ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 1753922
全員に公開
アルパインクライミング
谷川・武尊

【春アルパイン】谷川岳東尾根

2019年03月09日(土) [日帰り]
 - 拍手
tentyo samoa その他3人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
11:07
距離
10.6km
登り
1,412m
下り
1,398m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:38
休憩
3:00
合計
11:38
5:15
93
スタート地点
6:48
7:12
8
7:20
7:20
111
9:11
10:19
21
10:40
10:40
100
第二岩峰上
12:20
12:40
45
第一岩峰
13:25
14:00
9
14:09
14:15
10
14:25
14:27
19
14:46
14:46
32
15:18
15:18
61
16:19
16:19
8
16:53
ゴール地点
天候 高気圧圏内 快晴
過去天気図(気象庁) 2019年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
土合ベースプラザに駐車
コース状況/
危険箇所等
・雪崩について
前日、前々日の降雪もあったため、雪崩ネットワークの予報や谷川岳警備隊の方からの情報、ピットテストを参考に雪崩は大丈夫だろうと判断した
ルート上ではないものの、近くの斜面では、気温が上がる昼前くらいから小規模な雪崩が発生していた

・第2岩峰
今回は多くのパーティが待っていたため、右手(一ノ倉谷側)から巻いた。
取り付きの一段下を基部に沿って40mトラバースし、50m直上する。
トラバース部分は急でステップが決まりづらいので、ダブルアックスで斜面に正体してのトラバースとなった。

・ナイフリッジ
第二岩峰から急斜を登ってから雪庇を伴うナイフリッジが続く。
雪庇の張り出し具合を見ながら一ノ倉谷側をトラバースしていく。
特に斜面の急なところは正体でのトラバース。あとで振り返ると少し雪庇に寄りすぎかというところもあった。

・第1岩峰
こちらも右手から巻いた。基部に沿ってのトラバースからの直上。全部で50mくらいで一ヶ所だけ窮屈で緊張する箇所があった。

・ピーク直下
草付きルンゼを15mほど直上する。
立っているがダブルアックスがしっかり決まる。
稜線にでる雪庇の切れ目が垂直に近く少し緊張する。

・ザイル
今回は使用しなかったが、上記の箇所についてはメンバー、ルート状況次第で十分に出すことはありある。
岩峰を直登しているパーティはザイルを使用していた。
その他周辺情報 湯テルメ
水上駅前でおっきりこみうどん
登山指導センター
2019年03月09日 05:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 5:36
登山指導センター
朝陽に染まる
2019年03月09日 06:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 6:13
朝陽に染まる
輝く一ノ倉谷
2019年03月09日 06:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 6:44
輝く一ノ倉谷
一ノ倉谷の標板
2019年03月09日 06:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 6:46
一ノ倉谷の標板
一ノ倉谷へ
2019年03月09日 07:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 7:14
一ノ倉谷へ
ピットテスト中
2019年03月09日 07:16撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/9 7:16
ピットテスト中
一ノ沢へ
2019年03月09日 07:24撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 7:24
一ノ沢へ
急斜を登る
2019年03月09日 08:02撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 8:02
急斜を登る
トレースを辿って
2019年03月09日 08:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 8:13
トレースを辿って
はーい
2019年03月09日 08:23撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/9 8:23
はーい
チリ雪崩が流れこむ
2019年03月09日 08:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 8:35
チリ雪崩が流れこむ
白い山々を背に
2019年03月09日 08:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 8:44
白い山々を背に
あと少し
2019年03月09日 09:00撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 9:00
あと少し
振り返って
2019年03月09日 09:05撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 9:05
振り返って
シンセンのコルから
2019年03月09日 09:16撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 9:16
シンセンのコルから
白い山々
2019年03月09日 09:17撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 9:17
白い山々
第二岩峰手前の段差
2019年03月09日 09:27撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 9:27
第二岩峰手前の段差
朝日岳
2019年03月09日 09:27撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
3/9 9:27
朝日岳
草つきの段差を越える
2019年03月09日 09:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 9:42
草つきの段差を越える
渋滞の第二岩峰
2019年03月09日 09:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 9:54
渋滞の第二岩峰
巻きルートへ
2019年03月09日 10:01撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:01
巻きルートへ
急なトラバース
2019年03月09日 10:07撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 10:07
急なトラバース
急なトラバース
2019年03月09日 10:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
5
3/9 10:09
急なトラバース
直登部分
2019年03月09日 10:10撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/9 10:10
直登部分
なかなかの高度感
2019年03月09日 10:17撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:17
なかなかの高度感
直登部分
2019年03月09日 10:22撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:22
直登部分
直登部分も急
2019年03月09日 10:26撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:26
直登部分も急
稜線に出て一息
2019年03月09日 10:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 10:35
稜線に出て一息
気持ちいい
2019年03月09日 10:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:44
気持ちいい
急斜を目指す
2019年03月09日 10:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 10:44
急斜を目指す
急斜を登る
2019年03月09日 10:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:50
急斜を登る
トップはラッセル
2019年03月09日 10:53撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:53
トップはラッセル
2019年03月09日 10:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 10:58
青空目指して
2019年03月09日 11:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 11:04
青空目指して
2019年03月09日 11:14撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 11:14
至仏山と燧ヶ岳
2019年03月09日 11:15撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 11:15
至仏山と燧ヶ岳
空にトレースを伸ばす
2019年03月09日 11:21撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 11:21
空にトレースを伸ばす
振り返る
2019年03月09日 11:23撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 11:23
振り返る
一旦落ち着く
2019年03月09日 11:25撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 11:25
一旦落ち着く
ここを周りこむと
2019年03月09日 11:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 11:38
ここを周りこむと
サメの歯のようなナイフリッジが続く
2019年03月09日 11:43撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 11:43
サメの歯のようなナイフリッジが続く
慎重にトラバース
2019年03月09日 11:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6
3/9 11:50
慎重にトラバース
ものすごい高度感
2019年03月09日 11:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
7
3/9 11:54
ものすごい高度感
後続パーティも続々
2019年03月09日 11:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
5
3/9 11:54
後続パーティも続々
まだまだ続く
2019年03月09日 11:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 11:55
まだまだ続く
無事通過
2019年03月09日 11:56撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 11:56
無事通過
東尾根といえばという写真
2019年03月09日 12:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 12:11
東尾根といえばという写真
第一岩峰
2019年03月09日 12:19撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/9 12:19
第一岩峰
たまる人々
2019年03月09日 12:19撮影 by  TG-630 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/9 12:19
たまる人々
2019年03月09日 12:37撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 12:37
巻きルートへ
2019年03月09日 12:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 12:38
巻きルートへ
直上部分
2019年03月09日 12:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 12:42
直上部分
相変わらずトラバース部分は急
2019年03月09日 12:43撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 12:43
相変わらずトラバース部分は急
直登してます
2019年03月09日 12:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 12:50
直登してます
最後の登り
2019年03月09日 12:54撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 12:54
最後の登り
ラッセルが大変
2019年03月09日 13:06撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 13:06
ラッセルが大変
ピーク直下
2019年03月09日 13:24撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 13:24
ピーク直下
いえーい!
2019年03月09日 13:25撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 13:25
いえーい!
ピーク直下の急斜
2019年03月09日 13:27撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 13:27
ピーク直下の急斜
みんな続々と抜ける
2019年03月09日 13:33撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 13:33
みんな続々と抜ける
ピークに飛び出した
2019年03月09日 13:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 13:36
ピークに飛び出した
2019年03月09日 13:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 13:36
オキの耳のボッコ
2019年03月09日 13:45撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 13:45
オキの耳のボッコ
ピーク写真
2019年03月09日 13:47撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6
3/9 13:47
ピーク写真
万太郎なんかをバックに
2019年03月09日 13:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 13:50
万太郎なんかをバックに
2019年03月09日 13:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
3/9 13:50
2019年03月09日 13:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 13:50
ピークをあとにする
2019年03月09日 13:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 13:55
ピークをあとにする
朝日岳〜巻機山
2019年03月09日 13:56撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 13:56
朝日岳〜巻機山
トマの耳
2019年03月09日 14:03撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:03
トマの耳
2019年03月09日 14:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:04
2019年03月09日 14:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:09
2019年03月09日 14:09撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:09
オキの耳を振り返る
2019年03月09日 14:10撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:10
オキの耳を振り返る
2019年03月09日 14:15撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 14:15
K野きゅんのチーズタルト
2019年03月09日 14:20撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:20
K野きゅんのチーズタルト
2019年03月09日 14:38撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 14:38
東尾根を望む
2019年03月09日 14:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 14:42
東尾根を望む
白毛門を望みながら下山
2019年03月09日 14:48撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 14:48
白毛門を望みながら下山
ザクザクおろす
2019年03月09日 15:00撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 15:00
ザクザクおろす
2019年03月09日 15:02撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 15:02
西黒尾根も雪庇がでかい
2019年03月09日 15:15撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 15:15
西黒尾根も雪庇がでかい
谷川を振り返る
2019年03月09日 15:23撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
3/9 15:23
谷川を振り返る
2019年03月09日 15:27撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 15:27
2019年03月09日 15:43撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 15:43
斜陽
2019年03月09日 16:02撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
3/9 16:02
斜陽
2019年03月09日 16:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 16:13
2019年03月09日 16:20撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3/9 16:20

装備

個人装備
アイゼン ピッケル ビーコン スコップ ゾンデ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ クイックドロー スリング ロープスリング セルフビレイランヤード アッセンダー タイブロック ハンマーバイル
共同装備
ロープ クイックドロー スノーバー

感想

今年の冬は谷川第二弾ということで、今期のアルパインの目標の一つと定めていた谷川岳東尾根へ。
今回は久々とI村閣下にK野きゅん、先週に引き続き東京からT橋さんを加えての5人で挑む。

きっちり時間で交代しながら名神、中央道、上信越道、関越道を走り抜け、水上駅でステビバしていたT橋さんをピックアップして、土合ベースプラザへ。

天気は申し分ないのだが、前日、前々日と降雪があったため、雪崩ネットワークの情報を見てから出ようと思っていたが、前日より発表が遅く、言うている間に準備が整ってしまう。

指導所に詰めている山岳警備隊の方への聞き取り、6時くらいに発表されるであろう雪崩ネットワークの情報、一ノ倉谷でピットテストを行い、雪崩について判断をすることにして出発する。

ツルツルの道を登って登山指導所へ。
詰所の方に話を聞いくと とのこと。
小一時間ほど林道を歩き、尾根を回り込むと朝日に照らされ輝く谷川岳東面を望むことができる。
青空に聳える岩壁で数多の岳人たちが凌を削っていたと思うと胸が熱くなる。

一ノ倉沢出合では、先着しているパーティが登はん具を着けたりと準備をしている。
我々も適当に準備をして一ノ倉谷へ入っていく。

一ノ谷出合手前の斜度がきつくなり始める辺りでトレースを外れてピットテストを行う。
35cmくらいの柔らかい層の下に濡れた層があり、この辺りが昨日、一昨日で積もった雪だろう。
シャベルコンプレッションテストをしてみると柔らかいものの案外締まっていることが確認できた。

一定、雪崩のリスクは低いと判断し、シンセンのコルを目指す。
途中、小さい微沢から小規模な雪崩が流れこむこともあり、休憩もせずに一気に600m近い標高差を駆け上がる。

シンセンのコルに出ると一気に視界が開け、尾瀬や日光、草津の山々を遠望できる。
振り返ると巻機山、朝日岳、白毛門と真っ白な稜線が続いている。
景色を堪能しながら大休止して酷使した足を休める。日差しも暖かく気持ちがよい。

さて、目指す方向を見ると目の前に迫った第二岩峰の手前に行列が。さすが人気ルート。
岩峰手前に10m弱の立った箇所があり、ブッシュを頼りによじ登ると3,4パーティが待っており、時間がかなりかかりそう。
ということで巻きルートを行くことにする。

取り付きから一段降りたところから岩峰の基部に沿ってのトラバースしていく。
なかなかの斜度なので斜面に正体してダブルアックスを効かせながらトラバースしていく。
ちょいちょいブッシュも生えていて雪崩れる感じはしないが、微妙にステップが決まりづらく緊張する。
40mほどトラバースして、稜線を目指して直上する。
直上部分も稜線に乗る手前はなかなか急だった。

稜線に復帰すると先行パーティはおらず、一気にトップに出る。
第二岩峰から先は急斜が続く。ラッセルがあり少ししんどいがファーストトレースをつける楽しみに比べたらなんてことはない。
閣下がかなりラッセルをして高度を稼いでくれる。

斜度の変わり目が段差っぽくなっているので一休みして、ズボズボ嵌まる段差を気合いで越える。
どうやらちょっとクラックが走っていたようだ。

そこから少し登るとさながらサメの歯のように、鋭い雪庇を備えたナイフリッジが続いている。
感情と緊張、二重の意味でテンションが上がる。

うっすら残るトレースと雪庇の出具合を見ながらトラバースしていく。
もちろん斜面は急なので、正体でのトラバースで抜けていく。
特に最後の雪庇はサイズも去ることながら、斜面も今までで一番急で、吹きだまりも大きい。遠くで雪崩の音を聞きながら、ひりつくような緊張感を味わえた。
振り返ると東尾根といえばこれっ!という雪庇をトラバースする風景だ。

ナイフリッジが終わると第一岩峰にぶち当たり、尾根も広くなって一息つける。
何やらヘリが飛んできて衝立岩のあたりでホバリングしているが、何だったのだろうか。
西黒尾根のほうに目をやるとシュプールがついていて、あんなとこ滑るんか〜といった感じだ。

休憩していると後続パーティも続々と登ってきて、第一岩峰下で団子となっている。みんな直登ルートで行くのだろうか。

我々は第一岩峰も右手から巻くことにする。
第二岩峰と同様、基部に沿ってのトラバースからの直上。
一ヶ所だけ窮屈になるところが緊張するが、難易度は第二岩峰よりもやや下がるか。

尾根に復帰してからは、ピーク直下目掛けて急斜を登る。
なんてことのない急斜だが、雪がグサグサでトップのラッセルはもちろん、後続もステップが崩れてなかなかに苦労しながら登り抜けて、ピーク直下のテラス状へ。

最後は主稜線に張り出す雪庇ののっこしだが、今年は少雪のためか、切れ目があるのでそこから抜けれそう。
そこを目掛けての少し左手から回り込むと草付きのルンゼがある。
立っているがダブルアックスがガチ効きするので、登るのに苦労はしない。
雪庇はないものの、稜線にでるところはほぼ垂直なので、バイルとアイゼンをしっかり効かしてピークに飛び出す。

目の前に谷川連峰の白い山々がバーンっと広がり爽快。
奥には苗場山もよく見えている。
登り詰めたオキの耳にもトマの耳にも人がいっぱいいて、天神平からも続々と登ってくる。
緊張感からの解放もあってか、急に別世界にきたかのようだ。

後続も登ってきて喜びのハイタッチ!登ってきた方を振り返ると、眼下にバッチリトレースを着けた東尾根、その向こうには朝日〜巻機山の稜線や越後三山、尾瀬、武尊、日光、草津と上越から北関東の山々が広がる。
先週登った大源太山も鋭い頂をちょこんと出している。
快晴で本当に最高だ。

後続パーティも続々と登ってきて労いの言葉を交わす。
ひとしきり天気を堪能し、写真を撮って下山開始。
白い稜線を眺めながらののんびり歩くのも本当に気持ちがいい。
万太郎や平標のほうも縦走してみたいものだ。

トマの耳くらいまでくると東尾根が見え、こちらからだと雪庇の大きさなどがよく分かる。

肩の小屋で一息ついて、K野きゅんが買ってきてくれた北海道土産のきのとやチーズタルトに舌鼓を打つ。
最近人気の商品だが、食べたことがなかったのでよかった。

当初は天神尾根を下ろそうと思っていたが、せっかく西黒尾根を下ろすことにする。
時折急なところもあり、雪質によってはバックステップになりそうだが、今回は雪質も適度でザクザク一気に下ろしていける。
雪庇も発達していて、20mくらいのものが崩れ始めているところとあった。

振り返ると谷川東面をバッチリ望むことができ東尾根を一望できて感慨深い。
あとは暮れなずむ山々を望みながら高度を落としていく。
樹林内も雪庇は大きい。最後はシリセードを交えながらベースプラザまで。

荷物を適当に車に詰め込んで湯テルメで汗を流したあとは、水上駅前のお店に閉店間際に駆け込んでおっきりこみうどんで体を暖める。たっぷりの野菜と出汁が身に染みる。

その後、サンモールでワイワイ買い出しして道の駅で宴会!
ザクロ谷にいくわなんやで今回も大盛り上がり。海馬の死なない適度な酒量で幸せな宴会だった。

翌朝はT橋さんを駅まで送り届け、関東山地や北アルプス、中央アルプス、南アルプスなどの山々を眺めながら高速道路を走り抜け、山岳会の人が出展している写真展→宴会に雪崩れ込み充実の週末となった。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1170人

コメント

本格的な冬の谷川岳・・・・
ゴンドラやリフトなどの機動力に頼らない山行に敬意を表します。私も若ければと血が騒ぎます。

私なら、予め肩の小屋当たりにスキーをデポしておいて下山はスキー滑降を楽しみたい・・・・・昔は無かった天神ロープウエイの鉄塔に沿ったコースはスキー滑降には楽しそうと思います。

今後のご活躍を期待しています。
2019/3/12 15:18
Re: 本格的な冬の谷川岳・・・・
tama-takeshiさん
コメントありがとうございます!
冬の谷川につきあがるには一番のルートと思い、狙ってみました。結果とても充実の山行なってよかったです!
スキーシュプールもたくさんあってさぞ、楽しいのだろうといったところ。
次回はスキーも担いでいろいろな谷川を楽しみたいと思います。
2019/3/13 12:37
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 谷川・武尊 [日帰り]
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら