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最終更新:レコ君
白砂青松の景観美と大展望を誇る峰
鳳凰山は南アルプス北部にある山塊で、日本百名山に選定されています。地蔵岳、観音岳、薬師岳の3つの山で構成され、「鳳凰三山」の通称があります。最高地点は観音岳で標高2841mです。また、薬師岳は北峰・南峰を持つ双耳峰です。
山体全体は花崗岩でできており、山頂部は白い砂地に大岩が点在しています。そして青いハイマツやダケカンバとの対比は美しく「白砂青松の山」と謳われます。
「薬師」「観音」「地蔵」の山名から想起される通り、鳳凰山は霊山です。「鳳凰」の由来は、大日如来を意味する「法王」を指すことからとされています。一方で、山容が大きな鳥に見えるからとする説もあります。山全体が、羽を広げた鳳凰の形に例えられ、地蔵岳山頂にある岩塔・オベリスクはくちばし部分に見立てられます。
明治時代には山名論争が起こっており、山域の定義が複数ありました。地蔵岳のみとする一山説、観音岳と薬師岳を鳳凰山とする二山説などがありました。また、観音岳を薬師岳と呼んだり、「中ノ岳」「農牛ノ岳」の名で知られていたこともあったようです。この論争は明確には決着していませんが、現在は三山説が浸透しています。
鳳凰山のシンボル・オベリスク
オベリスクは鋭く尖った奇岩です。鳳凰山のランドマークとされ、遠望でもよく目立ちます。信仰にちなんで「地蔵岩」「大日岩」と称されることもあります。オベリスクの初登頂は明治37年で、イギリス人宣教師のウォルター・ウェストンによるものでした。ウェストンは「日本近代登山の父」と称され、宗教目的では無く、レジャーを目的とした登山を日本に広めました。
オベリスク近くの鞍部は「賽の河原」です。甲斐駒ヶ岳を背に、たくさんの「子授け地蔵」が鎮座しています。かつては1体を持ち帰り、赤ちゃんが授かると2体にして返すという風習がありました。またこの砂礫地は、毎日、朝になると7〜8歳ほどの子供の足跡がたくさん付いていると言われます。
南アルプスを大観する
山頂部の眺望は素晴らしく、富士山と八ヶ岳、そして南アルプスを成す峰を一同に眺めることができます。白根三山をはじめ、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳が間近に並ぶ光景は圧巻です。
遠くは北アルプスや、伊豆半島、駿河湾も望むことができます。
岩場で懸命に咲くホウオウシャジン
鳳凰山は、高山植物も見どころです。
「ホウオウシャジン」は鳳凰山の固有種で、ここでのみ愛でることができます。青紫色のすぼんだ花が、うつむいて楚々と咲きます。
また「タカネビランジ」は南アルプス特産の花です。ナデシコの仲間で、桃色の花びらがパッと開く姿は、稜線を華やかにします。
稜線歩きと滝巡りのコース
主な登山口は4箇所で、夜叉神峠(やしゃじんとうげ)登山口、青木鉱泉、御座石温泉(ございしおんせん)、広河原です。どの登山口からもコースタイムは長く、1泊以上の山行がおすすめです。1日目:6時間37分/9.2km
夜叉神峠登山口(90分)→夜叉神峠(114分)→杖立峠(90分)→苺平(27分)→南御室小屋(76分)→薬師岳小屋
2日目:5時間53分/8.7km
薬師岳小屋(17分)→薬師岳(29分)→観音岳(66分)→地蔵岳(38分)
→鳳凰小屋(37分)→五色ノ滝(75分)→南精進ヶ滝(91分)→青木鉱泉
比較的よく利用される登山口は、夜叉神峠登山口と青木鉱泉です。これらを繋げて三山を縦走する行程は定番コースに挙げられます。(登山口:夜叉神峠登山口、青木鉱泉)
スタートしてひと登りすると、夜叉神峠へ着きます。目の前に北岳・農鳥岳・間ノ岳の白根三山の雄姿が飛び込んできて、気分が高まります。
夜叉神峠からは長い尾根道が始まります。樹林帯の中、細かくアップダウンを繰り返しながら高度を稼ぎます。
苺平を過ぎ、シラビソの森をやや下ると、南御室小屋です。テント泊も可能で、小屋横の水場では、おいしい湧水をいただくことができます。山頂へは最後の水場となるため、たっぷりと補給します。
南御室小屋からは登りが続き、いよいよ森林限界を超えます。展望が開け、大岩が横たわる白砂の道に変わります。
砂払岳のそばには薬師岳小屋が建ちます。宿泊すれば、少しの散歩で朝夕の白根三山や甲府盆地の夜景が楽しめます。
薬師岳小屋から薬師岳のピークはすぐです。三座を辿り、美しい稜線歩きを満喫します。
再び樹林帯へ入ると鳳凰小屋です。テント場を備えており、名物は夕食のカレーライスです。
ドンドコ沢に沿った道を進み、青木鉱泉へ下ります。五色の滝、南精進ヶ滝など落差が大きい見事な滝が観られるのが特徴です。
登山口 |
御座石鉱泉 青木鉱泉 夜叉神峠登山口 広河原インフォメーションセンター |
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基本情報
標高 | 2841m |
---|---|
場所 | 北緯35度42分06秒, 東経138度18分16秒 |
「鳳凰山」は深田久弥氏が「日本百名山」として選定したときの呼称であり、実際には「鳳凰山」という山は存在しない。国土地理院の正式名称は「観音ヶ岳」となっている。「観音岳」とも呼称される。
地蔵ヶ岳、薬師ヶ岳と合わせて「鳳凰三山」と呼ばれる。
山頂には二等三角点、基準点名「観音岳」があるが、破損し「1974年以降観測されていない」状態である。
地蔵ヶ岳、薬師ヶ岳と合わせて「鳳凰三山」と呼ばれる。
山頂には二等三角点、基準点名「観音岳」があるが、破損し「1974年以降観測されていない」状態である。
山頂 | |
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展望ポイント |
山の解説 - [出典:Wikipedia]
鳳凰山(ほうおうざん)は山梨県の南アルプス北東部にある3つの山の総称である。後述の通り、鳳凰山とはどの山を指すのか歴史的には諸説あったため、地蔵ヶ岳・観音ヶ岳・薬師ヶ岳の3山の総称として特に鳳凰三山とも呼ばれる。南アルプス国立公園内にあり、日本百名山、新日本百名山、新・花の百名山および山梨百名山に選定されている。鳳凰三山を構成する山は、地蔵ヶ岳、観音ヶ岳、薬師ヶ岳である。地蔵ヶ岳の西に赤抜沢ノ頭、薬師ヶ岳の南に砂払岳の小ピークがある。(国土地理院地図では単に「砂払」と表記)
地蔵ヶ岳と赤抜沢ノ頭との鞍部は「賽ノ河原」と呼ばれ多くの石地蔵が安置されている。
{| class=\"wikitable\"
!山容
!山名
!標高(m)
!三角点等級
!備考
|-
||地蔵ヶ岳じぞうがだけ
|2,764
||オベリスクがある。
|-
||観音ヶ岳かんのんがだけ
|2,841
|(停止)
|鳳凰山の最高点
|-
||薬師ヶ岳やくしがだけ
|2,780
||南北2ピークの双耳峰
で標高は北峰のもの
|}
鳳凰山は南アルプスの主脈からは離れており、山がある支脈は甲斐駒ヶ岳から始まり、アサヨ峰、高嶺、鳳凰山へと続いている。鳳凰山の山頂部は3山とも森林限界上のため眺めがよく、天気が良ければ、北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳、富士山などが眺められる。鳳凰山の東に視界を遮る山はなく甲府盆地が広がっているため、非常に開放感の高い山である。茶色っぽい山が多い南アルプスの中で、甲斐駒ヶ岳とともに例外的に花崗岩の白い山肌となっている。
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1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月夜叉神峠から展望の稜線をたどって鳳凰三山を縦走。 素晴らしい紅葉と展望を楽しみながら歩く初-中級者向けの山行です。運がよければ初冠雪の山々と樹々の彩りがおりなす「三段紅葉」を楽しむことができるでしょう。