硯石から面白山へ
- GPS
- 16:32
- 距離
- 43.8km
- 登り
- 3,715m
- 下り
- 3,996m
コースタイム
- 山行
- 16:17
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 16:38
天候 | 雨スタート、稜線上はおおむね晴れ、二口山塊からは曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
面白山からは電車です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
硯石〜不忘山 コースはおおむね良好です。スタート地点で誤ってキャンプ場に入り込んでしばらく彷徨いました。 不忘山〜屏風岳〜杉が峰〜刈田岳 途中ロープが張ってあるところがありますが、気をつけて通れば問題ありません。通りやすいコースです。 刈田岳〜熊野岳〜名号峰〜八方平 刈田から熊野岳までは晴れてれば問題ありません。火山活動の影響で進入禁止の場所はロープで規制されています。 熊野から先、ガレ場は問題ありませんが低木が現れ始めると道が不明瞭になります。視界が悪いときは気をつけましょう。自然園の手前から先は道に藪が被り気味になります。踏み跡はハッキリしています。 八方平の小屋は綺麗に整備されています。 八方平〜雁戸山〜笹谷峠 雁戸山は急な昇り降りで岩混じりになります。足を滑らせないよう、また落石などに注意します。 蟻の門渡りからさきはコースがぬかるんで大変滑りやすくなっていました。笹谷峠までは分岐が多いので間違えないように地図で確認が必要です。 笹谷峠〜最上神室〜清水峠〜二口峠 笹谷から最上神室までは通る人も多く、道もしっかりしており歩きやすいです。清水峠までは人も少なくなり藪も被り気味なところもありますが道はハッキリしています。清水峠は地図には4本の道が交差するように記載されているものがありますが、実際は笹谷に通じるものと二口に通じるもの、山形に下るものの三本しかありません。清水峠から二口峠に至る道は藪で足元が見えないところがあります。二口峠に出るところは山道が藪で埋まっているので反対側から入る場合は迷うかもしれません。 二口峠〜糸岳〜小東峠〜南面白山〜面白山駅(JR) 二口峠から糸岳に入る登山道は完全に藪に埋まっています。コースを知らないとかなり苦労しそうな状況です。藪の距離は十数メートルくらいだと思います。その先は糸岳までは歩きやすい道です。 糸岳から先は藪が頭気味なところもありますが、道はしっかりしています。 南面白山からの下りは大きな石交じりのコースがしばらく続きます。ピンクテープが沢山貼ってあるので道はわかりやすいです。スキー場へ出ると車も通る砂利交じりの道になります。歩く部分以外は背の高い草が茂っているので歩く場所は間違えません。 |
その他周辺情報 | トイレは ・硯石・刈田峠避難小屋・刈田岳レストハウス・八方平避難小屋・笹谷峠・旧面白山スキー場 にあります。 コース上に水場はありません。営業時間の確認してませんが刈田岳のレストハウスに自販機があります。面白山の駅前にジュースの自販機があります。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
グローブ
防寒着
行動食
非常食
ヘッドランプ
|
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備考 | 水は約5L消費。 食事はコンビニおにぎり4個、菓子パン半分、ゼリー状機能性食品4個、羊羹一切れ消費。 カロリー不足ですがこれ以上は食べられませんでした。 |
感想
ネットで見つけた とある記録、同じコースをたどりたいと思っていたのですが、蔵王の火山騒動のおかげで実行することが出来ませんでした。この7月に規制が解除になったのを受けて、満を持しての計画実行です。
その記録はこちらです。http://torasan819.exblog.jp/22424362/ (ソロで生きる/蔵王連峰全山と二口山塊ワンデイ縦走の試み) 福島登高会さんのHPにも同じ記録が上がっているようです。時間配分などかなり参考にさせて頂きました。
先々週 結構予定してたのですが、天候不順で二週先送り。前回は下見登山になってしまいましたが、下見したことで課題が判ったので、この二週間で計画を練り直しました。まずスピード対策で軽いトレッキングシューズを購入。(\3,000位の安いもの)この靴はグリップもよくお買い得でした。そして当初は暑さ対策で薄着を考えていたのですが、万が一ビバークしたときに汗冷えがきつそうなので防寒シャツのほかに着替えの長袖下着。それから薄手のウールパンツ。エネルギー補給にゼリータイプの物を用意し 水も沢山持ちました。
今回またもや硯石まで義妹に乗せてもらいました。夜中に走ってもらえるとは本当にありがたいです。しかし前回は偉そうに「女性を一人で暗闇においていくことは出来ない!」なんてことを言ってましたが、今回はなんのことやら、彼女を一人きりにして別行動での出発です。彼女は刈田岳のピストンをすると言っていましたが、心の中でお詫びをしつつ無事を祈ります。彼女の記録はこちらhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-922557.html
スタートは前回と同じ暗闇です。自宅を出るときは晴れていたのに硯石に着く頃には小雨が降っていました。気温も低かったので(白石スキー場入口の温度表示で13℃)カッパを着込みます。
気負って出発した割にはコースを間違えてしばらくキャンプ場を彷徨う痛いミス。少々時間をロスしてあせります。思った通りまったくスピードが上がらず息を乱しながら不忘山到着。3時半くらいまでに登りたかったのですが、4時を大幅に過ぎます。このタイムでヘッデン下山、下手すればビバークを半ば覚悟します。
しかし雨も樹林帯が切れる頃には上がり、不忘の碑の辺りでは雲海が広がっていました。稜線上は綺麗に晴れ上がって、今日の成功を期待します。
山頂でカッパを脱ぎますが休憩はせずに通過。朝日の差す中軽快に進みます。稜線上は大きなアップダウンも無く不明瞭なところも無いので気持ちよく歩けます。刈田岳手前で車道を数回横断しますが、朝早いので車が走っておらず安全に渉れました。
刈田から見ると馬の背などにすでに歩いている人影が見えます。用事が無いのでレストハウスはパスします。規制の終わった馬の背は噴火時の注意看板と入域規制のロープが張ってありますが他に変わりはありません。
熊野岳から自然園に向かう道は山頂からはしっかりしたものに見えますが、ガレ場を過ぎると這い松など低木が道に被り気味に生えてきます。視界が悪いときは注意が必要です。その先も道自体はしっかりしているものの両脇から草や樹木が覆いかぶさってくるところがあるので手で払いながら進みます。
追分ではカモシカ温泉跡方向へは入っていかないようにロープで規制されていますが、道がすでに藪化しているので間違えることは無さそうです。
この後樹林帯の中を歩くので視界はほぼありません。ガスが出てきますが日光を遮ってくれるので助かります。
八方平避難小屋は結構大きくて綺麗な小屋です。トイレもありますが水場だけありません。ここで装備を整えるため小休止。風が出てきて行動を止めると汗で体が冷えてきますが上着を着るほどではありません。雁戸山への登りでは汗を搾られます。山頂付近はガスで視界なし。この辺りからすれ違う人が増えてきます。雁戸山までは道に被り気味だった藪も収まりますが、山頂からの下りでは岩場交じりで足元を確かめ気をつけながら降ります。蟻の門渡りから笹屋の駐車場まで泥でかなり滑りやすくなっていました。水溜りなどはありませんが気を抜くとツルッと行きます。
山工小屋で装備を整えるため小休止。持っていったパンを食べますが半分も喉を通りません。諦めて出発。
ハマグリ山への登りではソロソロ足が終わりそうな感じです。一歩一歩足を進めますが、歩幅が大分小さくなって前を歩いている人に追いつくことが出来ません。それでも何とか最上神室到着。ここから先は時間的にも人と会うことは無さそうです。
最上神室から清水峠まではもしかすると結構人通りがあるのでしょうか、それほど藪はありません。思いの外快適に進みますが、清水峠から先は藪が深くなります。道型が見えないところが結構あるので気をつけて進まなければなりません。藪道を進むとアスファルトが見えて峠のゲートに出ます。この辺りも藪が覆ってきているので通過するときは気をつけましょう。
二口峠付近の工事は終わったのか資材や工事車両はありませんでした。人が居なくなったせいなのかはわかりませんが、糸岳への登山口は完全に藪に埋もれて初めて来た人にはソコに道があることは判らない状態です。少し進むと幅の広い歩きやすい道が出てくるので判っていれば問題ありませんが、通るときは気をつけてください。
二口のアスファルトの上から見る糸岳のあまりの大きさにがっかりしながら登りはじめますが、今までに無いほどの急勾配です。10歩進んで肩で大きく息してノロノロ動きますが、山頂ははるかかなたに感じます。
何とか山頂到着、息を整えてから通過しますが日没が気になります。6時くらいまでにスキー場に着けるか時間と足の勝負です。登りで遅れる分を下りで少しでも取り返そうとしますがなかなかペースは上がりません。それでも道にそれほど藪が無いのが救いです。
小東峠に着いたときはすでに足が終了しており、これから南面白山に登ることを考えると絶望的な気分になってきます。一瞬このまま山寺へ進めば 登りは無いんじゃないかと考えたりしますが、諦めて南面白山へ向かいます。
南面白山の手前のピークは思ったより楽に登れたのですが、下りが大変でした。刈り払いされた笹で足が滑って まるで滑り台のようです。脇に生えてる笹に摑まりながら下って行きますが、これで一層体力が削られます。
最後の登りと思いあがらない足を一歩ずつ引き上げてようやく最後のピーク南面白山に着いたときはスタートから15時間経過していました。もはや疲れもピークで何の感慨も無いまま下山を始めますが、さすがに最後の下りは一番きつい。大きな石がゴロゴロしているところでは 小さな段差も乗り越えられず しゃがんで足を置きますが、このまま座っていたい衝動に駆られます。日没迫る時間帯なので動かない足に鞭打って気力で進みます。
やっと駅に着いたときの感想は「ようやく座って休める」。翌日は筋肉痛の朝でした。
コメント
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これ日帰りかいな・・・・・
おそるべし( ゚д゚ )
自分でも出来るかどうか半信半疑でやってみました。
何とか完歩したものの、未だに筋肉痛に悩んでいます。
ともあれ先に歩かれた方の記録が無ければ無理だったかもしれません。
暑そうですが水何L持ってったのですか?
水場ありましたっけ?
お疲れさま。
5L近く飲んで 最後に残ったのは600ml位でした。
盛夏に近く水場が無い上に汗かきなのでハラハラしました。
水場は芝草平の地塘の水に刈田岳のレストハウスの自販機と笹谷峠から山形側に下った水場までは調べてましたが、給水ポイントとしては苦しい場所ばかりです。なので給水が必要になったらリタイヤだなと考えていました。
気温が思ったよりも低く、止まっていると震える程だったのが良かったようです。
chicken man様、
凄過ぎます。
以前検索したら、福島登高会の方の記録が有りました。
http://ftk-ac.net/01_hik/2014_hik/4982_zao/4982_zao.html
自分は2泊3日で行こうか考えているところです。
ところで、ザックの重量は出発時は何kgでしたか?
私の場合1泊2日でも水3ℓと食料で15kg位になります。
それと、足の裏痛くなりませんでしたか?
自分は足底筋膜炎が完治せず、重い物が持てず、日帰りばかりです。
あと、笹谷峠から山形方面に下った水場はどの辺にあるのでしょうか?
よろしくお願いします。
自分でも出来るかどうか半信半疑、というかまったく自信はありませんでした。
だから装備はビバーク前提で用意しました。
重量は測っていませんでしたが、日帰りにしてはズッシリ重かったので10kg近くあったのかなと思います。
私の場合 痛くなったのは足の裏ではなくてつま先でした。行程の半分くらいまではなんでもなかったのですが3分の2過ぎた辺りから痛みが出てきて最後の下りはかなり辛くなりました。
水場は山形側へ下った車道沿い、おそらくカーブ二箇所くらい曲がった辺りに「水場」の看板とともにありました。6月に見たときは水量は豊富だったのでこの時期なら使えそうですがご確認ください。
他にも二口峠から少し下ると沢が流れていたり、コースを外れても問題なければ水場は何とかなるかとおもいます。
MAX155さんの足が一日も早く完治することをお祈りします。そして素敵なレコを沢山アップしてください。
貴重な水場情報ありがとうございました。
確認しに行こうと思います。
体調が万全になり次第縦走したいです。
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