熊野古道「小辺路」 高野山〜熊野本宮
- GPS
- 18:48
- 距離
- 66.7km
- 登り
- 4,682m
- 下り
- 5,444m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 4:35
- 山行
- 10:09
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 11:54
- 山行
- 2:57
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 3:51
天候 | ほぼ晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
小辺路はよく整備されている。道標もたくさんあるが一部住宅街では道標がわかりにくいところにあるところもある。が、しっかり見れば迷うところもなさそう。ところどころでガケっぽいところはあるが広めの道なのでほぼ問題なし。 |
写真
感想
【熊野古道「小辺路」1日目】
新幹線、電車、ケーブルカー、バスを乗り継ぎ、高野山へ。空海が開いた歴史ある天空仏教都市の一角である壇上伽藍と金剛峯寺をチョロっと観光して、昼ごはんを済ませてからスタート。
最初はよく整備された広めの道で、ゆるめのアップダウンをぼちぼち進んでいく。3キロちょいで薄峠を越えると大滝集落までは下り基調の道をサクサク行く。
大滝集落を過ぎると短い距離だが急登があり重い荷物がこたえる。しばらく行くと龍神スカイラインにぶつかりアスファルト道路を進む。途中奈良に入ったり和歌山に入ったり県境が入り組んだところを通過する。2キロほどで水ヶ峰分岐に到達し、スカイラインを抜けトレイルに入るが、すぐにまた舗装された林道に出る。タイノ原線という林道らしいが、名前の由来は何だろうか。それはさておき、ここは下り基調で難なく進み、途中眺望の良い東屋に立ち寄りサクサク進む。今西辻、平辻を経由して、再びトレイルに入りほどなくして大股集落に入る。
大股集落の自販機で先行登山者に会う。恰好が修験者風である。今日はこの集落の宿に泊まるらしい。ここでコーラを補給し少し休んだあと伯母子岳方面へ進む。集落はすぐに抜け伯母子岳登山口からいきなり急登が始まるが、1日目でまだまだ元気なため、一気に300mほど高度を上げ難なく萱小屋へ到着。テントは持ってきているが、先客がいなかったため小屋を借りて本日の宿泊地とする。少し休んでから夕飯を食べ明日のロング行程に備え早めに就寝したが、虫が入ってきたり、夜中に小屋の脇に鹿がきてピーピー鳴いたりして良く眠れなかった。
【小辺路2日目】
早朝5時過ぎに萱小屋を出発。伯母子峠を目指す。スタートから急登で息が上がる。眺望はほとんどなし。桧峠を経由して伯母子岳山頂との分岐を峠方面へ進むと傾斜が緩くなりほどなくして伯母子峠へ。ここにも小屋があるが誰もいない。小屋脇に荷物をデポして景色が良いらしい伯母子岳へ寄り道。10分かからないくらいで山頂へ着く。ここは確かに360度の大パノラマで景色が良い。天気が良いこともあって遠くの山々まで良く見える。紀伊山地の山深さを痛感。しばらく景色を堪能し山頂を後にする。
峠を過ぎると下り基調でサクサク進む。木々に囲まれこちらも展望はほぼなし。上西家跡、水ヶ元茶屋跡、侍平屋敷跡を過ぎて、集落へ出る。ここには腰抜田というダジャレじみた田んぼがあったという。1kmほどで集落を抜け三浦峠への登山口へ。
三浦峠へは約700mの登り。最初から急登が始まりほどなくして吉村家跡の防風林に到達。樹齢500年前後といわれる巨木が数本佇んでおりここだけ異世界。さらに登ると三十丁の水に到着。気温が上がってきておりかなり暑い。水浴びと補給をしてさらに登る。かなり登ったところでようやく峠に到着。三浦口の集落が下の方に見える。休むことなく下りに入る。古矢倉跡、出店跡、矢倉観音堂を過ぎて西中へ至る。下りはやはりサクサクいける。
西中の自販機で補給したら7kmのロードが始まる。山中と違って日影が少なく直射がかなり暑い。とにかくロードは早く抜けたいため、暑いのを我慢して早歩きで進む。とにかく暑い。やはり暑い。嫌になるほど暑い。しかしノンストップで進み昴の郷へ到着。今日一の苦行を乗り切る。
昴の郷ではアイスとコーラで補給し、足湯に浸かって、ロードの苦行で疲れた体を癒す。しっかり休んだあと、本日の宿泊予定地である観音堂へ向かう。果無峠という素晴らしいネーミングの峠越えの途中にある宿泊地である。
登山口からはいきなりの急登に入る。300mほど登ると果無集落という数軒の集落があり、高地にある天空の集落ということで有名らしい。下の方に十津川方面の眺望が広がる。水を補給しさらに400mほどの登りに備える。ここまでかなり長時間動いており疲労は溜まっているが、疲れた体にむち打ち天水田跡を過ぎてさらに登りようやく観音堂に到着。ここにもだれもおらず貸し切り状態でテントを設営。水もジャブジャブ湧いていて使いたい放題。明るいうちに夕飯を済ませ日の入りとともにテントに潜り込み明日に備える。
【小辺路3日目】
最終日は早朝5時半に出発。果無峠までは300mちょっとの登り。最後の登りを踏みしめて登る。3日目の疲れはあるがもうすぐゴールということもあり、ガシガシ登っていく。ほどなくして果無峠に到着。ちょっとした広場になっていて、十津川方面の眺望もある。
ここからはおよそ6kmをかけて1,000mほど下り、八木尾まで行く。ゆるやかな尾根をどんどん下っていくと、ところどころで視界が開け、下の方に街が見えてくる。いよいよゴールが近いんだなということが感じられ足取りも軽くなる。七色分岐を過ぎ、高度を下げていくと街がどんどん近づいてくる。家の脇を抜けると八木尾バス停に出る。
ここからはもうひと踏ん張り。しばらく川沿いのロードを進んでいくと道の駅ほんぐうを過ぎる。平岩口のバス停の分岐で登り坂に入り、その先で最後のトレイルに入る。
トレイルを100m進むと三軒茶屋跡に到達し、ここで中辺路と合流。緩やかで良く整備された道を進む。熊野古道の紹介写真によくあるような石階段や石畳が現れテンションも上がる。トレイルを抜けると目の前には熊野本宮の木々が見えてくる。
本宮に入る前に祓殿王子にお参りし清めてから本宮に入る。本宮でしっかりお参りした後に向かいの熊野本宮館前で少し休憩した後、もともと熊野本宮があったという大斎原へ向かう。田んぼに囲まれた大鳥居への道を進み、長かった旅の最後を噛みしめる。
総距離およそ68km、累積標高およそ4,000m、無事に小辺路を終えることができた。
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