末期に米軍の上陸に対抗するための、所謂、本土決戦陣地です。九十九里浜に面した高台にあり、海側から見ると、城壁のようにそそり立つ崖線の上から上陸を阻止する目論見だったのでしょうか。かつては海岸が見通せたと思いますが、現在は周囲に樹木が生い茂り、存在すらわかりません。が、道から砲台まで20mほど軽く薮をかき分ければ到達できますので、場所さえわかれば初心者でも簡単に行けます。三川観測所は、浅間神社の境内にあり、ビーサンでも行ける立地です。因みに塙第一砲台の座標はN35°42.7279',E140°43.8989' 三川観測所はN35°43.0986',E140°42.4027'
です。

その他周辺情報

駐車する場所が付近にありません。道路も、駐車できるほど広くないので近隣の方の迷惑にならないようにご注意ください。

写真

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塙第一砲台へ至る坂道。砲台は道の右手の薮の中にあります。かつては、下の道からもコンクリートの壁面が見えていたらしいですが、現在は御覧のとおり、全く存在がわかりません。

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画面中央付近の薮が若干薄い場所から突入します。

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出た。コンクリート構造物。

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中は農機具やらで一杯です。今は薮に埋もれていますが、かつては付近まで耕作地だったのでしょう。もっと前は当然軍事施設でした。この部屋に口径10cmの砲(三八式十糎加農砲)が据えられ、画面奥の海側を向いた開口部から射撃するつもりだったようです。

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戦時中の建築物とは思えないくらい、良好な躯体の出来栄えです。恐らく、専門の建築業者が施工したのではないかと。

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砲室は2つあり、通路で繋がっています。砲室と砲室の間には、小部屋がありました。

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砲室の通路と反対側にも小部屋があります。型枠の木材が付いたまま、腐りもせず残っています。もしかしたら、建設中に終戦になり、実際に軍事施設として使われてはいなかったのかもしれません。

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もう一つの砲室の開口部。

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こっちの砲室は物が無くてきれいです。

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躯体もきれい。

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先ほどの砲室につながる通路。左手に2つ小部屋があります。

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屋上に上がれます。手すりのように、コンクリートの壁が立ち上がっており、明らかに人が利用する意図があった模様。ここから敵を監視していたのかもしれません。

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海側は、樹木が繁り視界がありません。

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陸側の景色。

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傍らに耕運機がありました。

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近くにある塙第二砲台(中央の林の中)。更に画面右手の方には、第三砲台があります。どちらも農地の中にあり、農作業している方々あちこちにいる状況では、ちと突撃し難く接近は断念。三川地区まで車で移動します。

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三川地区の浅間神社。

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普通の参道。本当にここに砲台があったのか？

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あ。出ました。あまりに唐突にコンクリートの開口部が参道の傍らに口を開けています。

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横に廻ると、紛れもないトーチカ型の構造物です。

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萌ェェェェェェ。いかにもな造形。戦争映画では死角から忍び寄られて、手榴弾を投げ込まれるのがお約束ですね。

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開口部から中に入れます。階段があったと推定されますが埋もれて判りません。

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突き当たりは折れ曲がっています。ここも、戦時中の建物にしては、コンクリートの出来が良いです。

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また折れ曲がる。

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手榴弾を投げ込まれても、素早く壁の裏に退避すれば、意外と助かりそうです。

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外に繋がっている小開口部。

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内側から見ると、スリット状の開口部はすごく細く感じられます。

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天井の躯体も見事です。木枠がはまっているのは、照明用のくぼみと思われます。

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誰か住んでいたこともあったようです。

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この神社の御神体。社無しとは人望がないな。本日もお付き合いありがとうございました。

撮影機器：

Xperia Ace SO-02L docomo SONY