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ハイキング
赤城・榛名・荒船

荒船山

2011年07月12日(火) [日帰り]
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GPS
05:20
距離
15.0km
登り
1,201m
下り
1,163m

コースタイム

三ツ瀬(8:55)-相沢登山口(9:25)-中ノ宮(9:55)-トモ岩(10:40-10:55)-荒船(経塚)山(11:20-11:30)-荒船山分岐(12:00)-立岩(12:20-12:35)-荒船山登山口(13:15-13:30)-羽根沢(14:15)
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2011年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き:上信電鉄 下仁田駅〜三ツ瀬(下仁田町営バス)
帰り:羽根沢〜下仁田駅(南牧バス)

感想

私の職場は、電力ピークを抑えるため7月〜9月は、月、火が休みになるらしい。

これを機に、平日の方が登りやすい山に登ろうと思う。前から行ってみたかった荒船山に登ることにした。

荒船山に群馬方面から登ろうとすると、下仁田町営バスか南牧バスを使うことになるが、どちらも土日の運行本数が少なく、平日の半分以下しか走っていない。平日であれば、土日よりも1時間早く取り付くことができる。

それに今回は、乗ったことのない上信電鉄に乗れるのが楽しみだ。
初電に乗り、高崎駅に7時少し前に到着。上信電鉄の乗り場に移動すると2両編成の電車が止まっている。この時間に田舎方面に向かう電車なので、ガラガラなのを期待していたが、平日ということで高校生が沢山乗っている。

静かなローカル線を楽しむはずが、やけに賑やかになってしまったが、田畑の間を進む単線のレールや古い駅舎を見ると、田舎の電車に乗っている気分が高まる。

高校生に囲まれて一人登山姿なのが恥ずかしい。高校生は最後まで下りず、そのまま終点の下仁田に到着。下仁田駅の周辺は、昭和な感じが残っていて、なかなか良い雰囲気だ。

下仁田駅の前に止まっている小型バスに乗り込むと、乗客は私だけだ。ということは、平日は、乗客0のことが多いのかもしれない。

冷房のしっかり効いたバスに揺られて、うとうとしてきたところで、三ツ瀬に到着。
バスを下りると、いきなり強い日差しを受ける。気温も相当高く、ムシムシする。

登る時期を待ちがえたなと思いつつ、登山口に向かう。
途中、林道から荒船山の異様な山容を見ることができる。ほんとに、頂上が平らになっている。

登山口は、道標がしっかりしていて分かりやすい。山道に入ると、木々に日が遮られて少し助かる。

沢と尾根の間を登っていくが、それにしても暑い。Tシャツ1枚でも暑すぎる。なんとかならないかと、平日で人気がないのをいいことに、上半身裸で歩くことを思いついた。

Tシャツを脱ぐと、大分いい。これなら少し風が吹くだけで涼しい。

中ノ宮は、巨岩が登山道に覆いかぶさるようにせり出したところで、そのすぐ隣を沢が流れている。冷たい水でタオルを濡らし、頭にかぶる。

この先、稜線までは急坂が残っている。稜線直下辺りから太陽の直射を受けるようになるので、再びTシャツを着る。ムッとする草いきれの中を喘ぎながら登ると、平らな所に飛び出した。荒船山を船とすると、ここは甲板に当たる部分という訳だ。

ここから艫(トモ)岩までは、200mほどだ。艫(船尾)の方向に、平らな道を進むと、すぐに展望台に到着する。トイレや休憩所まである。

トモ岩からは、谷川岳などが眺められる。浅間山は、雲に遮られて確認できず。

トモ岩の先は、下まで切れ落ちている。地形図で見ると、太い等高線が2つ分ほど崖マークに飲み込まれているということは、崖の高さは100mくらいだろうか。

先端部分に行って覗き込もうとするが、下を確認するのは無理だった。岩壁の端は、R状になっているので、崖下が見えるくらい覗き込んだら、戻って来れなくなりそうだ。

ここで、初老の男性に出会った。今回の山行で出会ったのはこの方だけだった。
しばらく2人で山の話や地震の話などをする。長野県の佐久にお住まいの方で、以前は横浜に住んでいて、引退して佐久に戻ったとこのと。私は横浜在住で実家が長野なので、話が弾んだ。

ここから船首方向(頂上方向)に向かう。よく整備された平らな道を歩いていると、山の上にいる気がしない。

途中、沢が流れているのに驚いたりしながら、歩いていくと荒船山(経塚山)山頂に着く。
木に覆われてあまり展望はないが、木の隙間から、ローソク岩が確認できた。この特異な岩峰群を見ると、西上州の山に来た気がする。

ここからは南側に下りる。立岩分岐までの間、岩がごろごろして歩きにくいところがあった。登山地図で「笹深い」と書かれている箇所は、笹が腰よりも高い位置まで生えているが、ちょうど人一人分くらいの隙間が空いている中を進むので、ヤブ漕ぎではないし、迷うところもない。

荒船山分岐で、立岩に向かうか、そのまま下りるか迷ったが、予定より早くここまでこれたので、立岩に向かうことにする。
少し進むと、立岩の切り立った岩峰がよく見えるところに出る。あんなところに登る道があるとは到底思えないが、道標を信じて進む。途中のヤセ尾根は、左右が切れ落ちていて危ない。

何カ所かある鎖場を登っていくと、案外あっけなく立岩の山頂に出ることができた。うまい具合に道を造るものだと感心する。

山頂のベンチで、長めの休憩を取ることにする。さっき見た恐ろしい岩峰の頂にいると思うと、気分がいい。相変わらず暑いが、丁度、雲が出てくれて直射を免れることができた。
ここからは、ローソク岩のP1〜P3がよく見える。登山地図を見ると、そのローソクのように飛び出した岩峰にも登る道があるらしい。

ここからの下りは、中々大変だった。立岩のコルまでの道は、時折、岩の上に飛び出す道と分岐していて、2回程、間違えて断崖絶壁に飛び出してしまった。
コルからは、急なルンゼの中を長い鎖につかまりながら降りていく。浮き石だらけで、石を落とさずに下りるのは難しい。かなり大きな石も浮き石になっているので、複数人の場合は、一人ずつ下りないと危なそうだ。

長いルンゼさえ過ぎてしまえば、後は、危ない箇所も迷う箇所もない。
バスまでの時間にゆとりがあることが分かって、のんびりと下っていくと登山口に着いた。

この登山口は沢沿いにある。沢を渡る丸太橋の周りは、腰をかけるのに手頃な岩がいくつかある。その1つに腰掛けて、靴を脱いで熱くなった足を沢に浸けると、とても冷たくて気持ちがいい。
1分も浸けていると、冷たすぎて、足を入れていることができないくらいだ。10分程、足を入れたり出したりしているうちに、体がキンキンに冷えてきた。
これは、なかなか壮快だ。登っている間は、こんな暑い時期に登るんじゃなかったとも思ったが、こうしてみると真夏に登るのもいいものだと思う。

荒船山は、とてもいい山だった。

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