記録ID: 21152
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積雪期ピークハント/縦走
霊仙・伊吹・藤原
伊吹山(1377m)上平寺から南尾根
2000年03月12日(日) [日帰り]


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.4km
- 登り
- 1,054m
- 下り
- 1,145m
コースタイム
3月12日名古屋駅(6:40)→関ヶ原→上平寺(8:00〜20)→標高800(10:00)→山頂(12:30〜13:00)→スキー場(14:00)→山麓(15:00)→長浜→米原→名古屋(17:30)
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
朝名古屋を出て、国鉄関ヶ原駅で、スキーをかついでおりる。タクシーは、「上平寺でスキーですかい」と怪訝そうだ。伊吹山は名山だ。名山の条件の一つは、平野の彼方から遠くでもそれと解るほどの存在感だ。冬の朝、名古屋市内で高いところに登れば、北西の空には伊吹山が見える。しかし山に近づいてみれば、西面いっぱいにセメント採掘のブル道でジグザグ道が付けられ、南西面の緩斜面はスキー場で禿げ山、東の長い尾根は観光道路で無惨という、名山故の受難振りだ。こんな山に登るには冬か夏の沢に限る。しかも誰も登らないルートで、頂上に突き上げるルート。地図を探せば必ずある。雪のそれ程ない地方だから、薮こぎせずに麓からスキーで行けるのは、この季節2月〜3月に限られる。そういうわけでこの週の伊吹山は、名古屋に来た日から決まっていたようなものだ。 上平寺は、伊吹山南尾根の末端の標高300mの集落。この尾根は800mあたりまで夏道記号があるので、万一雪が無くても万全だ。雪はとりつきからあった。道は杉の植林の手入れのためだろう。低気圧が朝方まで雨を降らせたが、日中は高気圧が張り出す予定。 杉林の中は樹雨でぽたぽた。雪に降る雨、5月の十勝みたいだ。標高600mのポコはもう杉林を抜け、広葉樹林の明るい林の中。上平寺城跡地という史跡あり。なるほど振り向けば関ヶ原の盆地が丸見えだ。400年前の合戦が見えるようだ。ガスがたれ込めていた稜線に日が射し始め、伊吹の行く手の白い壁が姿を現し始めた。ぞっとするほど急な頂上直下の雪壁が怖い。この山は、標高は低いが上半分は木が生えず、まっ白けだ。この尾根の上半分は割合顕著な稜線なので視界が無くても迷うことはない。我ながら単独アタックに良いルートを選んだが、帰り道の樹林帯の尾根は地図読みが必要だ。しかし天気は回復だから、スキー場のある隣の尾根にのっこせるだろう。頂上直下の雪の斜面、右サイドは下の方まで急傾斜で、結構怖い。滑り出したらアウトだ。帰りにここを滑るのは今日の雪質では無理だろう。 山頂は観光道路が通じているだけあって建物が多い。広々しているので展望は360度でもあっちこっち移動しないと見えないのが難点。スキー場から上がってきた登山者が10人以上いた。アイゼンの人が多い。西に琵琶湖がでかい。まだ高気圧が追いついていないせいか、奥美濃の展望も部分的にしか分からない。3ヶ月前に合気道の稽古で痛めた足のじん帯は、つりやすくなっているようだ。筋トレ無しでこのペースだから当たり前かも。筋肉をほぐして、滑降に移る。 頂上直下の急斜面はけっこう怖いが、雪がべとべとなので滑落は無さそう。ただしターンするには板にひっかかりすぎる。斜滑降キックターンにて無難に滑る。傾斜がやや落ちたあたりで、山の斜面いっぱいに振幅を取り、大往復の滑降。とことこ歩く登山者は多いが、スキーは僕だけ。どんどん日差しいっぱい。くっつく雪のため足の力も入りがちなので足がよくつる。休み休みスキー場へ。このところスノーボードが増えたものだ。途中行き止まりのゲレンデを降りてしまい、シールでひとリフト分登り返す一幕もあり。スキー場の麓は雪がないのでシートラして登山道を下山。スキーヤーはリフトで下るそうな。 バス停でどこ行きかわからない発車間際のバスに飛び乗ったら、琵琶湖湖畔の長浜へ連れて行かれる。おかげで琵琶湖側からの伊吹山も見られた。帰りの名古屋までの電車は立ちっぱなし。ハラペコだったが、晴れ渡った濃尾平野北縁の山々が夕日に美しい。能郷白山も初めて下界から見た。風格堂々。次の目標はあの山だ。しかし山の行き帰りの電車が、人々の混んだ生活電車というのは、ばつが悪いものだ。 |
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