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奥白根山(おくしらねさん) / 日光白根山

最終更新:jj1xgo

美しい池を抱く関東以北最高峰

"奥白根山"
"奥白根山"

奥白根山は、群馬県と栃木県の県境に聳える山で、日本百名山に選定されています。標高は2578mで、日光連山の最高峰かつ関東以北の最高峰です。
「白根」の名は、冬に雪をまとって白く輝くことにちなみます。正式名称は白根山ですが、東に立つ前白根山に対して奥白根山と呼ばれています。また、群馬県の草津白根山や他の白根山と区別するため「日光白根山」とも称されます。

"奥白根山と五色沼"
"奥白根山と五色沼"

奥白根山は日光火山群の一座です。過去に何度も水蒸気噴火を起こし、最後の噴火は1889年(明治22年)です。また、1952年(昭和27年)には噴煙を上げています。
山頂部は安山岩で構成される溶岩ドームです。周囲には座禅山、五色山、前白根山などの外輪山が並び、溶岩に堰き止められてできた五色沼、弥陀ヶ池があります。麓にも火山湖が点在し、丸沼、菅沼、大尻沼があります。

古くより畏怖の山

"六地蔵"
"六地蔵"

奥白根山は古くから山岳信仰の対象でした。
登山道は信仰の名残を留めており、「六地蔵」「大日如来」などの仏像が祀られています。六地蔵は六根清浄(ろっこんしょうじょう、人間の五感と意識を清らかにすること)を実体化したものです。また「血の池地獄」は血を湛えた地獄の池に例えられ、「七色平」は極楽浄土を表していました。
麓の住人達は、降灰による農作物の被害がないことを祈願するため登拝していました。

"日光二荒山神社"
"日光二荒山神社"

日光修験の修行地でもあり、日光連山を数日かけて巡拝する修行「補陀洛(ふだらく)夏峰」が行われていたそうです。日光修験の中心地は、栃木県日光市に本宮を置く日光二荒山(ふたらさん)神社です。この神社の神域は広大で、男体山をはじめ、奥白根山や前白根山など日光八峰も含まれます。西の登山口である白根山ロープウェイ山頂駅の近くには、分霊して祀られた日光二荒山神社が鎮座しています。

男体山と中禅寺湖の絶景

"山頂より男体山と中禅寺湖を望む"
"山頂より男体山と中禅寺湖を望む"

山頂部は360度の大展望です。
日光連山はもとより、尾瀬の山々や赤城山、那須岳や谷川連峰などを望むことができます。遠くには富士山も見えます。特に男体山と中禅寺湖の取り合わせは、絵画を思わせる光景です。眼下には五色沼がコバルトブルーに輝きます。

定番はロープウェイでのアプローチ

"モデルコース"
"モデルコース"

5時間13分/8.6km
ロープウェイ山頂駅(35分)→七色平避難小屋(108分)→奥白根山(43分)→五色沼避難小屋(18分)→五色沼(26分)→弥陀ヶ池(33分)→七色平分岐(28分)→六地蔵(22分)→ロープウェイ山頂駅

"天空の足湯"
"天空の足湯"

よく選ばれているのは群馬県の丸沼高原からのコースです。日光白根山ロープウェイを利用し、標高を2000mまで稼ぎます。
ロープウェイ山頂駅に降りると、目に入るのは雄々しい溶岩ドームです。
山頂駅前は広々としており、大きなテラスやカフェがあります。「ロックガーデン」では貴重な高山植物が鑑賞できるほか、「天空の足湯」は下山後の疲れた足を癒すのにぴったりです。
近くには、ハイキングコースがあり、山行プランに組み込むことも可能です。燧ヶ岳が眺望できる「自然散策コース」と、石仏などを巡る「史跡散策コース」があります。

"針葉樹林帯"
"針葉樹林帯"

二荒山神社の鳥居をくぐり、登山を開始します。始めは緩やかな登りで、針葉樹の森林浴が満喫できます。

"砂礫の道"
"砂礫の道"

大日如来を過ぎると避難小屋があります。ここからは徐々に傾斜がきつくなり、崖地を巻くように斜面を登ります。次第に樹木が低くなり、やがて森林限界を越えます。急坂の砂礫の道ですが、展望は良くお花畑が見られます。
火山特有の荒涼としたガレ場を詰めると、奥白根山神社がある南峰に立ちます。やや進むと最高地点の北峰です。

"弥陀ヶ池"
"弥陀ヶ池"

更に足を延ばし、五色沼と弥陀ヶ池を巡れば変化に富んだ山行です。
五色沼までは急な下りが続くため、注意して進みます。弥陀ヶ池は畔にちょっとした砂浜があり、静謐な池を眺めながら一休みできます。
健脚向けですが、五色沼を囲むように前白根山、五色山を経て周回するプランも可能です。

"前白根山山頂直下"
"前白根山山頂直下"

登山道は他にも菅沼、金精峠、湯ノ湖近くの湯元温泉から通じています。
菅沼からのコースはかつてのメインルートでした。比較的短い時間で登頂することができるため、現在も人気です。
湯元温泉からの道のりは2通りあり、どちらもややロングコースです。日光湯元スキー場から出発し、前白根山を経て登るルートは、毎年「白根山登拝祭」が行われています。登拝祭は二荒山神社の神職と共に登り、山に感謝を伝え、安全を祈願します。

シラネアオイゆかりの地

"マルバダケブキ、背後は五色沼"
"マルバダケブキ、背後は五色沼"

奥白根山は高山植物が豊かです。
樹林帯にはカニコウモリ、砂礫地にはコマクサ、池畔にはマルバダケブキなどの群落があり、各所で訪れる人の目を楽しまます。

"シラネアオイ"
"シラネアオイ"

シラネアオイ、シラネニンジン、シラネアザミなど「シラネ」を冠する植物もいくつか見られます。シラネアオイは日本固有種で、淡い紫色の萼片は華やかで目を引きます。この山に多く自生することから付いた名の花ですが、近年は鹿の食害で激減してしまいました。現在は絶滅危惧種に指定されており、ロープウェイ山頂駅のロックガーデンと、保護エリアで見ることができます。

冬のワイルドな姿も魅力

"積雪期:弥陀ヶ池より奥白根山を望む"
"積雪期:弥陀ヶ池より奥白根山を望む"

奥白根山は、季節を問わず登山者が訪れる山です。
積雪期は荒々しい火山地形に氷雪が付き、いっそう気高い雰囲気を醸します。
また、凍結した五色沼や弥陀ヶ池は歩くことができます。湖上に積もる雪に、思い思いの足跡を付けられるのは冬だけの楽しみ方です。
登山口 日光白根山ロープウェイ山頂駅
菅沼登山口
金精山登山口駐車場
湯元温泉登山口
基本情報
標高 2578m
場所 北緯36度47分55秒, 東経139度22分33秒
カシミール3D
日本百名山、新花の百名山、関東百名山、栃木百名山、群馬百名山に選定されている。
群馬県の草津白根山に対して日光白根山(奥白根山)と呼ばれている。
日光白根山(奥白根山、五色山、前白根山、座禅山、白根隠山等の山々。主峰は奥白根山です。)
関東以北の最高峰でもあります。
頂上には二等三角点があります。
10年程前にはシラネアオイが見事でしたが、現在ではシカの食害があり少なくなりました。
菅沼コース、湯元コース、金精峠コース、丸沼からのゴンドラに乗ってのコースの4コースがあるが菅沼コースが一般的です。今は小学生から多くの人達がゴンドラに乗ってやってきます。

■火山防災情報
・気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/302.html
・日光市 https://www.city.nikko.lg.jp/soumu/nikkousirane.html
・片品村 http://www.vill.katashina.gunma.jp/gaiyou/kakuka/soumu/syomu/bousai/2018-1101-1627-38.html
山頂

山の解説 - [出典:Wikipedia]

日光白根山(にっこうしらねさん)は、栃木県日光市と群馬県利根郡片品村の境界にある標高2,578mの山。
日光火山群の北西端にある活火山で、西方への溶岩流の上に主峰・奥白根(おくしらね)などの溶岩ドームが形成されている。深田久弥の日本百名山の一つで、火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている。日本国内では北関東以北で最高峰の山かつ、中部地方に属さない山としても最高峰である
『白根山』とは、古来より峯が雪で白く染まる様を形容した名称であるため、同名の山が日本各地にあり、その他の白根山と区別するため日光白根山と呼ばれるが、国土地理院発行の5万分の1地形図『男体山』には白根山とのみ記載されている。
日光白根山は白根火山群の各山々(新第三紀火山)に周囲を囲まれており、また一年を通して雲に隠れていることが多く、関東地方からは日光連山の稜線上に、奥白根山頂部のドーム状(第四紀火山)の突起物が載っている程度にしか見えない。冬季、天候条件が整えば黒い山肌に雪を纏う日光表連山の山々に比し雪に覆われてひときわ白い山体を現す。
白根火山群周辺には五色沼や湯ノ湖、湯滝、戦場ヶ原、小田代ヶ原など自然の造形物が在り、また貴重な高山植物の植生も見られるため、山域は日光国立公園に指定され保護されている。しかしながら、。

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    奥日光の秀峰・日光白根山。歩き応えがあり変化に富んだルート内容は冬山経験者にとって十分満足できる山行となるでしょう。

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