よじ登るよじ登る、十二ヶ岳。
- GPS
- 04:27
- 距離
- 6.4km
- 登り
- 944m
- 下り
- 932m
コースタイム
- 山行
- 3:51
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 4:27
天候 | 晴れ曇り雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
師走。
だけあって、年末も押し迫ってくると1日1日が飛ぶように過ぎて行き、あっという間に週末になってしまう。火曜日を過ぎた辺りから記憶を失い、気づけばもう金曜日である。
1年。も同じで、去年の今頃、来年はあの山へこの山へあそこに泊まって、、など思いを馳せていたけれど、達成出来たのは僅か半分くらいかもしれない。山歩きに使える時間は本当に僅か。
そうして年末前の週末、ずっと山行計画リストにあった十二ヶ岳へ行くことを決意する。山友ジョンコナー隊長が見つけてきた山で、今年、何度か候補に上がっては流れていった山。そんな隊長もヒザの不具合が続いて、秋以降、満足いく山歩きが出来ていないのを尻目に、この計画を遂行するのである。
河口湖は、都内から行くには電車で行くより高速バスの方が安くて早い。スムーズに走れた場合だけど。
バスの本数が沢山出ているので、今回は時間が読める電車ではなく、珍しく東京駅からバスで河口湖を目指してみる。乗り換えなど考えることなく、ぼけっとしていても目的地まで運んでくれると思うと、気持ちは幾分楽である。
早朝、6:20の第1便。満席のバスは都内を抜け西へ走って、、と、その後すぐに寝てしまい、、目が覚めて結露をした窓を少し拭うともう既に富士山がとても大きく見えていた。2時間と少しで河口湖駅に到着。乗り継ぎの周遊バスまでまだ少し時間があるのでコンビニで肉まん2つと温かいお茶を買って日向のベンチで食べる。
日本じゃないみたい。異様なくらい様々な国からの外国人が溢れている。のを眺めながらもぐもぐ。
緑のバスに乗り登山口まで。バスの運ちゃんも流暢な英語で案内している。慣れている。
閑散とした何もない登山口のバス停に降りたのは、登山者だけ。2人ソロで5人くらいのグループか。
取り付きは枯れていて道が分かりにくい。皆さん先行していかれた。
踏み跡が薄く分かりにくい右の道が気になりつつも、先行の後ろ姿が左の道に見えていて、ぼーっと、そちらに吸い込まれて行ってしまう。
地図を見ながら、あ、外れたなと思った矢先、その先でスタックしているのが見えて追いついてしまう。
外れてますね~ とお話ししながら、尾根筋から外れてちょっとトラバース気味に右に流れていて、この前行っても合流しそうだけど、踏み跡は柔らかくて心許ない。ヤマレコにも踏み跡もあったり、ここは外れやすいのかもしれない。
そんなに外れてないので、ここはもう強引に本筋へ戻る。と、皆さん付いて来てしまい突如として責任重大に。何となく道の気配のある踏み跡を選びながら無事本筋に合流する。
続々と合流して歓声が上がる笑
何となくこの一体感が楽しかった。先行して行ってもらったり、抜きつ抜かれつ。そして今日はこのメンバーとは終始すれ違うことになる。
そこから毛無山までも急登が続く。中腹で富士山が見えた頃には山頂はすっかり笠をかぶってしまっていた。朝は麓からとても綺麗に見えていたのに。今日は午後、お天気が荒天する予報だった。
毛無山山頂。またみんな合流する。おつかれさまです。
笠を深く被り始めた富士山と西湖の湖面に反射する景色をひとしきり眺めた。
ここからは一ヶ岳から小刻みにアップダウンを繰り返す稜線を歩く。一から十二個か、、多いなぁなどと思いながら、風が強くなってきて険しくなる山道を西へ歩いていく。
カウントアップする度に、段々と十二らしきピークが近づいてくる。ラスボス感。ちょっと今までと様子が違うぞ。。
何処から合流したのか、追いついたのか、初見のご夫婦に追いつく。旦那さんと、ちょっと先に奥様らしき方が旦那さんを待つ様に歩いている。旦那さんは何かを探すのにザックを下ろしているようで、奥様はそれを待てないご様子。
追いつくから先に、、みたいな声が聞こえて、、すれ違う時に、離れずに行ってくださいね~などと偉そうに挨拶をする。
メンバーが増えた。
割と気をつけてカウントアップの看板を見ていたのだけど、飛び飛びになってしまう。鎖場が現れていよいよか。
十一を過ぎたところで、ぐいーんと一気に下る。まるで最後の一飛びをするのにチカラを溜める様に。さらに鎖場も下る。かなり急で足の掛かりもない。1番下がったところに、見た吊り橋が現れる。あれか。。
十二ヶ岳、ここからが核心部の様。
か弱い吊り橋。急な鎖場といっても足は大地に着いている安心感あるが、吊り橋となると、全てを委ねる恐怖感が湧き起こってくる。怖い。足の裏にじとっと汗が出たのを感じられた。
なんとか渡り終えるとすぐに壁の様なひたすら急な鎖場が続く。休む暇がない。細い足場でなんとか身体を回して写真を撮る。寒い。十一ヶ岳に頂に先のグループの人たちが見える。
壁は垂直の様に見えるけど、等高線は詰まってはいても縞々になっている。垂直ではない。へつる様によじ登りよじ登り。十二ヶ岳の稜線に乗ったところで登頂。
少し雪がパラついて、風もきつい。先行のソロの方とも合流。おつかれさまです。ほどなく、先程のご夫婦も合流。
あまりの難所続きだった話で花が咲く。みんなコレほどだとは思ってない感じで。いくらネットで下調べしても、これは登ってみないと分からない。
少し鬼ケ岳方面の様子を見に行く。あわよくば更に縦走して、とは思ったけれど、また急な下りの鎖場と登り返しが見えて、やめよう。とあっさり諦める。
バスの時間も気になるし、曇りだし風が強くてご飯を食べる余裕もなくチカラも出ない。
バタバタと時間に追われて焦る様な山歩きは好きではない。ゆっくり楽しみに山へ来ているのに。と思うようになってからは、躊躇なく途中で引き返すようになった。
再び十二ヶ岳の山頂へ戻ると先程のグループも到着していて、おつかれさまです~と挨拶を交わす。
そのまま十二ヶ岳登山口の方面へ。少し下がった所で、ご夫婦とまた出会う。風が強い中だったけどお昼ごはんを用意している様子で、少し立ち話と挨拶をして下山を開始する。
こちらの道は、行きの道とは打って変わって穏やかな道で、西湖をずっと見下ろしながらの、お天気が良ければドーンと富士山が見えているだろう景色が眼下に広がっている。富士山はさらに深々と笠を被り、もう裾の方しか見えない。時折、強い風がドンっと吹く。
樹林帯へ入るととても穏やかに、道もさらに穏やかに、足取りが軽くなる。
十二ヶ岳登山口へ出るなり目の前には、富士西湖温泉いずみの湯という温泉施設がドーンと現れ、そのままスムーズに引き込まれてしまった。食事の時間は終わってしまってたけど、無意識にビールの自販機をチェックしていた。
冷えたカラダに熱いお風呂が沁みる。今日は身体中を使った山歩きだったのであちこちが凝っている。
さっぱり、ほっこりしてバスの時間まで缶ビールでまずはおつかれ生です。
緑の周遊バスの十二ヶ岳登山口バス停で待っていると、グループの人たちが向かってくる。みんな同じバスのよう。
あ、今日はありがとうございました~ などとまたここでもご挨拶。気持ちよ良い人たちである。少し立ち話をしてバスに乗る。
もう頭の中は下山メシのことでいっぱい。そういえば肉まん2個とパン一つしか食べていなかった。ひとり山歩きだとどうしても面倒くさくなって、特に寒いと更に面倒くささが増して、まぁいっかとダメとは思いつつ、ついつい割愛してしまう。
さて、河口湖へ戻りバスの時間まで腹ごしらえ。この辺りは観光地価格とかなりの割高感。結局ガマンできず生ビールをおかわりしてしまう。今、この瞬間が大事なのである。
ほぼ時間通りに東京駅に到着。お風呂にも入っては、グビグビ飲んで、後は寝るだけで東京駅まで運んでくれる。バス旅も悪くありません。
さて今回の山歩き。鎖場とか急峻な岩場など緊張を強いられるところは、実はあんまり好きではないかも知れない、と今日この山を登ってみて感じた。当初はそれらをクリアするのが楽しかったりしていたのだけど、やっぱり森の中をぶらぶら歩いているのが実は楽しいかもしれません。
でもまた刺激が欲しくなり、また暖かくなったら今度は鬼ケ岳まで歩いてみたいです。
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