鍬崎山(あわすのスキー場からラッセル12時間)
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- GPS
- 11:43
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,794m
- 下り
- 1,788m
コースタイム
- 山行
- 11:01
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 11:34
天候 | 曇り時々雪(山頂は地獄5丁目) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
スキー場はオープン前だった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■あわすのスキー場 ・オープン前だったが一部圧雪されていた状態。 ■あわすのスキー場〜大品山 ・前日晴天だったはずだが夜に雪が降ったようで激パウ状態だった。 ・全般的に北斜面なので雪質は上々。(下山時はさすがに腐ってきていた) ・貯水池脇の薮はまだ出ているのでテクニカルな登りとなる。 ■大品山〜鍬崎山 ・大品山から夏道沿いに鞍部まで下るが帰りのルート工作のためシールのままで下った。 ・こちらも激ラッセルだったが薮が埋まり切っておらず、上部は痩せ尾根が多いのでテクニカル。 ・独標は雪が多すぎて登れなかったのでピークをみて右側の斜面をシールのまま下って巻いた。雪崩には要注意。 ■鍬崎山〜あわすのスキー場(スキー滑走) ・大品山中腹までは激パウで滑走できた。 ・全般的に油断するとルートミスする可能性があるので注意する。 ・あわすのスキー場の雪は時間のせいで腐っており快適滑走とはいえなかった。 |
その他周辺情報 | 温泉:ホテル森の風立山 露天風呂あり。 |
写真
装備
個人装備 |
GPS
シャベル
ビーコンなど山スキー標準装備
|
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感想
この冬シーズン中に僕がスキーで行きたい山のリストに鍬崎山は入れてあった。この週末はどうか、天気の点で躊躇していたのだが、さんちゃんからお誘いがあり、彼と行くなら大丈夫だと行くことに決めた。
3週間前に大品山に登ったときに雪付き足りなくて苦労した貯水地横の急登も、もうスキーで登れる。その上はまともな新雪深雪になったが、二人の強力なラッセルで難なく大品山には到達。
僕も大品山までは還暦ラッセルと囃されてそれなりに頑張ったが、その先どうも息があがり、ラッセルの後を付いて行くだけが精一杯になってしまった。お二人が強かったのは間違いないが、僕はいつもの調子ではなかった。まだ老いぼれてはいないと思っているが、好不調の波が出やすくなるのも歳のせいなのか知れない。
ヤマレコ上では僕が鍬崎山に登ったのは今回が5回目となるが、山頂にたどり着けなかったのが3回あるので、1756mの独標まで過去7回行っている。その内6回はスキーかスノーシューでの雪山だ。その独標に上がれなかったのは今回が始めて。2段の鎖場になっている独標直下の壁を、これまではアイゼンかツボ足で突破するか、鎖を掘り出して攀じ登るか、右手の樹林内を巻いて上がれるかしていた。今回右手の巻きで1段目の上には行けたが、2段目の上へは雪付きがしっかりしてなくて無理と。2段目の壁突破を検討したが、ふかふかの雪をどんどん掘って行くと掘るにはしんどいが足場にはまだ不安定な雪となり、雪壁はオーバーハングと化していた。遂にそこを諦めて大きく右手へ、雪崩が怖いトラバースを経て独標裏の鞍部に達したのだった。
過去鍬崎山に登頂できた時で一番時間がかかったのは、2012年の、今回と同じ12月16日で、12時間50分だった。今回の方がラッセルが深いので、一人で行ってたとしたら敗退の公算が大きいだろうが、頑張って行ったとしても2012年より長くかかっただろう。お二人のおかげで登らせて貰いました。
サンちゃんとニシデンさんが鍬崎山に行くと聞いた。お二人とはちょっと力の差がある私ではあるが、迷惑を顧みずお願いして仲間に入れてもらった。サンちゃんと一緒に行くヤマスキーは1年ぶり。先週はサンちゃんのトレースを使わせてもらったばかりだ。
喜び勇んで現地に向かうと二人はもう到着していた。準備して予定通り4時に出発した。話をしながらあっと言う間に大品山に到着して、小休止。その後、独標まで順調に進むが、ここの岩場を直登できなくて、西側に緊張のトラバースを強いられることになった。サンちゃんがトレースを作り、一人一人進む。その後もハードラッセルをまわしながら進んだ。途中で足下にクラックが入ったり、ビビる瞬間もあったが、とにかく慎重に進む。山頂近くになるとガスと風が強くなり、地獄ゴーグルなど対寒対風グッズをセットした。サンちゃん曰くこれで地獄の5丁目とのこと。山頂に到着するとほとんど視界がなく、風も強いので、少し下に降りて、シールを剥がして滑走を開始した。
基本来た道を戻るが、GPSを見ながらサンちゃん先頭に滑った。雪質は最高で歓喜の滑走を楽しんだ。シールを貼って登り返すこと二回。大品からは少し重くなったそれでもパウダーでスキー向けの斜面を堪能することができた。貯水池からの下りは私には少し試練となったが、なんとか降りることができた。そこからは雪も今ひとつとなり、私の脚もそろそろ売り切れてきて、スキーを楽しむことはできなかったが、安全第一に降りてきた。ゲレンデからはストップスノーで苦しんだが、無事に車まで戻って来て、ひと安心。今日も大満足の山行であった。
久しぶりのサンちゃんとの山行で、得ることが多かった。休憩を入れるタイミング、上手なトレース作り、シールを貼る時もとても丁寧に愛おしむようにシールを扱う姿勢、ルートの開拓、そしてなによりもずば抜けた体力とスキー技術。言い出したらきりがないほど参考になり、格の違いを見せつけられた次第であった。さすがの一言である。これからもほんのたまにでいいので同行させてもらい、刺激を与えて欲しいと思う。また、仕事でハンパ無く忙しい中(体調も悪そうだった)、ニシデンさんはルート経験者として同行して頂いた。道中は的確なアドバイスをしてもらい、ありがたかった。シーズンインなのにいきなり私にとってビッグルートを巡ることができた。本当にお二人に感謝したい、ありがとうございました。
久し振りにNishidenさんを誘ってスキーに出かけようかと声を掛けたところChikauさんもご一緒いただけることになった。
お二人とご一緒させていただくのは約1年ぶりとなる。
今回の行き先は鍬崎山。
大品山は何度か滑っているが鍬崎山は夏に一度登ったことがあるだけで冬期は初めてとなる。
午前4時、あわすのスキー場を起点にスタート。
ゲレンデは一部圧雪されていたので30分程でゲレンデトップまで到着。
そこからも慣れたルートを3人でラッセル回しながら3時間足らずで大品山まで到達した。
苦労したのはそこからだった。
鍬崎山との鞍部まで100mほどシールで下って激ラッセル開始。
この時期としては雪は豊富だがまだ薮も埋まり切っておらずルートを選びながらのハイクアップとなった。
場所によってはポンツーンでも膝上ラッセルになるくらいの積雪量で前日の快晴により多少雪が締まっているのではないかと予想していたのだが良くも悪くも激パウ状態が保たれていた。
核心部はやはり独標だった。
当初はクサリ場を夏道通りに登るつもりだったがアイスの上にかなりの量のパウダーが乗った状態でとてもスキーを担いで登れる状態ではなかった。
仕方ないので独標の西側斜面をトラバースしながら巻くことに。
斜度的にも雪質的にも雪崩リスクがある状態だったので一人ずつ慎重にクリアしていった。
単独だったら無理せず引き返していた場面である。
1700mから上部はガスで視界が悪くなり風も強くなってきた。
まあ冬山なんだからこれが当たり前だ。
地獄ゴーグルやバラクラバ、ダウンジャケット等を着込んで地獄対策を万全にする。
途中ウインドスラブが破断して軽い雪崩が発生するといったシーンもあったが慎重にクリア。
最後の標高差200mは長く感じられたが予定通り鍬崎山のピークを踏むことができた。
山頂は眺望もないし風も強いので長居は無用ということで滑走準備をしたらサッサと下山開始。
上部ではうっかりルートミスしかけたが大事に至る前に気付いてリカバリー。
スキーはあっという間に標高を落としてしまうので注意が必要だ。
独標の下りも西側斜面を巻いてクリア。
後は激パウ&薮スキーを楽しみながら楽しく下山することができた。
Nishidenさん、Chikauさん、お付き合いいただきありがとうございました。
コメント
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寒波のなかの山スキー山行、おつかれさまでした。
ラッセルにも軽〜重といろいろありますが、ニシデンさんの足が上がらなくなったり、チカさんの脚が売り切れになってしまう山行ってどんなんだろうと想像してしまいました。達成感もひとしおだったろうと想像します。こんなん見せられると、ボクはやっぱ、春スキーだけでいいかなって思ったりします。
しかし、その赤いモビルスーツはどこまで進化するんだろう?どこを目指しているんだろう? 果たして楽しんでいるのだろうか? 何も考えていなかったりして・・・
クマ
クマさん、こんばんは。
さすが、鋭いですね。
自分でも自分の昔の山行と比べてチャレンジ色が強くなっていると思います。
楽しみ方が変わったというか・・・より強くなって普通なら見られない景色を楽しんだり達成感を得たいといった感じですね。
せっかく授かった力なのでやれるだけやってみたいと思っています。
やってみてダメならそれなりの楽しみ方を求めることになるでしょう。
chikauさんも普通のファットスキーで激ラッセル頑張ってましたしNishidenさんの冷静な判断力や安心感もこれまでの経験がなせる業だと思うので僕もまだまだ頑張っていきたいと思います。
ってことで、またご一緒しましょうね
クマサン、まいどです。
行きたかった冬の鍬崎山、ついでに地獄五丁目を味わえて
とても嬉しかったですよ。
さて、赤いモビルスーツ氏は相変わらずニコニコと笑顔ですが、
山行中はいろいろ考えていたことでしょう。
ボクからすると「燕雀焉んぞ鴻鵠の志を知らんや」って感じで、
遠く静かに高みを見つめているようでした。
でもギャグをかましたりするので、こっちは助かるのですが・・・
ところで、今年も春だけでなく、冬もヤマスキー行きましょうね!
冬の鍬崎山の標準行程は、大品山辺りで1泊なのです。テントか雪洞で。
らいちょうバレーか極楽坂スキー場からのアプローチなら昼発でも行けます。
クマさんと行くなら雪山泊まりの楽しみを兼ねて行きたいと思います。
この大量の新雪をラッセルしてちゃんと目的のピークを踏んでくるところはさすがパワフル軍団、天晴ですね!
私も行けるものなら行きたいですがなかなか早朝スタートとなると相当気合を入れないといけないので、最近はお茶濁し山スキーを繰り返してます
その裏でテレマークコソ練してますので、次回ご一緒させていただく時にはテレマークで参加しようと思います!・・・といっても全然テレマークターンできてませんが(汗)
momochann、おはようございます。
僕らからすると鍬崎山は目と鼻の先ですがmomochannの場合はアプローチだけで一仕事ですからね・・・よくもまあ毎週毎週北陸まで足を運ばれてますね。
ラッセルとかよりそっちのモチベーションの方がすごい。
テレマーク頑張ってください
モモちゃん、コメどうもです。
本当に北陸まで遠いですね。
でも福井、石川までコンスタントに
遠征するモチベーションがスゴイ。
逆にボクが毎週末土日日帰りで
富山から京都まで行けるか?って言われると
ちょっと厳しいと思います。
近くでヤマスキーできる環境に住んでいる
幸運に感謝しなければ・・・
チャンスがあればスケジュール合わせて、
またどこか行きましょう。
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