鉢伏山
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 994m
- 下り
- 994m
コースタイム
1月1日鉢伏山→牛伏寺
アクセス |
---|
写真
感想
初めての冬山登山。一人で誰にも教わらずの17歳、年越しを鉢伏山にて企画する。装備は自分なりに工夫した。テントとザック、登山靴をはいた。
牛伏寺の登山道から一人で登る。白い毛糸の厚いセーターに、エントラントの上着。厚着をしすぎて登りですぐによけいな汗をかいた。こういうことはやはりやってみなくちゃわからない。樹林帯は雪がうっすら、樹林限界を超えて山頂下のはげ山地帯では吹きだまりで深雪ラッセル。それに視界無くガス。初めてのラッセルはたった一人だった。どっちに行くのかわからないが高い方を目指す。雪がたっぷりのど真ん中で特に根拠無く場所を決めてテントを張る。踏み固めたりすることも、まだ知らない。少し疲れて居眠りなどして、真っ暗になって鍋を作る。野菜か何かの鍋だ。ラジオを聞いて、テントの中がもうもうとしたころ、外で呼び声がする。闇の中から武井の呼び声がする。この人も無茶。この日武井は用事があったので、朝一緒に来られず、単独で登ってきたのだが、夜中にやってくるとは非常に意外。牛伏寺とは逆の高ボッチ方面の凍った自動車道路をバイクで上の方まで登ってきたのだった。おみやげはお正月のきんとん。
「きんとんでもよい、何か僕に食べさしてください」という中原中也の詩を愛誦していたので。シュラフ無しの武井は、ナイロンのシュラフカバー一枚で寝た。これも無茶。寒くてほとんど寝られなかったと思う。
翌朝は晴天。北向かいにある美ヶ原の王ヶ頭南面の絶壁と白い台地がまぶしい。台地に点在する真っ白に雪を載せた針葉樹林の美しさ、広い信州中央高地の準平原を見渡し、歩き回った。
牛伏寺への下山路、茂みの脇にウッドシャフトピッケルを発見、ラッキー、拾い物だ、と持ち帰って、山岳部の筒井に話したら、数週前に山岳部の山行でそのへんで落としたやつがいるから返してくれと言われ、渋々返す。
しかしこんないい加減な冬山登山、よく親も先生も行かしたよね。
(1992年頃/記)
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