布引山 南ア南部の超展望に涙


- GPS
- 13:18
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 3,103m
- 下り
- 3,066m
コースタイム
歩行時間 11時間4分、行動時間 13時間19分
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
雨畑までは道路決壊のため、砂利道の迂回路を通ります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●老平〜登山口 林道で問題なし。 ●登山口〜広河原 渓谷沿いの道を行きますが、ところどころ崩落しており、滑落したら谷底に真っ逆さまなので注意です。また、登山道にシャワーのように水が降り注いでいる箇所があり、ここは早朝は登山道も凍結していて危険でした。 ●広河原〜山ノ神 九十九折の急登。ところどころガレています。 ●山ノ神〜桧横手山〜布引崩れ手前の小ピーク 全区間尾根を直登で登っていきます。桧横手山付近を除いては急坂です。アイゼンは登りでもあった方がいいと思います。 ●小ピーク〜布引山 雪の中うまく歩ける箇所が少なく危険です。布引崩れまで出ると視界が開けますが、ここから布引山までは尾根が狭く、その狭い尾根上に木が生えていて上手く尾根を歩くことができません。布引崩れ側を歩くのは危険なので避けた方がいいですが、反対側も急な斜面となっていて割と危険です。 |
写真
感想
時間の都合上目標の笊ヶ岳までは行けませんでしたが、標高差2200mの雪の中を8時間半もかけて登った後、突然視界が開け南アルプス南部の山々が見えてきたときには本当に涙が出て感動しました。布引山まででも十分満足のいく山行でした。
登山口を予定より50分も遅れての5時半出発。このときはまだまだ笊ヶ岳を目指していました。
しかし、1時間歩いたところの広河原の渡渉でまさかの沈没!岩が薄く凍って非常に滑りやすくなっていたのです。靴が両足ともずぶ濡れになり、この時点で一時は登山自体を諦めかけました。しかし、替えの靴下も持っていたので、ラッセルが始まるまでは登山靴を乾かしつつ歩き、上手く乾いてくれたら替えの靴下に履き替えて登頂を目指すことにしました。具体的には標高差100~200mごとくらいに靴下を絞ることを繰り返していました。恐らくこれによるロスタイムが1時間程度です。
山ノ神までは九十九折となっていましたが言うほどの急登ではありませんでした。笊ヶ岳の真骨頂は山ノ神からです。ここからは殆ど直登といっていいほどの登山道で、急坂でないのは桧横手山頂上付近くらいのものです。標高1500m辺りから雪がちらつき始め、標高1700mくらいからはまともに雪があったのでじわじわと体力が消耗されていきました。トレースは勿論全くありません。しかし、山頂付近までずっと動物の足跡が続いていて和みました。
桧横手山山頂までには意図した通り割と靴も乾いてくれたので靴下を履き替えて笊ヶ岳登頂を目指すこととしました。
桧横手山からはアイゼンを着用。ラッセル必至でしたので、標高2100m付近からワカンもつけて歩きました。
しかし、標高差100m稼ぐのに30分もかかるとは・・。一部四つん這いのが楽なレベルの急坂もあり本当にシンドいです。泣きそうになりましたよ。この時点で笊ヶ岳は諦めて布引山までを目指すこととしました。
苦労の甲斐あって標高2450m辺りまできて、木々の間から上河内岳と聖岳がチラつき始めたときには涙が出ました。出発から実に8時間が経過していました。
布引崩れまで出ると完全に視界が開けて上河内岳と聖岳がよく見えます。布引崩れ付近の尾根は冬季は本当に危険なので、展望に感動しっぱなしでしたが、慎重に歩いて行きました。
布引山山頂からは南アルプス南部全山の好展望が得られました。本当にこの日に登ってよかったです。感無量。
下山はサクサク。ピッケルを片手に一部シリセードもしつつ下って行きました。しかし、何処かは分かりませんがいつの間にかストックをなくしているのでした。
林道まで明るいうちに戻ってこれたので完全に一安心。林道からはヘッドライトを点灯して車まで戻りました。下山が遅くなったので、下山後の温泉は静岡市街地にある23時間営業の天神の湯にしました。
コメント
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冠雪したオールスターズ、素晴らしいですね。
秋に奥茶臼山、笊ヶ岳から、年明けに上河内岳から眺めましたが、雪がたっぷりだと
なおいっそう素晴らしい。
GWに赤石岳
ricalojpさん
本当に素晴らしかったです。やっぱり僕は南アルプスは北より南のが好きなんだなと実感しました。
上河内岳いいですね。来年は今回と同じような時期に上河内岳に登って南アルプス南部を展望したいものです。
GWに赤石岳。まさかの鉢合わせするかもしれませんw
Evergreenさん、御苦労さまでした。
これだけ苦労したので感動もひとしおだったでしょう。もちろん曇っていてもそれなりだったでしょうが、やっぱり快晴が全てですね
川に滑って靴が両足ともずぶ濡れになった時、諦めなかったのはせっかくの快晴だったからなのでは。山の神様に好かれていますね
南アルプス南部はまだ行った事が無いので、このレコやricalojp、shira-gaさんのレコを見ると行きたくなりますね
Futaroさん
行程が大変過ぎるので、天気が悪かったら渡渉失敗してなくても中断して違う山に行っていたと思います。
南アルプス南部、Futaroさんなら沼平から上河内岳・聖岳・赤石岳・悪沢岳と周回するコースを目指してみてはどうでしょうかw
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