栃木茨城県境踏査(境〜雨巻山〜三登谷山)
- GPS
- 02:26
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 553m
- 下り
- 556m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
写真
感想
出発時間が遅くなってしまったので、短時間で歩けそうな雨巻山西側の県境をつなぐことにした。また下山後に時間があれば、後々ルート設定に悩みそうな県道257号線から大郷戸アルプスの回顧の峰の間も片づける予定。しかしどちらともピストンするだけでは面白みがない。せっかくなので前半戦は雨巻山から三登谷山までの稜線を歩くコースを設定した。
下山予定の栗生登山口近くの峠に車をデポし、折り畳み自転車で県道257号線の県境に向かう。ちなみに、この峠を南北に通る稜線は雨巻山と高館山をつないでいるため、時間があれば両山を周回するルートとして歩こうかと思っていた。しかし今回は時間がないので県境つなぎを優先。
道路脇には数日前に降った雪が残っており、慎重に急な坂を下る。県道257号線を左折すると左手にこれから歩く雨巻山から三登谷山への稜線とその手前に外尾根を一望。ちょうど三登谷山の西側はあたりは断崖絶壁になっているのが見え、こんな低山でも意外と険しいところがあるようだ。
県境標識の近くに自転車をとめ、後半に歩く予定の西側の稜線を一瞥して反対方向の東に向かって歩き出す。まずは田畑の畔道からはじまる。畔にそって電気柵が張り巡らしてあり、次の田んぼへ移るたびに電気柵をまたぎながら進む。田んぼの北側には民家が並んでいるので不審がられないように堂々と歩く。
最後の民家を過ぎると、まだエサを撒いたばかりの猪用罠があった。そこを過ぎるといよいよヤブっぽくなるが、小川を右岸に渡ると植林の下に踏み跡が続くようになる。足元には黄色い地籍調査の杭が続き、ときには小川の中にも埋め込まれている。実際、地図上ではこの小川を県境が通っていることになっている。踏み跡を少し進むと作業道と合流。地図にも記載のある道だ。事前に地形図を見て、経験上この部分は藪が深いのではないかと警戒していた。しかし実際は、役目を終えてはいるが十分歩きやすい道で、下草もなく快適に距離をかせいでいく。
作業道跡を進むと、谷が二俣となって終点となる。県境はこの間の小尾根を通っており、見上げると赤ペンキの目印が続いている。足元には薄い踏み跡もある。赤ペンキの塗られた木の下には国有林の石杭が埋められていた。そしてその傍らには炭焼き釜の跡も確認できた。やがて小尾根は斜面に吸収されてしまい、傾斜を増していく。足元は小石や落ち葉でズルズルとすべりやすく、木の幹に掴まりながらよじ登るようなところもあり。登りなので問題なかったが、下りではすべり止め必須だろう。幸い、県境に沿って国有林の石杭と赤ペンキが続いているため、斜めに登るようなところでもルーファンの手間が省けた。
最後は息も絶え絶えになりながら、外尾根の標高300m地点に到着。当初、ここまでの部分は大郷戸アルプスの西側から一気に歩いてしまおうと思っていたが、もしこの部分を後半にとっておいたら心が折れてしまうくらいの急登で、結果的には細切れにして正解だったと思った。ここからは、左の樹間越しに雨巻山を見ながら、その雨巻山山頂に向かってぐるっと馬蹄形に尾根を歩くことになる。尾根の上にははっきりとした踏み跡があり、一気に距離をかせげそうだ。
そう思ってほんの数分歩いていくと、峠のようなところに立派な標識があった。この辺りは地図上に破線が描かれていてもあてにならないことが多い。しかしここからは紛れもなく一般ルートのようだ。現に雪の上には真新しい靴の跡があった。歩き出してから30分程度でヤブは終わってしまい、さすがに物足りない気分だが仕方ない。もうしばらく県境部分は続くし、雨巻山から先は展望を楽しめばいいだろうと割り切って黙々と歩く。日当たりのいいところは雪も融け、歩行に支障はない。どうでもいいことだが、スマホで現在地を確認するとハイキングコースは県境からわずかにはずれているのが気になった。しかし足元には岩瀬町のプラ杭もあり、実際は県境と重なっているはず。単に、県境の線とハイキングコースの線が地図の上で重ならないように便宜上ずらして記載しているものと思われる。このようなところは他にもたくさんあると思われ、GPSに惑わされることなく、その都度現地での判断が求められる。
一般道を緩やかに登っていき、上深沢からのコースと接続し、以前の足跡とつながった。ここから山頂までは過去に2度歩いているので新鮮みはない。たいして展望のきかない展望台をスルーし、1時ちょうどに雨巻山に到着。単独氏2名が休まれていた。自分はまだ1時間しか歩いておらず、ちっとも疲れていないので記念撮影だけして三登谷山方面へ進む。
引き続きよく整備された一般道で、道標も数多く設置されていて迷いようがない。ただ、北側斜面なので雪が残っているところがあるため滑らないよう慎重に下っていく。このコースは数ある雨巻山のコースの中でもっとも歩かれているのだろう。何人もの人を追い抜いたりすれ違ったりした。何も考えずに歩いていたら、雨巻山から三登谷山までコースタイム55分のところ22分で着いてしまった。たまたま山頂には誰もいないのでゆっくり景色を楽しんだ。気温は大分上がっているようだが、風が強くて体感温度は低く感じる。
来た道を少し戻り、栗生登山口方面へと下山を開始。展望コースという名のとおり、松の生えた岩混じりの尾根で、左側は切れ落ち、雨巻山、富谷山、遠くには筑波山などを眺めながら下っていく。麓から見えた絶壁はこの下あたりだろうか。せっかく展望のいいコースなのに雪の上に足跡はなく、歩く人は少ないようだ。周回ルートがとりにくいせいだろう。分岐から2,3分下れば絶景が見られるのにもったいない。
徐々に傾斜が増し急な下りとなる。落ち葉はあるが地面が凍結していないので、スっ転ぶことなく一気に駆け下った。向きを西から北へ変えると植林となり、少し踏み跡が不明瞭となる。構わず適当に進んでいくと道標、続いて黄色い鉄塔表示があり、正しい場所を歩いていることを確認する。栗生集落と栗生登山口の分岐は、駐車地に向かうべく左の登山口方面へ折れる。登山口からは5分ほど県道を歩いて駐車に戻った。
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