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Yamareco

記録ID: 114055
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ハイキング
奥多摩・高尾

三頭山 御前山 深山橋から恐怖体験の森→境橋

2011年05月31日(火) [日帰り]
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GPS
09:55
距離
18.5km
登り
1,747m
下り
1,911m

コースタイム

07:28深山橋→07:36ムロクボ尾根登山口入り口→09:19ヌカザス尾根との分岐→
09:28ツネ泣き坂→09:47入小沢の峰→10:05鶴峠分岐→10:42三頭山山頂10:55
→11:40鞘口峠→12:58月夜見第二駐車場13:10→13:41小河内峠→14:41惣岳山→14:59御前山15:15→15:26御前山避難小屋→16:59舗装道路→
17:07御前山登山口→17:23境橋バス停
天候 くもり
過去天気図(気象庁) 2011年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
往き 05:39JR青梅線拝島駅→06:50奥多摩駅 06:55西東京バス丹波行き奥多摩駅→07:27深山橋バス停
帰り 17:33西東京バス境橋バス停→17:42奥多摩駅
   17:53奥多摩駅青梅行き
コース状況/
危険箇所等
・三頭山から鞘口峠へ向かう時、「ひぐらしの路」「しらかばの路」等ありますが「里山の路」を進みました。少し行くと「月夜見山 御前山」「里山」の道標があります。
・風張峠から先、舗装道路が見えてそのまま月夜見第二駐車場まで車道歩きをしました。平日のせいか、バイク3台と自転車1台しか通過しませんでした。
・小河内峠の巻き道はわかりやすいので全部巻きました。
・御前山避難小屋の周辺地図案内版が微妙に違うような…。
 境橋バス停へ行く道は、図ですと、一瞬、また御前山山頂へ戻らなきゃいけない の?!としか思えない図でして…
 ゆっくり見られる時に確認したく思いますが。
 手持ちの地図を見て、避難小屋右側の道を進んでしばらく下りると「→奥多駅  駅」の道標があり、ほっとしました。
 「→境橋バス停」ではないのですが。
・トイレは駅、深山橋バス停から橋を渡った「陣屋」前、御前山避難小屋。
 
深山橋バス停。
ここに前泊したら、奥多摩三山縦走出来たかも?
黄色の藤は珍しいですよね。
みごとでした。
深山橋バス停。
ここに前泊したら、奥多摩三山縦走出来たかも?
黄色の藤は珍しいですよね。
みごとでした。
「奥多摩周遊道路」方向へ進み、二つ目の橋を渡って右側に登山口入り口があります。
「奥多摩周遊道路」方向へ進み、二つ目の橋を渡って右側に登山口入り口があります。
霧の中に苔むした岩、ブナの森、敷きつめられた落ち葉に落花したピンク色のツツジ。
鶴峠分岐から三頭山までのあいだです。
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霧の中に苔むした岩、ブナの森、敷きつめられた落ち葉に落花したピンク色のツツジ。
鶴峠分岐から三頭山までのあいだです。
晴天だったらこんなに素敵な霧の中は歩けませ〜ん。
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晴天だったらこんなに素敵な霧の中は歩けませ〜ん。
三頭山山頂1531m。
晴れていたら、富士山から大菩薩、
雲取山、石尾根、三ツドッケ、蕎麦粒山まで見られるそうです。
三頭山山頂1531m。
晴れていたら、富士山から大菩薩、
雲取山、石尾根、三ツドッケ、蕎麦粒山まで見られるそうです。
御前山山頂と避難小屋の間の木段の修復中です。作業の邪魔をしないように下ります。
御前山山頂と避難小屋の間の木段の修復中です。作業の邪魔をしないように下ります。
栃寄の沢。
音入りでないのが残念です。
ごうごうごう、どどっ、ずざざざざーっ、ごごごごおっ、すさすさすさすさ…ざああああっ!!!
栃寄の沢。
音入りでないのが残念です。
ごうごうごう、どどっ、ずざざざざーっ、ごごごごおっ、すさすさすさすさ…ざああああっ!!!
見るからに朽ちそうな苔に覆われて草まで生えた橋。
心配しなくても二人では渡りません。
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見るからに朽ちそうな苔に覆われて草まで生えた橋。
心配しなくても二人では渡りません。
撮影機器:

感想

先週、奥多摩三山縦走したkamoshikaもどきさんのタイムを。

07:27深山橋→07:37ムロクボ尾根入り口→08:46橋沢タルミ(ここですでにわたしと14分の違い)→08:53おツネの泣き坂→09:01ヌカザス尾根分岐(18分差)→
10:00三頭山中央峰10:10→10:40鞘口峠→11:23風張峠→11:45月夜見第二駐車場→12:15小河内峠→13:04惣岳山→13:28御前山→14:04鞘口山→大ダワ14:21→15:35大岳山15:45→17:05御岳ケーブルカー駅。

御岳ケーブルカーは現在節電対策ダイヤ運行ということで、ガセネタダイヤをつかまされたにもかかわらず、ケーブル下発御嶽駅行き最終バスにも乗車出来たそうで。

いやもう、標準コースタイムはあくまでも標準ですが、お見事に速い、です。
足の大きさやコンパスの長さもカンケイするのでしょうか?
ひとはひと、自分は自分、とは思っていますが…
すごいなぁ、と感嘆してしまいます。

と、ここでくじけず、いじけず、

わたしも三頭山へ行って来ました。

行く前に地図で確認すると


「おツネの泣き坂」

何?

・本仁田山、稲村岩尾根に加えてあとひとつ、の奥多摩三大急登といわれている。
 惣岳山から小河内ダムの大ブナ尾根も候補、ということ。

・その昔、いまの奥多摩町川野地区(奥多摩湖近く)杉田入道広重という豪族の家におツネという17歳の美しい娘ざかりの召使いがいたという。

ある時、村の寺浄光院に美男僧がやって来ました。オツネはその僧・香蘭といつか深い仲に。毎晩忍び逢いが続きます。修行の妨げになることを心配した住職は、香蘭を山梨県上野原町西原の寛珠院というお寺に移しました。

しかしおツネは香蘭が忘れられず、ある夜西原に訪ねて行きました。
香蘭との短い時間の逢う瀬を終え、急いで帰りますが三頭山を過ぎたあたりの坂に差しかかると東の空が明けてきます。

お屋敷の旦那さまに叱られはしないかと、オツネは泣きながら坂を駆け下ります。

「遠く、遠くながれる明けの鐘しのび通いのはかなさに、祈る峠の地蔵さま、香蘭、香蘭、月を呼ぶよなツネなき峠…」。奥多摩地方に伝わる歌「ツネなき峠」
の一節です。

で、実際現場は本当に急ですし、しかも暗かったのでしょう。
若い娘が、どんなにか恐ろしく、心細かったことでしょう…
もうちょっと調べたら、

・途中で、喉に骨が刺さって苦しんでいる犬(オオカミ?)を助けてあげたら、その犬が路案内をしてくれた。

そっか、それなら安心ですね。

いや、しかし!

その後もこの犬だかオオカミだかが送り迎えをしてくれたというが、それにしたってこの激坂、おツネばかりが越えていたの?!
恋しい、恋しい、と言っていたのは女の方だけだったの?


で、さらに調べたら!!

・ある時、坊主に葬式がある時におツネが訪ねて行った。
 置いてあった飯をオツネが食べた。それを坊主が見つけ、二度と寄せ付けなかっ たのでおツネは泣き泣き帰った。

ひどい話じゃありませんか。
わたしだって三頭山の山頂でおにぎり食べましたよ。
…って、そういうことでなく。

☆ポイント☆
・おツネばかりが行ってた(坊主は面が割れるとマズイ、とかおツネは大部屋だとかも考えられるが)。
・わざわざ大変な思いをして来てくれたのに、ごはん食べたからって…。

ま、美男僧だったということですから、他にもわんさか「香蘭サマ、香蘭サマ」で、来るもの拒まずで、そのうち恋しい、恋しいと山を越えてやってくる娘がうっとおしくなっちゃったのかな。

一途な女、一途な女心っていうのはありますし、物語にもなりますが、一途な男、ってそういえば聞きませんし、いてもなんかヘンかもしれませんが。

…まだ三頭山山頂までも到達できないレポです。

とにかく、おツネの泣き坂は掴まるところがない所もあって、下りですと腰がひけそうなところでした。

半袖で十分汗をかいたのに、鶴峠をこえてた頃から霧が出てきて長袖をはおりました。
ブナ、ナラ、快適な道です。
三頭山山頂に近い頃、遠くから話声が聞こえて本日初めてひとにお会いしました。
そのあと、鞘口峠へ向かうブナの林で4人女性グループ、都民の森の事務局の男性。

このあたりではまだまだ大岳山まで行けるかなぁ、などと目論んでいたのですが、
月夜見第二駐車場から小河内峠へ向かっている時に、駐車場で身支度をしてスタートした男性が三連の鈴をシャンシャン鳴らしながらスタスタ上って行くのを見送った頃からえんえんと続く坂でスローダウンしていることに気がついたとき…
幅広い道を大きなニホンカモシカが横切って行くのを見ました。
写真なんて撮れないものですね。
走りこんでいった方を見ましたが、倒れたブナの木と似たような色合いなのでわかりませんでした。
惣岳山へ着いて、御前山まであとひとふんばり。
最後の急坂の途中で先ほどの三連鈴の男性が下りてきて
「あと少しですよ」
と声かけしてくれる。

御前山山頂1405m。
静かです。

虫が出始めた御前山山頂でパンを食べながら、大岳山から白倉バス停に下りるのは無理、と認識して境橋に下りることにしました。
下り始めたら上ってくる女性が。
これからどこへ向かうのでしょう。

下の方でなんだかにぎやかな声と音が聞こえてきます。
木段を修復して下さっていました。
既存の木段をぐらぐらさせて、
「わ、ひでーな、コレ。
まだ、固定してませんからね、脇、歩いて下さいね」
今の木段よりも2倍の長さがありそうです。

作業の方たちは避難小屋に泊まってるのでしょうか、小屋の入り口が荷物でにぎやかでした。

避難小屋右側からの道は歩きやすくてとっとこ下りられます。

栃寄の滝から先、舗装道路から「奥多摩駅 山道」へ階段を下ります。
4時近くに下りるわたしもいけなかったのですが…
舗装道路からずいぶん下に下りたなぁ、…ということは光が入り込まない、ということなんですよね。
いきなり深山幽谷。
苔生した巨岩。
流れの急カーブにあたる水しぶき。
高低差のある沢。
滝は何m以上が基準だか知りませんが、滝並みの落下の勢いの水がそこに。
幹がぽっかり朽ちて大きな穴の開いた黒い木がのっそり立っていたのを見たときは叫びました。
泣こうが喚こうが水の音でかき消されるだけです。
何本もの木橋。
「キャー、こわいィ〜」
とか鼻声出せる場合でもないし相手もいないし言いもしないけれど、斜めの滑る橋ってどうよ?
とどめは…
「1人ずつ渡って下さい」橋の次の橋。
まっすぐ前方、足元の少し先を見て渡っていたら、目の端に何か違和感が。
ど自然の中の真っ只中にいて、人工的な青色が流れにあるのが感じられる。
ちらっと流れに目をやると、

ベージュ色のジャケットが背中向けにして浮かんでいたのです!
青色は下に着ているシャツのカラー。
流れの途中に何かにひっかかっていて、プカプカ浮かんで揺れているんです!

とても、
確かめる勇気は、ありませんでした。

ハンガーにシャツを先ににかけてその上に上着をそっくりかけたような。
後ろ姿のような。
うつ伏せのような。

もうひとつ橋を渡るとワサビ田があり、ガードレールが見えた所にロープがあったので、駆け上りました。

上がったところは舗装道路につながる「行き止まり」の道でした。

自分がどこを歩いているかわからず、「奥多摩駅→」とあるから奥多摩駅には向かっているんだろうなとトボトボ歩いていたら車道の橋が見えて、境橋バス停が近いことを初めて知りました。

この間の帰り、鋸山からの歩きで奥多摩の消防署が「奥多摩山岳救助隊」ということを知りましたのでよほど寄って通報した方がいいかとも思いましたが…
洋服だけかもしれませんし
写真撮る度胸もありませんでしたし

うまい具合に来たバスでも、青梅線の中でも、乾いていない衣類が冷たいのか、自宅の駅までブルブルと寒くてずっと体をさすっていました。


おツネの参考
アルパインガイド36 奥多摩・奥武蔵・陣馬高原 横山厚夫著
民族手帳 和田正州著








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