野塚岳〜オムシャヌプリ

- GPS
- 32:00
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 1,131m
- 下り
- 1,236m
コースタイム
17日:Ω1(6:40)-野塚西峰(8:45)-野塚東峰(9:30-45)-オムシャヌプリ(12:15-30)-翠明橋(14:15)
| 天候 | 16日:雪のち曇り 17日:晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
稜上はおおむね携帯入る。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
16日:トンネル北口(9:00)-尾根頭(12:00)=Ω1 野塚トンネル北口から・762の尾根に取りつく。スノーシューでラッセルは踝〜すね。 ずるずる滑る層と快調な層が交互にあらわれ登りにくい。稜上の尾根頭でイグルー1。 風成雪の雪庇が発達していて固いが2時間でできた。固いおかげで天井の降下もない。 17日:Ω1(6:40)-野塚西峰(8:45)-野塚東峰(9:30-45)-オムシャヌプリ(12:15-30)-翠明橋(14:15) 入り口から外を偵察したMの「無風で朝焼けが見えます」の言葉を聞き、入り口のブロックを蹴破り外へと飛び出した。 晴れ視界∞。Mにとっては初の冬の日高となった今回、快晴でスタートとは幸先がいい。 今日は初めからEPで行く。稜上はALが自主的に前を行った。おおむね東側に1〜2mの雪庇。 ・1268北の岩稜は基部を捲く。そのすぐ先で局所的に雪庇が発達しており、ALのトレースの横50僂4mほどの巨大な雪庇が落ちた。 ・1268を過ぎると雪庇はなくなる。野塚西峰を過ぎ、コルへと差し掛かるがここが今山行の核心で、 岩の捲きがニオベツ川側切れており少しいやらしいためMの通過時にLが下に入った。 野塚東峰を過ぎると岩岩しているが問題ない。局地風なのか風が強く結構吹かれた。またそのため雪が飛ばされており所々草が見えていた。 オムシャ直下も岩岩しているが問題なし。 オムシャから西尾根を下るが、途中地図読みを誤り西尾根から一つ南の尾根に入ってしまう。 間違いには上部で気づいたが地形図で末端からの沢型は緩やかで広いため問題ないと判断し降る。沢 型は何もなく、ニオベツ川に出た。転石渡渉し翠明橋まで。 <パーティ> 1年班春メイン準山2回目。 1日の稜上行動、EPワーク、スノーシューワーク、風に吹かれる行動、体力確認できた。 http://aach.ees.hokudai.ac.jp/gen/archives/1716 |
写真
感想
2年前のリベンジを果たした。
セッピが落ちた時はこの辺を視界50で通過し引き返した2年前を思い出し、よくやったものだなとヒヤリと寒く感慨深かった。
初日高。
私の中では日高=北海道の山の王座的なイメージが出来上がっていたので
遂にその神々しい山域に足を踏み入れるのかと、勝手に鼻息荒く盛り上がっておりました。
そしてスノーシューデビュー山行でした☆
一日目
予定の尾根にとりつく。スキーでばしばし山に入っていた訳だし、スノーシューなんて余裕じゃない!?と舐めていたのが間違いで、尾根に取りついて50メートルもしないうちに上へ進む事ができなくなり行き詰まる。足がズボズボ雪に埋まって「上がる」って動作が出来ない。 もう片方のMも苦戦していて二人してもたもた。Lsはサクサク高度をあげていくが、それが出来ることが信じられない。雪が彼らの足元にだけ階段をつくってあげているようにしか見えない。本山行はもしかしてめっちゃ萎えるんじゃないか!?途方に暮れてLsの方を見上げると、見かねたALが戻ってきて、丁寧にアドバイスを提供してくれた。なんやかんやで進めるようになった。スノーシュー舐めててごめんなさい。
ラッセルはスネくらい。9割がたLsが先頭をいく。あたしにパワフルなラッセルなんて無理っす。
明日通過予定の稜上を下から見上げる。初めて見る、巨大(だと思われる)な雪庇ができていた。おぉ怖。あれを踏み抜いたらどこまで落ちていくのかを、想像しかけて止めた。踏んだら怖いだけで、良くできた風の工作物ですからね。形は美しいのさ。
割りと直ぐに予定テンバの尾根頭着。どこまでも山々々、しかも急峻な尾根をもつギザギザした奴らばっか。頭に着いて、改めて日高の山深さを知る。直ぐ近くにトヨニ岳がそびえていた。威厳っていうのは日高のためにある言葉だと思った。2年班はあれに登ったらしいですよ。やべーな(゜ロ゜;)。
イグルーを作る。じゃんけんしたらまた一番負けで、穴ほり係りになった。今回は入口を近くに設定したので、わりかしすぐに貫通。結構な長身であるALのために、せっせと穴を広げる。果たして広さは十分だったのだろうか。ALは膝を曲げて寝ていた気がするが…。
今日の夕飯は麻婆雑炊。かなり美味しかった!ご飯を多めにもってきたのだけど、ペロリだった。
つい先日はバレンなんちゃらデーなんていう女の子が張り切るイベントがあったが、私もそんな女の子の一人な訳で❤ルームに持っていこうとチョコクッキーを焼いた。…が、分量をミスして出来上がったのは6つ。現在、部員は8人(私含め)。数が足りないじゃんってことで、4人パーティーである本準山に保留したのでした。
早速張り切ってクッキーを振る舞う。そこそこな好評を頂いたが、Lは「甘過ぎる」と言って2個目を受け付けてくれなかった。Mによると「山エフェクトにより美味しく感じてるだけかも」と。バレンタインチョコにかける女の子の気持ちを舐めてるのか!?
二日目
4時半起床。イグルーは相変わらず快適で安眠だった。朝は棒ラーメン。早いし上手い。
6時半頃にイグルーから出て、7時前にEP装備で出発。早速セッピが登場。下からはあれだけ顕著に見えても、上から見るとどこからがセッピなのかなんて全くわからない。先頭をいくALのトレースを外さないように進んでいく。・1268を前にしてちょっと息が上がってきたかなと思ったとき、突然後ろから「ドスッ」とも「バスッ」ともいわないようなくぐもった破裂音のような音がした。まさかと思って振り向くと、ちょうど雪庇の一部分が崩壊して落ちていくところだった。さっき自分が通ったトレースの直ぐ横、後続Mの目の前。一瞬にして、いつか読んだルームの事故報告の内容がよみがえり、背中がぞわぞわした。笑ってごまかす。
・1268過ぎて休憩を挟み野塚へ進む。ウサギの足跡が雪庇の上らしき所に延びていた。「動物が歩くってことは雪庇上じゃないってことだと思う」とLが言っていた。まさか!?と後で振り向いて確認すると、本当に雪庇なんてなかった。ウサギすげえ。
ちょいちょい岩がでてきて緊張が抜けない。野塚西峰へはあっという間。ちょっと立ち止まったくらいですぐに本峰へ向かう。景観は素晴らしいのだが、素晴らしい分、難易度は上がるもので、野塚の西峰-本峰間のコルは本山行で一番緊張した。下りにでてきた岩は巻く。カツったら滑落停止なんて不可能な感じ。ひょえー。コル中間は今まで経験した山歩きの中で一番細いルートだった。トップはALだったのだが、普通にスイスイ進んでいく。後続に指示を出すために、後ろを振り返る余裕もあるらしい。
あぁ2年班の皆さん、今までぞんざいな扱いをしてすみませんでした(゜-゜)この場を借りて謝罪いたしますー(゜-゜)貴殿方の山の力は、今回のALが代表して存分に発揮してくれました(゜-゜)もう皆さんのことを舐めた発言は致しませんー(゜-゜)身の程って奴を知りましたー(゜-゜)
野塚本峰への登りはそれほど苦戦せず、せっせと進む。天気は絶好だったのだけど、時々吹く強めの風に足を止めることが多々あった。息を切らしつつピーク着。日高のピークをこんないい天気で迎えられるなんてラッキーだ。360度山々々。大雪下ホロピークも360見渡せたけど、尾根が網のように張り渡っているのはここの山域特有のものなのだろうな。海まで見えるとは、知床要素まで網羅している。さっすが〜。
今日はもう1つピークをアタックする予定なので、もう少しまったりしていたかったけども野塚を去る。下りは苦手だ。怖い。ゆっくりとしか進めず、更にもたつく。前にそびえるオムシャが、それはそれは高く見えた。足を止めないALの凛々しいことよ。写真を撮りたかったのだが、私のデジカメは電池がイカれて充電が尽きていた。岩岩岩の連続。巻くのではなく、そのまま岩上を通過。登ってる感覚から沢登りを思い出した。あの頃はもっとキラキラした女の子だった気がするな、私。老けたとは言わせないが、心の中身は随分変わったと思う。このままおばさんになりたくないよー
トレース上の雪がはがれてしまっていたところは巻いた。他は岩上のトレースをたどり通過していく。RFとか難しくないの、Lsさん!?岩地帯を抜けてあと一息の登り。足元には薄い雪と薄いハイマツ。足をとられないようにしながらトレースを参考に上がる。のどがひゅーひゅーいっていた。
やっとオムシャピーク着!パーティーと熱い握手を交わす。ピークの握手ってめちゃめちゃ気持ちいいし、カッコいい。カッコつけたい訳ではないけど、登って良かったと思える理由のひとつがピーク踏破直後の握手だったりするので、これは今後も積極的にやっていくつもり。今回はピーク食をチョンボしたのでネーベンをつまみながら景観にうっとりする。ピークでのチーズ旨っ。
本当に天気がいい。雲もあるけど、高い雲なので視界に問題はなし。十勝岳、楽古岳は雄大にそびえていた。他のポコや名もない山々の親分であるかのよう。複雑な地形だけど尾根はしっかりと山と山とをつなげている。地図に1000メートルラインの赤線を引くのが大変だった訳ですね。ところで大雪の十勝岳、日高の十勝岳、さらに大雪には旭岳が2つある。なんで同じ名前なのさ?姿形が似てるのだろうか。単なるネタ切れ!?
下山を開始する。下山地点の橋は見えている。EPで下って、カンバが濃くなり雪が深くなってきたところでスノーシューに履き替える。スノーシューの下りは滑るでも歩くでもなく独特なものだった。雪崩れつつ下る。途中で下山に使う予定の尾根から一本南の尾根を下っていることに気付く。Lsは行けると判断したらしく、そのまま下った。沢に降りて水を飲む。いつか教わったストックを使用した水の飲み方を実践。コツは、音を立てて吸うこと。渡渉は計2回。テンセキ。下山地点は野塚トンネル南口横の橋。自分たちは、橋下の沢中にいたので、橋の下を通る作業用の林道(?)を使って、上まで上がり、一般道路に出た。げざーん
ALがヒッチでトンネル北口駐車場に停めてある車をとりにいき、待ち時間に自分たちはお茶を飲もうとお湯を沸かした。が、沸騰する前にALが車をもってきた。車の前でココアを作って飲む。ほっと和む。あんなに天気が良かったのに、雪が降ってきていた。
夕飯は天丼。ごっつぁんです!
今回の山行は疲れたけれども、かなり充実したものだったと思う。日高のうねうねした無数の尾根と、足元からピークまでゆらゆらと伸びている白い稜線が、瞼の裏に焼き付いてしまった。
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