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Yamareco

記録ID: 1571002
全員に公開
ハイキング
甲信越

魚沼アルプス 未熟さ露呈猛省の山行

2018年08月23日(木) ~ 2018年08月24日(金)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
7.0km
登り
899m
下り
373m

コースタイム

1日目
山行
7:20
休憩
2:30
合計
9:50
7:10
70
8:20
0:00
160
11:00
0:00
90
黒禿の頭
12:30
12:40
80
駒の頭
14:00
16:20
40
トヤの頭(偵察時間含む)
17:00
宿泊地(ビバーク)
2日目
山行
4:20
休憩
1:10
合計
5:30
5:10
10
宿泊地
5:20
0:00
110
駒の頭
7:10
0:00
10
黒禿の頭
7:20
8:10
90
休憩地点
9:40
10:00
40
大力山
10:40
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
その他周辺情報 薬師温泉
法泉寺登山口
2018年08月23日 07:14撮影 by  831SH, SHARP
8/23 7:14
法泉寺登山口
仏の道だ
2018年08月23日 07:20撮影 by  831SH, SHARP
8/23 7:20
仏の道だ
大力山展望台
2018年08月23日 08:19撮影 by  831SH, SHARP
1
8/23 8:19
大力山展望台
展望台から見下ろす 秋色始まる
2018年08月23日 08:22撮影 by  831SH, SHARP
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8/23 8:22
展望台から見下ろす 秋色始まる
八海山 遠くから見ると緑濃き山だ
2018年08月23日 08:50撮影 by  831SH, SHARP
2
8/23 8:50
八海山 遠くから見ると緑濃き山だ
黒禿の頭への道
2018年08月23日 09:30撮影 by  831SH, SHARP
8/23 9:30
黒禿の頭への道
魚沼盆地の秋
2018年08月23日 09:48撮影 by  831SH, SHARP
1
8/23 9:48
魚沼盆地の秋
八海山遠望
2018年08月23日 09:57撮影 by  831SH, SHARP
3
8/23 9:57
八海山遠望
黒禿の頭手前の痩せ尾根
2018年08月23日 10:12撮影 by  831SH, SHARP
2
8/23 10:12
黒禿の頭手前の痩せ尾根
黒禿の頭
笠倉山の分岐
2018年08月23日 10:58撮影 by  831SH, SHARP
8/23 10:58
黒禿の頭
笠倉山の分岐
緑の山肌に刻まれた登山道が面白い
2018年08月23日 10:59撮影 by  831SH, SHARP
8/23 10:59
緑の山肌に刻まれた登山道が面白い
駒の頭
2018年08月23日 12:27撮影 by  831SH, SHARP
8/23 12:27
駒の頭
左梨川流域を俯瞰する湯ノ谷芋川辺りか
2018年08月23日 12:28撮影 by  831SH, SHARP
8/23 12:28
左梨川流域を俯瞰する湯ノ谷芋川辺りか
駒の頭
2018年08月23日 12:47撮影 by  831SH, SHARP
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8/23 12:47
駒の頭
トヤの頭
2018年08月23日 13:58撮影 by  831SH, SHARP
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8/23 13:58
トヤの頭
新しいロープが下がる
2018年08月23日 15:33撮影 by  831SH, SHARP
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8/23 15:33
新しいロープが下がる
荒沢岳も見えていた
2018年08月23日 15:42撮影 by  831SH, SHARP
8/23 15:42
荒沢岳も見えていた
また戻ってきて最終確認
ビバークと決め駒の頭を目指す
2018年08月23日 16:18撮影 by  831SH, SHARP
1
8/23 16:18
また戻ってきて最終確認
ビバークと決め駒の頭を目指す
24日(二日目朝)
権現堂山を望む
2018年08月24日 06:48撮影 by  831SH, SHARP
8/24 6:48
24日(二日目朝)
権現堂山を望む
登山道ど真ん中に熊の糞
2018年08月24日 06:53撮影 by  831SH, SHARP
8/24 6:53
登山道ど真ん中に熊の糞
黒禿の頭に戻ってきた
2018年08月24日 07:16撮影 by  831SH, SHARP
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8/24 7:16
黒禿の頭に戻ってきた
山の尾根に雲が立つ
2018年08月24日 08:12撮影 by  831SH, SHARP
3
8/24 8:12
山の尾根に雲が立つ
栗の実が色づいている
2018年08月24日 08:46撮影 by  831SH, SHARP
8/24 8:46
栗の実が色づいている
イナゴの産卵?
2018年08月24日 09:22撮影 by  831SH, SHARP
8/24 9:22
イナゴの産卵?
大力山の展望台が見えた
2018年08月24日 09:29撮影 by  831SH, SHARP
8/24 9:29
大力山の展望台が見えた
道の真ん中にオニヤンマが止まっている 秋ですね
2018年08月24日 09:31撮影 by  831SH, SHARP
1
8/24 9:31
道の真ん中にオニヤンマが止まっている 秋ですね
黄金色の魚沼盆地
奥に米山と黒姫山(合成)
2018年08月24日 20:06撮影
1
8/24 20:06
黄金色の魚沼盆地
奥に米山と黒姫山(合成)
撮影機器:

感想

23日から26日にかけ白根三山遠征の計画を立て、準備もほぼ終わり後は出発を待つばかりとなった。ところが台風19号が接近。さらに20号が後追いで北上する事態となった。影響が少なそうな東北方面に転進しようとしても高山は軒並み嵐の襲来は避けられない状況である。ところが六日町方面の23日は晴。次の日もまずまずの予報なのだ。そこでとにかく、予定通り22日にT氏宅に泊めていただいて、23日に魚沼アルプスを歩くことにした。魚沼アルプスは、花の時期に登りたいと思っていたが実現できていない。いい機会である。

天気は上々だがフエーン象で暑くなりそうである。法泉寺の登山口に車を置き大力山を目指して出発。最初はなだらかな道。ところどころ花が手向けられた石碑があるが墓石かどうかは判然としない。今年初めてオニヤンマを見る。そんなことよりも暑さが気になる。やはりフエーン現象の影響が出ているのだ。道は良く整備されているのでじっくり行けば問題は無いだろうと思う。暑さの影響を考慮して笠倉山往復は割愛せざるを得ないだろうと思う。

大力山山頂には展望台がある。多雪地らしくがっちりした作りだ。展望台の向こうには。八海山を始めとして魚沼三山が緑色に覆われた山容を見せる。展望台の中に駒ヶ岳が納まっているのが面白い。魚沼盆地は稲穂の黄金色に覆われていた。これから本格的な紅葉が始まるのだろうが、その移りゆく間際、一瞬の輝きが好きだ。黒禿の頭手前の稜線は気分が良い。岩の道ではないが、魚沼三山縦走路のオカメノゾキを思い起こさせる。黒禿の頭で腕時計の温度計を見ると35.8度。ウソでしょ。笠倉山は割愛する。ここから道は左手へ下って行く。右手から吹き上げる風が爽やかだ。いい風の通り道で休み休みの歩きとなる。

12時30分、駒の頭着。気温34.1度。暑い。ここからいったん下る。その先に一直線の登り斜面が見える。急坂だ。上部にはロープが下がる。ここが今日の最大の難所か。登ってみると、見た目ほどではなく、ロープを掴むほどでもない。登り切ると壊れかかった古めかしい標識が立っている。文字も読み難い が、涸沢山・鳴倉山・トヤ山の文字が見える。方向を示す矢印は消えていた。道なりに進むと、トヤの頭の標柱が立っている。標柱の上部と下部の案内板に三か所、矢印と行き先(山名)と歩行時間が書かれている。

私は、この案内板を理解することが出来なかった。なぜなら正確な地図を持っていなかったのだ。私は、鳴倉山を目指しているので、そちらへ進めばいいのだが確信が無いのだ。笠倉新道とか涸沢山という名は初めて見る名だ。魚沼アルプスの登山道は、一本道でぐるりと回って終わり、というのが私の認識だった。ルート図を深く読むこともなかったし、2.5万地図も用意していなかった。

登山口という表示がある方へ進めば、間違いなく登山口に出ることは出来るだろう。それがどこなのか分からない。涸沢山と言うのは芋川温泉の方へ降りるのであろう。古い標識にはそちらの方向へ踏み跡らしきものは有った。ひょっとしたらそれが涸沢山登山口への道だったのかもしれない。戻ってみると、確かにそれらしきものは有るが現状は、藪は濃く踏み跡とは言えない状態だった。それがさらにルート判断に迷いを生じさせた。

またトマの頭まで戻って再検討する。鳴倉山への矢印の方は急な斜面の道だ。時間は1.5時間だから大した距離では無い。しかし、自信が持てなかった。判断できるほどの資料を持っていないのだ。確信の持てない道を進むか、それとも戻るか二者択一を迫られる。どのルートでも登山口に出れば、法泉寺への距離が長ければタクシーを呼べるかもしれないし、ヒッチハイクできるかもしれない。しかし、状況のわからないルートを降りて、後は野となれ山となれでは安易過ぎる。後は来た道を戻って適当なところでビバーク、明朝下山だ。これはもっとも取りたくない案だ。しかし、あえてこの案を採用する。本来ならば、今日は大門沢小屋でテン泊の予定だったのだ。ビバークも有りだなと思い始めたのだ。

ビバークには一つ問題があった。水が僅かしか残っていないのだ。水が取れなかったら厳しい状況に追い込まれることは間違いない。しかし、駒の頭手前で水は取れそうだった。いったん下って登り返す。落ち葉が積もってふかふかした良いビバークサイトがあった。水が採れそうだと見ていた近くである。

ヒド状の藪を下って行くと藪の薄いところが出てきた。ストックで土を掘ってみると湿っぽかった。これは期待できる。勇んでさらに下ると、細い水が流れ出していた。ちょっと細工して、小石から滴り落ちる水をペットボトルで根気よく集める。その水を一気に飲む。これで人心地つく。水が取れて安心したのか登り返しはきつかった。ブナ林の枯葉の敷詰まった所にツエルトを張る。台風の襲来は有るかも知れないが風は大丈夫だろう。問題は雨だ。

腹ごしらえすると何もすることは無く、ゴロっと横になる。ツエルトから空を眺めると、黒々とブナの木々。その間には灰色の光る空。まるで墨絵の世界。いい風景だ。バラバラと雨が落ちる。夜はずぶ濡れか・・・・。

パリッ、パリッと乾いた音。なんだこの音は。何をしてるんだ、俺は。状況が呑み込めていない。あ〜あ、そうか。俺はビバークしているんだなあ。乾いた音は背中の枯葉の音だった。覚悟した雨は無くぐっすり眠ってしまったのだ。あの暑い中トヤの頭から鞍部まで戻って登り返して、また、下ってさらに登り返したのだ。疲れていたのであろう。 

第二日
ビバーク地点5時10分発。10分歩いて駒の頭。さあ、ここからは黒禿の頭までは登り一辺倒だ。ここを頑張れば後は問題なし。だが一気には登れず休み休みの登りとなる。吹き上げる風が爽やかだ。黒禿の頭まで登って神さんに状況報告。昨日は神さんと連絡が付かず、山友にお願いしておいたので、そちらにも報告。後は一本道。ヤレヤレである。ここからちょっと進むと、八海山と中岳を結ぶオカメノゾキみたいな土状の尾根があり、そこで大休止。火照った体をパンツ一丁になって冷やす。魚沼盆地を眼下に越後三山・権現堂山・檜岳・毛猛山・・・等々を眺めながら風に吹かれて根が生えた。

いいねえ〜。この青々とした緑の山肌。癒される風景だ。この風景もあとわずか。紅葉が始まって葉が落ちると雪が降り、一面銀世界の閉ざされた世界がやって来る。赤とんぼが舞いオニヤンマが飛ぶ。一抹の寂しさも感じさせる風景だ。昨日今日と誰にも会うことの無い山行だった。ほんと静かな山である。

10時40分、法泉寺着。車に積んでおいた自家製スポーツドリンク1ℓを一気に飲んだ。最後の方は水不足だった。これで生き返った。下山後、薬師の湯で汗を流す。入浴後サンルーム(仮眠室)へ直行。爆睡。デパックを背に出かけた緊張感の無さ。事前の調査不足。概略図しか持っていないというセオリー無視。今回の山行は基本的なことが出来ていなかった。しかし、ツエルトを忘れていなかったのは幸いである。猛省の山行である。

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