盛夏 久住山
- GPS
- 05:18
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 806m
- 下り
- 821m
コースタイム
天候 | 星空がきれいな早朝 だんだん曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
この時期は、朝露がひどいが、カッパを着ておけばOK 赤川温泉から久住山の道は、大分大学工学部の的場研修室の取り組みで、登山道が非常に整備されていた。 |
写真
感想
1日休暇を取り、2か月ぶりの九重へ。
午前1時に起き、2時過ぎに出発。
標高1000m付近は気温19度と別世界。
久しぶりの山、赤川温泉から、久住山に直接登り、南登山口へ下りて、赤川温泉に戻る周回コースを設定。
午前4時は、まだ真っ暗で、周囲から「ヒーッ、ヒーッツ」と不気味な鳴き声と共に小鳥の爽やかな鳴き声も聞こえだす、夜と昼のちょうど境目である。
たぶん朝露がひどいことを予想して、カッパのズボンだけは履いて出発。
最近、九州は大雨がないので、丸木橋は無事であった。大雨が降るとすぐ流される。一度流されていて、そのまま強行突破(水の中を)した時は、なかなかのものであった。
このルートは、有名なルートの割には、道が荒れていて、いつも「登りはいいけど下りには使いたくないな。」思っていた。
最初15分ぐらい歩くと、夏のこの時期、森の中に白いおいしそうなキノコがたくさんある森がある。多分少し古くなるとあめ色になってさらにおいしそうなキノコで「キノコの森」と呼んでいるが、食べられれば最高だけど…。どなたか詳しい方はおられませんか?
その先は、林道を経由しながら標高を上げていく。
ここに「大分大学 工学部 的場研究室」と立て看板がしてあって、「登山道の補修に取り組んでいる。」と書いてある。
話には聞いていたが、「たぶん林道近くの登山道を少し補修して、経年劣化などの観察研究をしているんだろう。」くらいにしか思っていなかった。まあ、極端な話、学生さんの卒論程度の取り組み、と思っていたが、登山道を歩いてみると、しっかり補修してあった。
林道と登山道を交差しながら、登っていくと「丸太を運んでください。」という表示。平治岳の「一石運動」みたいなもんで。「小さな丸太だけどこれを運ぶのは大変だな〜。」と思いつつも、この作業の大変さを体感しようと運ぶ。結構大変。
結局、それから先は、林道はなく、人力による歩荷が必要になる。延々と登山道を補修してある、その規模の大きさにびっくり。多分ヘリによる運搬なんてことはないだろうし、学生さんや関係者だけで作業を行ったのだろうか。
それだけでは、到底無理、と思える程の大規模な作業規模で、いち研究室規模ではできないほどの、膨大な予算がついている感じはする。
丸太の固定方法や、土の流失を「いかに低コストで、完璧に抑えるか。」をよく考えてあった。下の土が流れて丸太が20cm程地面から浮いた状態でも、その上を歩いて通過できるほどの強度だった。
林道から先の長い距離まで登山道は補修してあり、最後の資材置き場に「ご援助、ありがとうございました。この先の道は、荒れていますので、お気をつけて。」とありました。近くに置いてあった手作りの背負子に感動しました。
こんなすばらしい企画が「多くの方の同意で実現する。」「よし、やろう。」と声が上がる。さすが大分県、と思う。
素晴らしい山と自然の存在が、県民全体の、自然に対する意識を高くしているのではないか、と九重を歩くたびに思う。
肥前ガ城と久住山、そして久住高原が一望できる場所でしばらく休憩。
肥前ガ城の大迫力の柱状節理を写真に撮っても、コンデジではなかなか迫力は出ない。
ここから先は、灌木地帯を抜けミヤマキリシマなどの低木しかなく、日本庭園のような素晴らしい景色と背後に広がる風景、稜線に出ると爽やかな風が吹き抜け「来てよかったな〜。」と心から思う。夜明けの日差しも早春のような優しい日差しで風景のコントラストがはっきりとしてくる。最後の急登をしのぐと、久住山、山頂直下に出る。
「平日のこの時間でも人気の山頂だから4〜5名はいるだろうな。」と思ったら、誰もいなかった、山頂ゼロ人は、今回で2回目(珍しい)。かわりに小さな小さな散歩中のヘビと出会いました。
ここから下って「神明水(しんめいすい)」へ。標高1650m以上の「神々の領域」で常に安定した水場はここだけで、水の音を聞きながら、しばらく休憩。とても冷たくておいしい水です。
ここから南登山口ルートを下ります。
ここから先の低木地帯は、夏草がひどく朝露が続きます。
猪鹿狼寺(いからじ)跡付近の標高1100m近くになると、水の音があちこちから聞こえます。今まで沢はなかったので、不思議に思って見に行くと、斜面からものすごい量の湧水が出ていました。
この付近の幽玄さは、とても好きな風景です。猪と鹿と狼の寺、という凄い名前の猪鹿狼寺は、現在は、麓に現存し、以前、訪ねたことがあります。
もともと源頼朝が、阿蘇氏に巻狩りの作法を学ばせるために、この周辺で巻狩りをさせたそうで、霊峰の麓で殺生を行ったことを鎮めるために寺を建てた、と記されています。
猪鹿狼寺跡付近に来ると、草刈り機の音がしていて、10名ほどの人が作業をされていました。
いよいよ最後の林道歩き。赤川温泉の駐車場に着くと、「ゆっくり着替えて、温泉に行こう。」と思っていたが、そんな余裕はなく、靴を脱いだらサンダルでほぼそのままの格好で温泉に突入。
最高の温泉でした。
帰りは、阿蘇の外輪山ルートを通りましたが、この時期の草原の緑。その美しさは、車を止めてしばらく眺めていたい程です。そして曇ると夕方ではなくてもユウスゲのきれいな花が草原の中に咲き誇ります。この時期の草原の緑とユウスゲのコントラスト、是非ご覧ください。
今回のヒットは、2Lのキャメルバックにたくさんの氷と1Lの炭酸水を入れて、タオルとビニールで保冷して歩きました。
大量の汗をかきながらも、最後までキンキンに冷えた炭酸水を飲むことができました。キャメルバックに炭酸水を入れると3ついいことがあって、1つ目は「最後まで炭酸が抜けない。」(それは、入れ物も水の消費と共に小さくなるので、炭酸が抜けない。)2つ目は、「水が少なくなっても、飲みやすい。」(炭酸のおかげで押し出してくれる。)3つ目は「めちゃくちゃおいしい」ですね。
爽やかな山行でしたが、自宅付近の下界の温度は30度を超え、さらにヤマレコを編集していたら、GPSのデータの最初の30mほどのログが飛んでいました、ショック。
(※今、カシミールでトラックの修正してUPも修正完了しました。)
もう一つ、夏の花の名前、どなたか、ご存知の方は教えてください。
コメント
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久しぶりの久住でしたね
早朝から、凄い勢いです
113の頭の中は・・・
”キャメルバックにキンキンのビール”
「これがビールだったら、さらに最高だろうな 」とよく思います
でも、ジュースなどを入れると後が大変で・・・
ちなみに、この方法は、九重・黒岳の天然炭酸水を入れた時の体験からヒントを得ました。
久住お疲れ様です。
今回は早出の早帰りですね。
登山道の整備は人海戦術なんですよね。
私もボランティアで登山道や森林の整備をやっていますが、丸太の重さは自分で運んで初めて知りました。
炭酸はバッグがパンパンに膨らみませんかね。
MATSUさん、おはようございます。
登山道の整備がどれだけ大変かは、山を歩く者にとって想像はできますが、あれだけの規模をボランティアの形で運営していくのは、とても大変なことだと感じました。多少予算がついても材料費等で吹っ飛んでしまうほどの規模でした
九重は、火山灰か赤土でルートも崩壊が早く、大きくえぐれてしまうと、雨の日などとても危険です。登らせてもらうだけでなく、我々も何らかの形で保全に参加しなければ、と思います。
炭酸入りは、思ってたより膨らみましたが、ちゃんとザックの所定の位置に入りました。そうするとちゃんと圧力もかかって最後まで炭酸が抜けません
> 2011-8-2 4:28
超おはようございます
ヤマレコを見るのもなかなか時間が取れず、、、
最近休みは釣りが多くて山にはいけてません。
2月の坊がつるが最後・・・とほほ
しかし釣りも山も行きたいんですよ。
できれば分身の術を身につけたいです
炭酸水って味無しの炭酸水ですよね?
どこかで書かれてたとは思いますがもう一度教えて下さい。
お久しぶりです。
私も3つくらい分身の術を使って、あっちこっち、やるべきことをやって、山にもいきたい、と思う日々です
炭酸は、ハイドレーションシステムで使う場合、味付きはNGです。(メンテの関係で)
銘柄は、なぜかセ○ン○レブンの炭酸が、とてもまろやかでおいしいです もちろん、「微レモン味」もありますが、それもお好みで 。
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