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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
ツツジが綾なす鋸歯の霊峰
両神山は埼玉県の秩父市と小鹿野町にある山で、標高は1723mです。三峰山、武甲山と合わせた「秩父三山」の一座であり、また日本百名山にも選定されています。
山体の主な構成は、チャートという岩石で大変硬く、風化に強い特徴があります。チャートは太古の深海底で、プランクトンの殻などが堆積してできたと言われています。その山容は周囲の山々と一線を画しており、鋭くぎざぎざとした稜線を描きます。
山名の由来は諸説あります。
イザナギノミコトとイザナミノミコトの2神を祀ることから「両神」とする説、または、竜神を祀る山である「龍頭(りょうかみ)山」・「竜神(りゅうかみ)山」に由来する説があります。
他方で、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際、この山を8日間見ていたとする「八日見(ようかみ)山」から転じたとも言われています。
狼信仰が息づく霊山
両神山は霊山で、古くは女性が立ち入ることはできませんでした。岩壁が並ぶ荒々しい姿からも、信仰の対象とされたことは想像に難くありません。山中には、両神神社、両神御嶽神社、龍頭神社の3社の奥社が鎮座しています。江戸時代には、庶民による講中登山も盛んだったようです。明治5年(1872年)に、政府は女性の登山を認めましたが、両神山は大正3年(1914年)まで女人禁制が守られていました。
山域では神の従者は山犬とされています。山犬はニホンオオカミを指し、一帯に据えられている狛犬は、狼の姿をしています。
峻険な山を彩るツツジ
種々の高山植物に出会えますが、特に評判なのはツツジの仲間のアカヤシオです。毎年5月中旬には、桃色の可愛らしい花があちこちで咲き、険しい山においていっそう印象的です。
狭い岩場の山頂
山頂は「剣ヶ峰」です。両神神社奥宮の祠の他、山座同定盤があります。でこぼことした岩場でスペースが限られており、混雑することもあります。
展望は360度のパノラマが期待できます。
奥秩父の峰々をはじめ、西上州の山塊、浅間山、御座山(おぐらやま)、八ヶ岳、などが見渡せます。富士山や南アルプス、北アルプスなどの高峰も望めます。
ポピュラーな「日向大谷コース」
8時間17分/9.0km
日向大谷口(55分)→会所(136分)→清滝小屋(77分)→両神神社(32分)→剣ヶ峰(24分)→両神神社(43分)→清滝小屋(78分)→会所(52分)→日向大谷口
日向大谷からの道は「表登山道」の名も持ち、古来より最も親しまれている登路です。(登山口:日向大谷口バス停)道端には多くの石碑や石仏があり、信仰の山であることを彷彿させます。
清滝小屋までは1丁(≒109m)ごとに石造りの道標が置かれています。「丁目石」と呼ばれており、その一つ一つには、不動明王に仕える三十六童子の名が割り当てられ刻まれています。
出発してしばらくは、薄川(すすきがわ)に沿った涼を感じる道です。何度か川を横切りますが、渡渉ポイントを見失わないよう気を付けます。
弘法大師像の真下には、「弘法之井戸」なる水場があり冷たい湧水を補給することができます。
「清滝小屋」は立派な小屋ですが、避難小屋のため緊急時以外は使用できません。
清滝小屋を過ぎると、つづら折れの急坂を登り産泰尾根に取り付きます。ここから山頂までは、鉄製の階段や鎖場がいくつか現れます。
最短で登頂を目指す「白井差新道」
5時間22分/5.9km
白井差登山口(28分)→昇竜ノ滝(42分)→オオドリ河原(51分)→ブナ平(82分)→剣ヶ峰(46分)→ブナ平(28分)→オオドリ河原(26分)→昇竜ノ滝(19分)→白井差登山口
白井差(しろいさす)からの登山道は丁寧に整備されており、登山初心者に好まれています。(登山口:白井差登山口)
個人の所有地にあるため、事前に地権者の山中さんへの電話予約が必要です(問い合わせ先:山中豊彦、TEL:0494-79-0494)。行程は、登頂後に同じルートで戻るピストンのみです。入山前には登山道の説明を受け、貸し出し用の登山地図を受け取ります。
序盤は沢筋の道を進み、幾度か木製の橋を渡ります。
途中に出会う「昇竜ノ滝」は見どころです。落差は20数mで、真っ直ぐな流身が美しい滝です。
オオドリ河原を越えると道は沢から離れます。「水晶坂」を上がって行くと、ブナが立ち並ぶ見事な森です。「ブナ平」は広々としており、ゆっくりと一休みできます。
下山後は、環境整備費1000円を支払い、記念のバッチを頂きます。後払いであるのは、登頂して無事に帰って来た人からのみ徴収するという心遣いのためです。
上級者向け・八丁尾根コース
6時間4分/5.6km
上落合橋(81分)→八丁峠(46分)→西岳(48分)→東岳(36分)→剣ヶ峰(29分)→東岳(43分)→西岳(35分)→八丁峠(46分)→上落合橋
北西に伸びる八丁尾根を伝うルートもあります。ただし上級者向けのため、自分の技量を見極めて入山する必要があります。(登山口:上落合橋登山口)
アップダウンを繰り返す尾根は痩せて足場が少なく、鎖が掛けられた岩場が次から次へと連続しています。
登山口 |
日向大谷口バス停 白井差登山口 上落合橋登山口 八丁トンネル登山口 |
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基本情報
標高 | 1723.33m |
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場所 | 北緯36度01分24秒, 東経138度50分28秒 |
【山名由来:両神山(りょうかみさん)】
・山嶺 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冊尊(いざなみのもこと)を祭る故に両神の称あり。
・別称:八日見山(ようかみやま)=日本武尊が8日間、この山を見ながら歩いた。
【日本観光地百選】
・両神山の山頂に日本観光地百選入選記念碑が建つ。
・山嶺 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冊尊(いざなみのもこと)を祭る故に両神の称あり。
・別称:八日見山(ようかみやま)=日本武尊が8日間、この山を見ながら歩いた。
【日本観光地百選】
・両神山の山頂に日本観光地百選入選記念碑が建つ。
山頂 |
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山の解説 - [出典:Wikipedia]
両神山(りょうかみさん)は埼玉県秩父郡小鹿野町と秩父市の境目にある山。奥秩父山塊の北部にあり、標高は。日本百名山の一つ。山岳信仰の霊峰であり、両神山、三峰山、武甲山をあわせて「秩父三山」という。山名は、イザナギ、イザナミの神を祀っていることから両神と呼ぶという説、日本武尊の東征のおりこの山を八日間見ながら通過していったので八日見山と名づけられた説、「龍神を祭る山」が転じて両神山となったという説など、諸説ある。
古くからの信仰の山であり、表登山道とされる東面の日向大谷からの道には、数多くの石仏、石碑、丁目石が残されている。浦島からの登山道にも興味深い石仏が残されているが、今は廃道となっている。北麓の尾ノ内には龍頭神社があり、尾ノ内沢沿いに八丁尾根上の奥宮まで登拝路があるが、今では荒れていて危険である。山中、山麓の神社では、通常の狛犬の位置に山犬すなわち狼の石像が置かれている。狼を神の使いとする三峰神社の影響が窺われる。
地質学的には、両神山の多くの部分はチャート(SiO2 、水晶と同じ)成分で形成されている。チャートは数億年前に海底に沈んだプランクトン(放散虫)の化石からできたもので、鉄よりも硬い(硬度7)。
4月下旬から5月中旬、山頂一帯にアカヤシオが咲く。自然林が多く残され、紅葉が美しいことでも知られている。
八丁峠から登るコースは、鎖場の名所として有名。滑落者が埼玉県最多のコースでもある。また、以前は旧両神村の白井差集落方面の登山道が山頂までの最短ルートであったが、行政(両神村・埼玉県庁や環境庁)と地権者との相続税に関する見解の相違からトラブルとなり、2000年4月頃に地権者によって登山道がバリケードで封鎖された。その後、2000年10月に行政上は廃道となり、道標なども何者かにより破壊されている。現在は日向大谷からの登山道がメインルートとなっている。
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