前穂北尾根
- GPS
- 31:12
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 1,631m
- 下り
- 1,629m
コースタイム
上高地バスセンター 5:45
徳澤 7:00
横尾 7:45
10:30 涸沢ヒュッテ 11:00
12:45 56のコル 13:00
5峰ピーク 13:40
4峰ピーク 16:20
3峰ピーク 18:00
(30日)
起床 5:30
3峰出発 7:15
2峰 7:40
8:40 前穂高岳山頂 9:00
紀美子平 9:25
11:00 岳沢ヒュッテ 11:20
上高地 13:15
天候 | 29日 晴れ→18時ごろから雨 30日 朝方は霧、5時ごろから晴れ、午前中晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
3峰には残置ハーケンが随所にあるが、信頼のおけないものも多い。このルートに限った話ではないが、使用する場合は、バイルで打ち足しする等確認の上使用すべき。今回はカム(リンクカム1セット)を持参したが、けっこう役立った。 ◆このコースは、バリエーションルート(自己責任が原則の世界)です。 |
写真
感想
当初は2日間の設定で、56のコルで幕営し、2日目に前穂北尾根という予定であったが、台風17号が接近している影響で、予報では29日の夜から雨模様。
転進も考えたが、初日で抜けることを目指した。日没時間、ほぼ満月という月齢、当日の天気予報(29日は晴、夜半から雨、24日は終日弱い雨),予報コース時間設定等を考慮し、暗くなってから岳沢まで下降することは可能とも考えた。
日の入が17:30頃、18時には暗くなるため、56のコルから本峰まで抜け切るまで4時間と見て、56のコル13時到着がデッドライン。涸沢までは順調だったが、前日の睡眠不足のせいか、56のコルまでの登りでへばり、着いたのはぎりぎり12:45分
13:00から登攀開始、順調に5峰を越えた。ここで痛恨のミス。5峰脇の小ピークをを4峰と間違え、4峰を3峰と思ってロープを出して登ってしまった。ちょっと簡単すぎるなぁと思いながら登攀していたが、途中、前穂北尾根のスカイラインの写真を見ると4峰は大きなピークで、5峰脇のちょこんとした小ピークではなかったと間違いに気づいたときには、すでに大きく時間を費消してしまった。
3峰基部に達した時間は16:30、日没まで1時間、暗くなるまでには1時間半。4峰を戻ることも考えたが、4峰の下降の方がリスクが高いと判断し、3峰を抜けきることを選択。
3峰でのルートミスは許されない時間であったが、3ピッチ、約1時間半で3峰ピークに到着。到着した時は雨が降り出し、霧も深くなり2峰も確認できない。安全圏に入ったとはいえ、2峰の登りも痩せたリッジを行くこともあり、暗い中ヘッデンで行くのはリスクが高い。このため、ピークのくぼ地の平坦になっている箇所にテントを張りビバークに入った。明け方まで、雨が降り、時折強風も吹いたようだが、ビバーク地は風雨をしのぐ適地であったためか、熟睡した。
1ピッチ目:左上し、凹角を抜け右手に上がったところまで
2ピッチ目:チムニー左の岩を越え右上
3ピッチ目:頂上にある岩を右に回り込みピークに
※本来は、もう少し短めにピッチを切った方がロープの流れが良いと思う。
翌朝は濃霧であったが、2峰は見える。テントを撤収し、出発。2峰へのリッジはロープを出すほどのことはなさそうだが、朝一発目でもあり、落ちたらただでは済まないので、ロープを出す。このころから徐々に天候が回復し、西側には西穂から北穂、その先には槍が見え、東側には眼下に上高地、八ヶ岳、南ア、さらには富士山まで望めた。
2峰からの懸垂支点は2つ、ともに岩にスリングで設置されたもの。安全のため2つの支点のスリングにロープを通した方がいいと思うが、回収時にロープが重くなる恐れもある。
本峰(1峰)の登りもロープを出した。最後のピッチは来月から北海道に居を移すynakaさんに委ねた。
(今回の反省)
結果オーライではなく、想定していたリスクの範囲内で冷静で落ち着いた判断と対処が出来たと思う。
しかし、恥ずかしいことだが、4峰を3峰と間違えたことが最大の反省点。
初見のルートではあるが、前穂北尾根のスカイラインをしっかり把握していれば、4峰と3峰を間違えることはないと思う。前を行く単独のクライマーが4峰をちょっと慎重に上っているのが望見されたこともあり間違えてしまった。当たり前のことだが、初見のルートは時間設定に余裕を持つ必要がある。
なお、弁解ではないが、廣健の「実践オールラウンドクライミング」の34のコルから見た積雪期と無雪期の3峰の写真も、4峰を3峰としているような気がする。。。
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