ニペソツ山
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- GPS
- 15:40
- 距離
- 27.6km
- 登り
- 1,720m
- 下り
- 2,011m
コースタイム
- 山行
- 14:46
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 15:16
※カウントされていない休憩時間が2時間はありそう
天候 | 快晴無風 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨年、雪崩事故で登頂できなかったニペソツ山。今回も強力メンバーの山行に同行させてもらい登頂を目指した。Bum's life 滑降も視野に入れた計画だが、私にそれほどのスキー技術は無いので、滑降は私なりのルートということで。
結果、15時間余りに渡る行動時間で、下山時は精根尽き果てヨレヨレの状態だったが、無風快晴の天候に加えて山頂からの大展望に恵まれ、とても充実した山行となった。今の体力では実行不可能と保留していた厳冬期のニペソツ山だったが、何とか山頂に立つことができ、大きな夢をまた一つ実現することができた。メンバーに感謝。
新井裕己さんの「Bum's life」を滑ることは最近の山スキーにおける目標の1つだった。昨年は偵察のつもりで入山したものの、アプローチでうかつにもデルタルンゼに踏み込み雪崩によって敗退の憂き目をみた。今年はあわよくばと意気込んで入山したが、結論からいうと滑れなかった。
アプローチは去年同様幌加ダムから。歩きだしいきなり道を誤り引き返す。ここで30分くらいタイムロス。今回はよく行く3人に0v0さん。出だしから抑え目で歩く。林道は倒木が多く、橋もまだ落ちており警笛の標識がどこかシュール。雪はあまり降っていなかったようで踝程度。暗闇の中ひたすら歩いてコルを越え、橋を渡って今回は尾根に取り付く。2003年に新井さんが辿ったのと同じルートだ。取付きからしばらく作業道の名残と思われる開けた箇所があり、斜度も緩いため歩きやすいスキー向きの尾根だった。
高度を上げると山頂から件のラインが見える。確かに雪はつながっているように見えるが凸凹しており、万一滑り出しで転べば崖へ転落してもおかしくない。許容できるリスクの範囲を超えているように思えた。一方、東稜を挟んで手前側に落ちるきれいな沢があり、ここは私が知る限り滑降の記録は無かった。場合によってはここでもいいかな、と考えた時点で「Bum's life」への挑戦は終わっていたかも知れない。
主稜線に出て山頂まで標高差で200mくらいの所までシールで乗り上げた。遅れていた0v0さんともここで合流する。ここにスキーを置いて山頂を往復し、東面を滑るそうだ。私を含む他の3名はあらゆる選択肢を残すため、スキーを担いで山頂に向かう。尾根は人跡があり登りやすい。一部雪壁があるが、特に難しくはない。ここまで風はほとんどなく、空は濃紺。これほどの好コンディションもなかなか無いだろう。無事山頂に到着。
山頂でロープを出し斜面を覗き込もうとするが、どこまでが雪庇かわからず、下を見るまで至らなかった。替わったカンテガが覗くが「60度近い」崖で雪も固い。おまけにその下は200mくらい岩壁なので落ちれば死ぬ(可能性が高い)。ロープを出して確認したが明らかなエントリーポイントすら見つからなかった。精神的にここを滑るだけの準備はできていなかったようだ。パーティとしても0v0さんと別れて違う沢に入るのはまずいので、アプローチ中に見た沢を滑ることにして往路を戻る。
0v0さんと別れ1900mあたりから滑り始める。雪はパックしており、部分的にアイスバーンが見えたので、安全と思われるラインで下りる。2ピッチ目で重めなパウを楽しむが、やがてすぐ滝に行き当たった。雪に覆われているが廊下状に10mほど細く続いているため、太めの木を支点に60mロープで懸垂する。落ち口までは届かなかったので最後は1mくらいのジャンプが必要だった。滝が終わると沢は広くなり、0v0さんと合流することができた。
そこからトラバースし、あとは去年のアプローチルートを戻るだけ。最後はヘッデン下山だったが、念願のニペソツ登頂もでき完全燃焼の一日となった。凡庸なラインだが万一初滑降であれば自身の平凡な人生にちなんで「Papa's Life」と名付けたい。
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17-18シーズン使用板カウンター
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FISCHER TRANSALP 80:0
FISCHER RANGER 98 :3★
FISCHER BIGSTIX 122:1
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合計:4
コメント
この記録に関連する登山ルート
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Tomahawkさん、明けまあしておめでとうございます。
北海道での初滑り・・・、しかも、あのニペソツ山から滑降するなんて、すごいですね
数年前に幌加温泉に連泊して、一人、石狩岳とニペソツ山を登りましたが、石狩岳から見たニペソツのシャープな山容にすっかり魅了されました。大雪の山々を背景にそそり立つ姿は、樹海から突き出た剣先の様でもありました。
そんなニペソツ・・・、どちらに滑り降りても急傾斜。その中から滑降可能なラインを見出すには、多くの経験値が必要とされるのでしょう。
流石ですね!
「Papa's Life」ラインも、とっても素敵です!
お互いに、今年も安全第一で山を楽しみましょう。
mizuki
明けましておめでとうございます!穏やかな天気のおかげで余裕をもって行動できました。
ニペソツ格好いい山ですよね〜。幌加温泉側から入って北側から見る姿がいいらしいですね。私はこれで一段落ですが、いつかまた再訪したいと思います!
パパは安全運転で楽しみます😁
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