信貴山・生駒山《関西百名山》
- GPS
- 07:48
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 1,054m
- 下り
- 949m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 7:48
天候 | 曇り一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
下山口:近鉄奈良線生駒駅 |
写真
感想
王寺駅に現地集合とした。ところが改札が2箇所あり慌てたが少し遅れて無事に巡り会えた。近鉄のひと駅を節約し大和川を渡り近鉄生駒線信貴山下駅迄歩いた。嘗てこの駅から近鉄の東信貴鋼索線のケーブルカーが朝護孫子寺の手前まで登っていた。電車で来る人が減って昭和58年8月31日限りで廃止されてしまったが、駅前から同じ傾斜で真っ直ぐに伸びる道路にその面影を留めている。車道を登り切った所にある奈良県立西和清陵高校は廃止後にできた奈良県立信貴ヶ丘高校が前身で軌道跡の用地を吸収した。丁度中間地点でこの辺りに離合設備があったようだ。南北に走る道路を越えると遊歩道が始まりF松さんを先頭に一旦谷に下りると明確な軌道跡となった。所々に古い木製の電柱も残り1箇所鉄橋跡と思しきものもあった。全区間遊歩道として整備されこの日も親子連れが歩いていた。一定だった勾配が急になり丘に登り上がると信貴山上駅跡で駅舎は健在でバスの待合所として使われていた。
駅舎の裏側に抜けると本来こちらが正面で信貴山への参道が始まった。狭い道路に旅館が並び参拝客なのだろうが、どんな人が泊るのか興味が湧いた。ハイキング道の標識に導かれ階段を上がると谷を隔てて信貴山(437m)とその中腹に朝護孫子寺の本堂を見ることができた。再び参道に戻ると右手にズラリと並ぶ千体仏その先には仁王門、いよいよ朝護孫子寺の境内に入った。奉納された灯籠の列が続き開けた所に出ると張りぼての大きな虎、よく見ると電動で首が動いている。非常に違和感のある代物だがその傍らにはコンクリート製か何かの虎もあった。見上げると本堂や多宝塔が山内に散りばめられ将に非日常の霊域であることを感じさせた。塔頭の成福院、三宝堂を経由して本堂に到り、階段を登った処は壁で右に回り込んで開けた方が正面になっていた。清水の舞台の如く張り出し、展望が素晴らしい。
成福院まで戻り玉蔵院から信貴山(437m)山頂を目指して登って行くと山頂には空鉢護法堂が鎮座し本堂以上に展望は良く、南方に金剛山地の二上山から大和葛城山、金剛山を正面に見ることができた。山頂付近に「信貴山城址」の石碑があった。木沢長政が築き、松永久秀が改修したとされる城跡だ。境内での飲食は憚られそのまま高安山を目指した。車の走れそうな林道を裏側に下り、登山道に入るが不明瞭な矢印で見逃しそうだった。遅れていた3人はきっと見逃すよ。隠れていようと悪戯心を巡らし姿を隠していると案の定、話に夢中になり行き過ぎようとしたので深みに嵌らないうちに呼び戻した。縦走路を行くとポツポツと降り出した。花粉と黄砂で汚れた降り出しの雨には当たらない方が良い。今日は傘で大丈夫だろうと高を括ったが、後で後悔する羽目に・・・。
「高安城址倉庫跡50m→」の標識を見つけ、立ち寄ってみると何と667年天智天皇が築いたと案内板にあり礎石が整然と並んでいた。高床式の倉庫であっただろうと想像図が描かれていた。高安山は切り通しの右側を登った処にあり2等三角点「峰山」があるが展望は利かない。昼食休憩を取るがあれだけ朝暖かかったのに随分寒くなって来て風も強まった。
高安山から生駒山の間は27年前に歩いているがほぼ車道を歩いたように覚えていたがあやふやだ。地形図にも登山道が記されているが信貴生駒スカイラインしかない部分もあった。今日のミッション1は皆の歩行速度を計測するためスカイラインから分岐する地点までの1,692mの距離を一人づつ歩いて所要時間を計るというもので早いと思う人から順に山頂を出発したが北に続く登山道は踏み跡薄く何も表示のない。分岐もありこのまま行くと皆何処へ行ってしまうか分からないので敢無くミッションは中止、また皆で歩き出した。藪が被るような箇所もあり余り歩く人もいないようだ。立石越の車道を歩く予定だったが、思わぬ藪漕ぎでスカイラインに達し、道路下を潜って東側に出た。車道とは完全に分離し歩道が続いた。雨が強くなり、丁度河内山本への下山路が道路の下を通っているのでトンネンルで雨宿りし弱まるのを待った。15分ほど待機し再び歩き出した。
十三峠に達すると平群からのしっかりした道が越えていて八尾へと降りて行った。峠の北側には国の重要有形民俗文化財の指定を受けた「生駒十三峠の十三塚」がある。直径6mの王塚を中心に6基の子塚が配置されている。築造時期や由来は明確ではないが、全国にある十三塚の中でもその遺構が良く残っているそうだ。
螺旋階段でスカイラインを越え西側に出るとスカイラインを離れ縦走気分が味わえた。今日はアップダウンの殆どないハイキングと謳っていたが、なかなかどうして・・・。 “鐘の鳴る丘”は駐車場からの道が合流し巻いて行けるかと思ったら何のことはなし結局丘の向こうに縦走路は続いていた。ガスがあり展望はなし。
鳴川峠はやはりスカイラインの下を両側に下る道があり、指導標がまるでバス停のようだと誰かが言った。此処からはスカイラインと離れ2つのピークを行く。余り認知されていないが先ず横峰山(474m)で看板にマジックで山名が書かれていた。次は大原山(522m)で大阪府民の森のピーク。そしてミッション2は「4等三角点『西畑』(514.21m)を探す」で縦走路から東に外れている。道のない所かと思ったがスカイライン駐車場への道が付いてその途中で発見した。縦走路に戻り下りきった処は暗峠(くらがりとうげ)、有名な峠で伊勢本街道が越えている。石畳の道は今では国道308号線、大石に刻まれた「暗峠」に歴史を感じさせられた。傍らの民家の軒先に蒸し芋が並べられていた。藤松さんが購入しお裾分けに与った。
縦走路が唯一スカイラインと平面交差する所には東屋があり飲料の自販機も設置されていた。雨も完全に上がり暫し休憩を取った。坂を上がるといよいよ生駒山の山頂域で巨大な電波塔現れた。NHKを始め在阪の放送局の全ての電波は此処から送信されている。大きな設備が並びやがて生駒遊園地のエリアへと入った。生駒山山頂は遊園地のエリア内にある1等三角点「生駒山」を探し回ったが発見できず諦めて生駒ケーブルの山上駅前から下山に掛った。帰って調べてみると三角点はミニSLの軌道の巡る真ん中にあるようだ。ほんの直ぐ傍を通ったが分らないはずだ。
生駒山ケーブルは二つに分れ生駒山上と宝山寺を結ぶものと宝山寺から鳥居前を結ぶ2セットを乗継がせるようだ。遊園地は3月15日まで休園で閑散としているが休まず運行している。宝山寺には立寄らなかったが見上げると立派な参道の石段の上にお寺が見えた。此処からの下りは参道の石段、両側には旅館や商店が並び門前町の雰囲気が素晴らしい。石段が終わると生駒の市街地になり都会的な町並みとなって生駒駅に到着。モスバーガーで休憩して18時05分発の列車に飛び乗り帰路に付いた。
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