宝篋山 筑波山の初モルゲンロートを眺める


- GPS
- --:--
- 距離
- 6.8km
- 登り
- 545m
- 下り
- 543m
コースタイム
宝篋山頂:5:00
下山開始:7:10
小田休憩所:8:30
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道はよく整備されてますが、宝篋山のトレッキングマップを手に入れておくことをお勧めします。 (リンク つくば市) http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/14271/14272/14348/008676.html |
写真
装備
備考 | ダウン上下、ウインドブレーカー代わりの雨具上下、目だし帽。手袋はミトン+オーバーグローブ。靴は冬用登山靴+厚手のウールのソックス。日の出を待つので温かい服装をお勧めします。 ツエルトとシュラフカバーも持参しましたが到着が遅すぎたので出番はありませんでした。 |
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感想
今年の元旦は珍しく茨城県内にいたので、どこかで初日の出を見ようと決めた。そのときに浮かんだのが、高速バスの中から見た筑波山のモルゲンロートであった。そこで、前日晩から山頂に止まりこんで、筑波山の初日の出で輝くモルゲンローとを宝篋山から眺めることにした。
当初は大晦日のうちに宝篋山頂に到着し、ツエルトにくるまりながら年を越そうなどとも考えていたが例によって気持ちがくじけてしまい、出発の準備が遅れて年越しは高速道路を走りながらとなった。
大晦日の日中は非常に穏やかに晴れていたが、運転中フロントガラスにぽつぽつと雨が当たり始めた。ツエルトは雨にも負けないと強気でいたにもかかわらず、ぽつぽつの小降りにも怠けモード全開となってサービスエリアで早々に仮眠した。
結局宝篋山の取り付きである小田の休憩所を出発したのは4時。雨がぱらついていたことがうそのように月が出ていた。
ちなみに自分が宝篋山に通っていたときよりも駐車場は大幅に拡張されていたがそれがほとんど満車状態であった。ご来光目的だから当然なのであるが、ずいぶん有名な山になったものだと感心した。これもほかならぬ地元の方々の道や駐車場の整備のおかげだ。
極楽寺コースからいつものように取り付いた。ヘッドランプをつけて、黙々と歩いた。田んぼの間の道を過ぎると、宝篋山正面の大きな沢沿いの道を登っていった。自分にとっては山歩きの原点となった山で、近所に住んでいたときには何回となく登ってたが、夜明け前に取り付いたのは今回が初めてだ。山歩きの駆け出しだったころは、いつか夜のうちに山頂まで達して、日の出を山頂から拝みたいのもだと考えていた。そのころは暗い山道を歩くことなどとんでもない冒険だと考えていたし、そのころの宝篋山はまだ地元の方々による道の整備が始まったころだったので多少はやぶこぎめいた歩き方も必要だったのだ。けれども今回は迷い込みそうなやぶにはロープが張ってあるし、足許もしっかりしている。「慈悲の滝」など懐かしい名前を見ながら高度を稼いでいった。
やがて沢から離れて山腹を少しまくようにしてから尾根筋を上がっていく。ここがかつては藪に近い場所だったのであるが、今は草刈がすばらしく安心して歩くことができた。空には三日月が木星と並んで輝いていた。試しにヘッドランプを消してみると、足許に自分の影がくっきりと見える。岩や木の根も識別できる。これならばということで、後半はヘッドランプなしで、夜行性の獣の気分を味わいながらの登山となった。
山頂に到着したときほぼ同時に自動車も2台ほど到着。許可された車両であれば、山頂まで車を入れることができるのだ。今日は新年ということで地元のNPO(?)の方々による甘酒の振る舞いがあるとのことであった。またドラム缶の中で薪が燃やされ、登山者は温まることができた。普段の登山道の整備を始め、地元の皆様お心づくしありがとうございました。
山頂の寒さは予想程厳しくはなかった。昔真冬に登山し、山頂でコーヒーを入れようとカップをピクニックテーブルの上に置いたら、凍結していたせいでカップがすーっと滑ったり、アウトドアストーブの火が、低温でガスが気化しないためにちょろちょろとしか燃えなくて難儀した経験があるのだが、今回はそれほどでも無かったようだ。暖かく着込んでから筑波山側のベンチに座り、たまにチョコレートをかじりながらまもなくやってくる日の出を待った。
空には北斗七星、地上には学園都市方面の夜景が輝いていたが、やがて、空が明るくなり始めるとともにこれらの夜の明かりが見えなくなってきた。
筑波山は東の空がオレンジ色に染まるのにあわせて、山頂付近がまず濃い紅色を帯びてきた。やがて空が明るくなるといったんその濃い紅はバックの空の明るさにまぎれて青紫に変わった。そして日の出の時刻にあわせて、実際には宝篋山の日の出よりやや早くか、ゆっくりと山頂から赤く染まっていった。紅葉の季節ほどの赤さではなかったが日の出の山の表情の変化をじっくり観察する機会を得た。
朝日が顔を出すと西にはおぼろげながら富士も拝むことができ、幸先のいい1年の始まりだと思いながら下山した。しかし幸先がいいと思ったのもつかの間、降り口を間違えて下山は純平歩道をぐるりと歩くことになったのだが。これはさしずめ宝篋山があわてて帰らずにたまに来たのだからもう少しゆっくりして行けというメッセージであったのかもしれない。
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