【粁峰雪上山行】浅間峠〜土俵岳〜丸山〜槇寄山【丁29.0】
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- GPS
- 05:43
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,139m
- 下り
- 895m
コースタイム
- 山行
- 5:19
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:44
天候 | 雲の多い晴れ(山梨県側の方は曇りがち) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:温泉センターバス停〜武蔵五日市駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上川乗〜浅間峠:踏み跡多く歩きやすい。 浅間峠〜:積雪20〜30cmで踏み跡少ないので、自ら道を切り拓かねばならない。 西原峠〜数馬の湯:踏み跡なし。 |
写真
感想
【経緯・計画】
前の週に奥武蔵地区において「雪山ハイキング」を行ったところ、積雪量が少々物足りず、も少し、ぬるいながらも積雪と格闘するような山行を実施したいと思っていたが、タイミング良く木曜日から金曜日にかけて雪が降ったので、節分・立春という時節ではあるが、春を探しに行く前に、分け入っても分け入っても白い雪山に突入することとした。もちろん、締めは温泉とし、最近ご無沙汰の数馬の湯をゴールとした。
数馬の湯をゴールとすると、主たる作戦区域は浅間尾根か笹尾根か、或いは先日のように山域を何個も跨ぐかという形になるが、浅間尾根は以前やったのでパス。また、平前日であり、それなりの積雪が見込まれる山中を歩くことから、長大な作戦も回避。ということで、やはり笹尾根が主稜線となる。
東京都と山梨県の境を走る笹尾根は、比較的なだらかな稜線であり、また、陣馬山の奥に位置するため、静かな山行を楽しめる。しかし、直線ルートとなるので、何かしら変化が欲しいところ。この変化を求める気持ちと、どこからスタートするかという問題で計画策定がなかなか進まない。計画に迷いがあると、最悪の場合、やらないということにもなりかねないので、最終的にはシンプルに上川乗スタートとした。1000m級の稜線ではある程度の積雪が見込まれ、体力的にハードな山行になると予想されたことから、体力を徒に浪費しないことを第一とする。
いつもハードな山行をしているじゃないかと思われるかもしれないが、雪山を舐めてはいけない。無雪期のようには歩けないのである。
【山行開始】
何はともあれ、武蔵五日市駅に朝一で到着すべく、拝島駅で五日市線に乗り込む。そして、電車は拝島駅に着いた。ん?拝島駅を出発して拝島駅に到着?どうやら、拝島〜武蔵五日市間の往復40分弱は熟睡するのにちょうど良い時間だったようだ。
気持ちが萎えてもおかしくない事態だったが、気を取り直して再度武蔵五日市へ。
電車とバスの連絡も良く、電車到着後10分程度でバスが出発。バス停には数十名の行列が出来ており、これは皆で一斉スタートになるかと思われたが、ほとんどの人は払沢の滝入口で下車。山に登るとしても浅間尾根だろう。上川乗発は静かなスタートとなった。
【ぬるいけれども、それなりの雪山山行】
私の山行スタイルは軽装による電撃的作戦展開が主であることから、追加装備が必要となる山行は基本的に回避される。雪山山行についても同様で、せいぜい膝下までの積雪量、ツボ足で行ける程度の範囲だ。そのため、過去の山行記録など見返すと、「雪山ハイキング」にしては雪の量が少な過ぎるものも結構見られるのだが、雪山の魅力は、まさに雪化粧を施された山の美しさ、木々の着雪、その着雪がサラサラと舞い散る煌き、雪が音を吸収することによる静寂、雪上トレースから棲息する動物達を想像する楽しさ等もさることながら、雪の中を、自ら切り拓いて道をつけていく爽快感も結構大きなウェイトを占めていると理解している。
そういう意味では、やはり単に雪があるというだけでは物足りず、たまには雪を掻き分けて歩いてみたいと感じる。特に前回山行では地肌の見える区間が多かったことから、そのような山行ができないかという思いが募っていたところ、折り良く新たに雪が降り、適度な積雪上の山行が可能となった。
【今回歩いた山域での積雪状況等】
この辺りで、ぬるい雪山山行と言ったら、やはり陣馬山以東が鉄板だろう。しかし、陣馬山を計画に入れると、数馬まで遠くなるなど支障が生じるのでカット。何より、陣馬山くらいだと雪がかなり踏み込まれているだろう。
そこで、笹尾根の1,000m三峰を主軸に置いたわけだが、上川乗〜浅間峠間のトレースが下りのものばかりであったことを見るに、なかなかスタート地点としてインパクトのある登山口が無いのかもしれない。それは登山口がたくさんあるということの裏返しなのだが、どこから登るかについては最後まで結構悩んだところである。
さはさりながら、山行開始地点の標高が既に高かったということもあるのかもしれないが、それほど急な上りもなく、緩々と歩いていって1時間弱で尾根の稜線に達することができるというのは、かなり大きな利点だろう。
浅間峠に到達すると、よく踏まれて休憩しやすくなっていたのだが、その先、三頭山へ向かう方向は約1名分の踏み跡のみ。私の心はいよいよ高揚する。思えば、浅間峠までの道は除雪車が走った後の道を歩いているようなものだった。しかし、心が動かされるのは、除雪車が通る前の、雪がもっこり積もった道。そんな道が行く手に伸びている。踏み固められ、歩きやすくなった雪道に飽きてきたところでもあったので、勇躍雪原にダイブする。
普通、先行する足跡がある場合、それに合わせて歩くのだろうが、どうも先行の足跡と歩幅が合わない。また、先行する足跡が時折本来の道を外れたりするので、半ば無視して、雪を蹴飛ばし、足跡の穴を広げながら進む。いずれの場合も連続的な強制腿上げ歩行になったり、重みのある雪を靴に乗せて飛ばしたりするので、無雪期よりも体力を要し、また1歩当たりの歩幅も短くなる。そのため、私のように雪山に慣れていない人が膝下までの積雪の中を歩く時は、総歩行距離をせいぜい15kmに抑え、エスケープルートの豊富な山域を選択することをお勧めする。私は8kmくらい歩いたところで結構疲れてしまい、山行後も無雪期では無いだろう筋肉痛が続いた。
その割にはコースタイム比が0.7〜0.8(私の計算では0.8強)となっているが、それは、西原峠からの下りで、雪のクッションを頼みに驀進したからだと思っている。
【総括】
多分、踏み均された雪の上を歩くだけでは、これほど満ち足りた気分にならなかったのではないかというほど、大変満足のいく雪上山行だった。
これで心おきなく次のステージ、すなわち、春を探しに歩きに行くことができる。
〜おしまい〜
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