吾妻峡~八ッ場ダム~やんば資料館~やんば見放台
- GPS
- 05:37
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,085m
- 下り
- 956m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
日帰りソロ山行
吾妻峡で紅葉を楽しんだ後、
「なるほど、やんば資料館」へ。
八ッ場ダムに関して、どんな事が書かれているのか、興味津々で訪れてみた。
まず、ダム建設の発端となったのは1947年のカスリーン台風の到来である。
この台風により、利根川は氾濫し、東京に大水害をもたらした。
この問題を解決すべく、2年後の1949年、利根川改修改訂計画が決定され、この中に八ッ場ダム建設も含まれていた。
しかし、1952年、ダム建設は中止。
この理由を「なるほど、やんば資料館」では、地元住民の強い反対運動があったためとしていたが、私が一番気になっていた「吾妻川の水質」については何の記載もなく、ガッカリした。
なぜか❓
実は、反対運動よりも、吾妻川の水質のために当時の建設省は計画を断念せざるを得なかったからである。
吾妻川は、草津白根山系の硫黄鉱山から流れ出る強酸性水を含み、元々、魚も住めない死の川である。
こうした強酸性の川にダムを建設した場合、鉄は溶け、コンクリートは劣化し、ダムはいずれ倒壊してしまう。
そこで、八ッ場ダム建設に執念を燃やした当時の建設省の役人は、吾妻川の上流に石灰を投入する中和工場と品木ダムの建設を実施した。
それにより、「酸性水問題は解決した」として大々的に宣伝し、八ッ場ダムの建設は復活した。
また国土交通省は、少なくとも1993年以降、ダム建設予定地の吾妻川とその支流において、環境基準を越えるヒ素が毎年検出されながらも、この調査結果を公表してこなかったことが読売新聞の調べで分かっている。
ヒ素は、自然界においては難溶性物質として存在するが、アルカリ性に転じると可溶性塩となり、容易に溶出する。
つまり、中和工場から投入された石灰と反応すれば、ヒ素は溶出し、殺人物質になりうる訳だ。
吾妻川は、利根川の支流であり、利根川は、東京都民の重要な水源である。
国土交通省が運営する「なるほど、やんば資料館」では、八ッ場ダム建設の経緯をビデオ等を使って詳細に説明していたが、吾妻川の水質という根本的な課題については触れていなかった。
こうした偏向情報は、公共の施設としてはあってはならないことである。
しかし、敢えて隠すのは、ヒ素の問題が想定以上に大きくて国民には知られたくない恥部であるということを意味しているのもしれない。
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