北横岳(過去レコです)。
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- GPS
- --:--
- 距離
- 3.4km
- 登り
- 254m
- 下り
- 252m
天候 | 晴れのち曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
朝(2007年12月23日)目が覚めると、夜中に降り積もった雪で窓の外は銀世界。カラマツの枝にも雪が積もり、夢の中のような景色に変っている。わたし以外に誰もいない食堂で朝食を食べ、水筒に熱いお茶を入れてもらい、ヒュッテジャベルを発つ。ビーナスラインを走り、車山から白樺湖、そして横岳ロープウェイの駐車場に至る。寒さ対策は万全。パッチをはき、冬用のズボン、上は厚手のシャツにセーターを着込み、さらにハードシェルで身を包む。ザックの中にはカンジキとアイゼン、それに行動食とお茶が入っているだけである。ロープウェイの中はスキーやボードを持った若者で満員、ザックを背負ったわたしは異質の姿に写っているに違いない。ロープウェイからおり、みんなが連なってゲレンデに向かう中、わたしは反対方向の坪庭へ入る。出会う人はカンジキやスノーシューを履いているが、トレースは踏み固められており、わたしは登山靴だけで行ける所まで行く事にする。トレースを少しでも外すと新雪の中、膝までズボズボと入り込む。天気は上々、真っ白な御岳、乗鞍、その右手に北アルプスの山々が、左手には中央アルプス、さらに左手には雲を抱いた南アルプスが連なる。坪庭から分かれて北横岳を目指すようになると傾斜も増し、ジグザグに登るようになる。日差しもあり、沢山着ているので汗がしたたり落ちて来る。山側に倒れ込んでひと休みし、セーターを脱ぐ。ハードシェルのズボンの両横のファスナーをおろし、上着の腋の下のファスナーも開け、風通しを良くする。木の枝の雪がドサッと落ち、首筋が冷たい。またしばらく雪道を登り北横岳ヒュッテに到着。雪下ろしをしている小屋の従業員に、「昼飯は食べさせてくれるか?」と聞くと、「カップヌードルならある」、「頂上までどれくらいかかるか?」「雪が無ければ15分」と答える。こんなにたっぷり雪があるのに、雪が無ければとはどういう返事なのかとブツクサ云いながらも、取り合えず頂上まで行く事にする。勾配はさらに急になり、つまさきでキックして足場を固めながら登る。もうそろそろ疲れたかなと思う頃、林が途切れ、風が出始め、頂上広場に到着。坪庭ではあんなにいい天気だったのに、頂上はガスがかかり視界は悪く、ましてや展望は望めない。急坂の下りに備えてアイゼンを付ける。オーバー手袋をはずして作業をしていると手がしびれて来る。頂上の印しが無いので道標をバックに記念撮影し下りに掛かる。北横岳ヒュッテには寄らずに、下の食堂で昼食を食べようと思っていたが、ヒュッテの前まで来ると腹も減り、「ま、カップヌードルでもいいか」とアイゼンをはずして小屋に入る。ハードシェルを脱いで土間のストーブの前に腰をおろし、カップヌードルとビールを注文する。土間には関西弁のおばさんと、小屋の主人らしき年配の男性がいるだけであったが、団体さんがやってくるのが窓から見える。そのうちの一人が小屋に入ってきて従業員と親しげに話しをする。ん?どこかで見たことのある人だ、そうだ、岩崎三郎だ。ラーメンをすすり、ビールを飲んでストーブで暖まっているとつい動きたく無くなるが、ずっとそこに居るわけにもいかず外に出る。空はいつしか晴れ渡り、アイゼンを付け直し快調に下山。坪庭を一廻りし、人で賑わうロープウェイに帰り着いた。下りのロープウェイはガラガラ、乗員の説明に合わせ、右に行って車山方面を眺め、左に行って中央アルプス方面を眺め、前に行って蓼科を見おろす。雪はすっかり溶けた道路を走り、帰途に着いた。
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