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Yamareco

記録ID: 243590
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

大天井岳(ラッセル及ばず無念の敗退)

2012年11月10日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
10:33
距離
15.5km
登り
1,750m
下り
1,739m

コースタイム

06:09第一駐車場〜06:15登山口06:17〜06:39第一ベンチ06:39〜06:57第二ベンチ06:57〜07:18第三ベンチ07:18〜07:44富士見ベンチ07:44〜08:08合戦小屋08:08〜08:25合戦沢ノ頭08:25〜09:00燕山荘09:05〜09:40蛙岩09:40〜10:14大下りの頭10:14〜11:28 2699ピーク(ここで撤退決定/休憩)11:45〜12:52大下りの頭12:52〜13:20蛙岩13:20〜14:10燕山荘(昼食)14:20〜14:43合戦沢ノ頭14:43〜14:51合戦小屋15:02〜15:15富士見ベンチ15:15〜15:33第三ベンチ15:33〜15:53第二ベンチ15:53〜16:09第一ベンチ16:09〜16:28登山口16:35〜16:41第一駐車場
天候 快晴!(午後から雲が出てくる)
6:00前に到着時、気温はマイナス1.5度
稜線上はほぼ無風/吹いても微風。
過去天気図(気象庁) 2012年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
第一駐車場(無料/全部で120台/6:00前到着時点の駐車率は5〜6割程度)
コース状況/
危険箇所等
【登山ポスト】
中房温泉登山口にあり。

【コース状況】

稜線上は完全冬山装備が必要。

●中房温泉〜燕山荘
第二ベンチまでは雪はなし。第二ベンチを過ぎると雪が付き始めるがまだ疎ら。
第三ベンチ過ぎてからは完全な雪道に。雪質は午前は凍結、午後はグチャグチャ系。
朝はかなり滑りやすく難儀したけど、自分はアイゼンがあまり好きではないので装着せずにやり過ごす。
降りてくる方々はほぼ全員アイゼンを装着していました。

合戦小屋から上は、雪の量の豊富になり凍結なし。しっかりしたトレースがあるので歩きやすくなる。
合戦小屋は行きは締まっていたが帰りは営業中。

合戦小屋から上のコース取りは、途中までは夏道(1箇所クサリ場あり)、
最後は冬道で尾根を直登し燕山荘の裏から周り込むように。

●燕山荘〜大下りの頭(表銀座縦走コース)
登山道は燕山荘からいったん下り、そこから大下りの頭まではアップダウンの少ない稜線歩き。
雪は積雪量は30〜50cm程度。蛙岩まではトレースあり。
稜線上は冬グローブを付ける必要あり。
蛙岩は岩の中を抜ける冬期ルートを使用。蛙岩以降はトレースなし。要ラッセル。

●大下りの頭〜2699ピーク(表銀座縦走コース)
約100mの急登を下り、登り返す。ここからは小ピークをいくつか越える。
小ピークの登下降は斜度があるので注意が必要。
特に、まだ雪が付き始めたばかりで不安定な箇所が多く、下りは細心の注意を。

トレース無し。要ラッセル。吹き溜まりでは膝上ラッセルも強いられる。
雪が柔らかいところは雪の下のハイマツとシャクナゲまでズボリと嵌まってしまう。
結果、予定よりも大幅に時間を費やしてしまい、大天井の取り付きへの
最後のピーク(2699ピーク)に達したところで時間切れ撤退。
さあスタート 朝日を浴びて雲もオレンジに
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さあスタート 朝日を浴びて雲もオレンジに
木々の間からモルゲン
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木々の間からモルゲン
白い稜線が見え始めテンションアップ!
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白い稜線が見え始めテンションアップ!
第二ベンチを過ぎると雪が付き始める
第二ベンチを過ぎると雪が付き始める
行きはツルツル 帰りはグチャグチャ系
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行きはツルツル 帰りはグチャグチャ系
富士見ベンチから富士山 キレイに見える
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富士見ベンチから富士山 キレイに見える
高度を上げるにしたがって雪の量が増え歩きやすく
高度を上げるにしたがって雪の量が増え歩きやすく
白く染まった稜線に大興奮 目指す大天井と左側は常念
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白く染まった稜線に大興奮 目指す大天井と左側は常念
合戦小屋到着
合戦沢ノ頭手前から大槍と小槍が見え始める
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合戦沢ノ頭手前から大槍と小槍が見え始める
富士山 八ッと南アもキレイに見える 甲斐駒 北岳 赤岳もバッチリ尖ってる
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富士山 八ッと南アもキレイに見える 甲斐駒 北岳 赤岳もバッチリ尖ってる
燕山荘が見えてきた
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燕山荘が見えてきた
この日は素晴らしい雲海を見ることができた
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この日は素晴らしい雲海を見ることができた
縦位置で槍
笑っちゃうくらい雪山でした
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笑っちゃうくらい雪山でした
もう一度雲海をパチリ すばらしい!
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もう一度雲海をパチリ すばらしい!
いい天気! 槍と大天井
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いい天気! 槍と大天井
燕岳もだいぶ近くに
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燕岳もだいぶ近くに
燕山荘まであと少し
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燕山荘まであと少し
燕山荘までで唯一のクサリ場
燕山荘までで唯一のクサリ場
横通岳 常念 前常念
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横通岳 常念 前常念
槍 穂高 大天井真っ白!
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槍 穂高 大天井真っ白!
燕山荘到着
燕は写真だけ撮ってパス
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燕は写真だけ撮ってパス
雪は風で飛ばされている
雪は風で飛ばされている
さて これから楽しい稜線歩き
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さて これから楽しい稜線歩き
振り返ってもう一度燕 ちょっと離れた方がどっしりボリュームがあるように撮れる
振り返ってもう一度燕 ちょっと離れた方がどっしりボリュームがあるように撮れる
けっこう積もってるなぁ
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けっこう積もってるなぁ
表銀座からの富士山
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表銀座からの富士山
最高に気持ちいい!
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最高に気持ちいい!
槍に向かって進んで行く 蛙岩が近づいてきた
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槍に向かって進んで行く 蛙岩が近づいてきた
蛙岩到着
蛙岩は冬道のトンネルをくぐる
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蛙岩は冬道のトンネルをくぐる
蛙岩を過ぎると何とトレース無し あるのは動物トレースだけ
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蛙岩を過ぎると何とトレース無し あるのは動物トレースだけ
どんどん槍が近づいてくる
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どんどん槍が近づいてくる
目指す大天井 まだまだ遠いなぁ
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目指す大天井 まだまだ遠いなぁ
この辺りからプチラッセル 純白の雪面にズブリズブリ
この辺りからプチラッセル 純白の雪面にズブリズブリ
でも大天井までたどり着けるかなぁ
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でも大天井までたどり着けるかなぁ
ちょっとクラストしているのがとてもキレイ
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ちょっとクラストしているのがとてもキレイ
北穂〜奥穂〜前穂
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北穂〜奥穂〜前穂
大下りの頭から大天井岳ドーン
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大下りの頭から大天井岳ドーン
大下りの頭から槍ドーン
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大下りの頭から槍ドーン
大下りからの登り返しからはラッセル
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大下りからの登り返しからはラッセル
こんな感じが続く…キツいなぁ〜
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こんな感じが続く…キツいなぁ〜
近そうで遠い大天井
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近そうで遠い大天井
双六!三俣蓮華!
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双六!三俣蓮華!
野口五郎!
うはっ 前に進まん
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うはっ 前に進まん
この辺りからペースがガタ落ち
この辺りからペースがガタ落ち
休憩がてら写真ばかり撮ってしまう
休憩がてら写真ばかり撮ってしまう
北鎌尾根も大迫力
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北鎌尾根も大迫力
この辺りの雪は風で飛んでいる
この辺りの雪は風で飛んでいる
どこだっけ?疲れていて忘れた
どこだっけ?疲れていて忘れた
2699ピークでタイムアップ
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2699ピークでタイムアップ
悔しいから紅茶で大天井に乾杯
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悔しいから紅茶で大天井に乾杯
槍にも乾杯 う〜ん悔しい 実力不足だす
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槍にも乾杯 う〜ん悔しい 実力不足だす
さよなら槍さん
燕山荘に向かって引き返す
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燕山荘に向かって引き返す
もう一度最後に北鎌尾根をパチリ
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もう一度最後に北鎌尾根をパチリ
一番奥に笠ヶ岳も見えた!
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一番奥に笠ヶ岳も見えた!
自分トレースをたどって戻る
自分トレースをたどって戻る
自分トレースをたどって戻る2
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自分トレースをたどって戻る2
大下りは雪が少なかったが ヘトヘトのカラダには登り返しがキツかった
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大下りは雪が少なかったが ヘトヘトのカラダには登り返しがキツかった
3Dシュカブラ
動物トレースに並んで
動物トレースに並んで
笠が見えるとすごくうれしい なぜだろう
笠が見えるとすごくうれしい なぜだろう
蛙岩まで戻ってきた
蛙岩まで戻ってきた
燕山荘まであと少し
燕山荘まであと少し
ごごになって雲が出てきた 雲が立体的でカッコいい
ごごになって雲が出てきた 雲が立体的でカッコいい
なぜか表銀座のみはずぅーっとお日様の下だった
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なぜか表銀座のみはずぅーっとお日様の下だった
槍は雲の中
合戦沢ノ頭から槍に最後のあいさつ また来まーす!
合戦沢ノ頭から槍に最後のあいさつ また来まーす!

感想

槍穂高が冠雪したとのことで、
それを間近で見たいなぁと思い三股から常念〜蝶を考えるが、
事前に安曇野市のサイトを確認すると烏川林道が落石で緊急閉鎖との情報。

でも槍穂を眺めながら表銀座を歩きたい!
ということで中房温泉からの大天井岳はどうだろう?
距離が長いのが気になるが、
まだ雪も本格的には積もっていないだろうということで目指すことに。

6時過ぎに中房温泉をスタート。
久々の完全雪山装備が詰まったザックと冬靴で背中も足元もズッシリ。
でも日が昇り始めると付近の山々が朱く染まり出し、
今日の晴天が約束されたような気になり、心は軽い。

第三ベンチ付近から雪が付き始め、登山道は凍結してツルツル。通過に難儀する。
しかし枯れ落ちた木の間から青い空がひらけ、
真っ白に染まった常念山脈が見えた瞬間には大興奮。
そして合戦小屋から上は、笑ってしまうくらい完全な雪山の様相に。
合戦小屋を過ぎ、合戦沢ノ頭手前で真っ青な空の元、白くなった大槍と小槍がお出迎え。
その隣には目指す大天井の姿が。ここが合戦尾根で一番盛り上がる箇所。

登山口からおよそ2時間45分で燕山荘に到着。まだ時間はたっぷりある。
燕岳には申し訳ないけど、もう夏冬と2度登ってるので今回は写真だけ撮ってパス。
すぐに表銀座縦走コースに向かう。ここからは展望最高の稜線歩き。

前方には槍・大天井・常念。右手には双六・三俣蓮華・鷲羽・水晶がずっと見えている。
大天井に近づくと角度によって北穂・奥穂・前穂。さらに笠がチラリと見える。
風もほとんど無しで何も言うこと無し。ホント来てよかったぁ。

しかし、稜線は予想以上に積雪量が多い。蛙岩まではトレースがあったが、
雪が多いところでは少しトレースを外すと膝上くらいまでズッポリ。

蛙岩の冬期ルートの岩穴を抜けると予想外の展開が待っていた。
トンネルを抜けるとそこはまだ誰も歩いていない純白の雪面が広がっていた。
ここからラッセルの始まり。目指す大天井はまだまだ遥か向こうなのに…。

大下りの頭まではプチラッセルで済んだが、
下りきった辺りから膝上ラッセルの箇所が増えてくる。
そんな中、小さいピークを越えるたびにアップダウンを繰り返すので、
息はゼェゼェ、足が止まっている時間もだんだん長くなり、
時間はどんどん過ぎる割にはまったく思うように進まない。

日が短くなっているので12時を目処に折り返す必要がある。
大天井まで登って今日は燕山荘で泊まっちゃおう、という考えが一瞬アタマをよぎるが、
やっぱりそれはルール違反。2699ピークで撤退を決意。でも悔しい。
だいぶ近くになった槍と近そうで遠い大天井を見ながら
この日初めての休憩をとる。あ〜悔しい。

行きのラッセルでだいぶ体力を使ってしまっていて、
帰りは自分トレースを辿ることができるのにシンドクてしかたない。
もし突っ込んでいたら到底明るいうちに燕山荘にもたどり着けなかっただろう。
シンドイけど最高の景色を楽しみながらゆっくりゆっくり引き返す。
燕山荘まで戻って簡単に昼食をとり、槍にお別れの挨拶して下山開始。
登山口に戻る頃にはクタクタ。
それにしても絶好の天気だっただけに悔しい…。でも実力不足でした。

今シーズン初雪山がいきなりのトップギアの山行に。
久々のピッケルを使っての山歩きと、
ラッセルのため夏山では使わない足の筋肉を酷使したせいか
翌日から腿と腕がひどい筋肉痛に。でもそれがちょっと心地よかったりします。

いよいよ雪山シーズンインです!

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コメント

昨年の11月に。。。
danyamaさん、こんにちは。

昨年の11月に同じような撤退をしました
私の場合は大下りを下りきってすぐに、danyamaさんの
コメントにある、「雪が柔らかいところは雪の下の
ハイマツとシャクナゲまでズボリと嵌まってしまう」
という状況に遭遇し、それ以上の前進を断念しました。

悔しいと思いますが、この展望、最高!ですよね

シーズン最初からトップギアの山行、お疲れ様でした!
2012/11/14 17:28
そうでしたね。
youtaroさん

こんにちは。コメントありがとうございます!

表銀座を歩き始めたときは「これなら行けそう!」と思ったのですが…。
でも雪を纏った槍穂を見たいという目的の半分は、
お釣りがくるくらい堪能させてもらいました!

youtaroさんの昨年の記録拝見しました。
ほとんど同じ状況で笑ってしまいました。
っていうか昨年拝見したのを思い出しました。

先週はちょっとバタバタしていて、
過去の記録を確認せずに向かいましたが、
大天井を選んだのはyoutaroさんの記録が何となく
記憶にあったのかもしれません。

おそらくこれからはどんどん難しくなるので、
残雪期に今度は1泊することも視野に入れて考えてみたいと思いました。
2012/11/15 12:07
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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