2020年後半 外岩クライミング記録
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過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
感想
2020年後半 クライミング記録
再登ルートは省略。
[8月2日]甲府幕岩
同行者…便太郎先生
■ブラッキー(5.11b) RP(3便)
長い梅雨が明け、久しぶりの外岩。
直前に雨が降ったのか、アプローチの道はびしょ濡れ。
これはダメかと思ったが、濡れているルートと湿っぽいけれど登れるルートが半々といったところだった。
濡れているのは雨の影響なのか、滲み出しなのかは分からなかった。
便太郎先生ご所望のブラッキーは濡れていなかったので、お付き合いでトライすることに。
1便目は核心部のムーブが分からずテンション。
ホールドについた苔を落とし、ムーブを探りながらトップアウトした。
自分はトポにある通り左右の壁を使ってムーブを組み立てたが、後から動画を検索してみたら、右面だけで登っている人が多くてビックリ。
フリクションに頼ってカンテを持てるコンディションではなかったので、たぶん右面だけでは無理だった。
いずれにしても、ほぼムーブが固まったので2便目には登れるかなーと思ったが、不用意に足を置いたところに苔が生えていてスリップフォール。
よせばいいのに、どうせ墜ちたのだからとハングドッグして散々ムーブ練習したら疲れ果ててしまった。
前腕が張ったので今日はもうダメかと思ったが、大レストを挟んで3便目のトライで完登することができた。
途中からぬめってきて危なかったが、できるだけレストを入れながら登ることで、前腕がギリギリ保ってくれた。
滑り手の人にとっては、真夏向きのルートではないですね。
何はともあれ、苦手なチマチマ系ルートを一日で登れたのは上出来。
夏の甲府幕岩ってどうなの?と半信半疑で出かけたが、下界の最高気温30度ぐらいなら、それほど暑くないということが分かった。
[8月7日]甲府幕岩
同行者…組長、便太郎先生
■30へのアプローチ(5.11b) RP(4便)
たまにはマスターオンサイト狙いをしてみようと思い、傾斜の緩いこのルートにトライしたが、核心で手がぬめって敢なくフォール。
2便目は核心ムーブに失敗。3便目は確度の高い手順に変更したものの、またしても手が滑ってフォール。
傾斜が緩い分ホールドが甘く、真夏の昼間にトライするようなルートではなかった。
暑さが和らいだ夕方の4便目に何とかRPして、宿題を作らずに済んだ。
下部はプッシュとステミングで登っていく、珍しいタイプのルート。グレードはかなり甘め。
■50への扉(5.10) FL
5.10aと思ってトライした組長が苦戦していたので、試しに登ってみたら難しくてビックリ。
トポには5.10と記載されており、グレードがはっきりしないが、5.10cか5.10dぐらいに感じた。
少なくとも5.10aということはないでしょう。
ヌンチャクが掛かっていなければ、登れなかったかも。
猛暑日の甲府幕岩ってどうなの?と半信半疑で出かけたが、蒸し暑かった。
じっとしている分には半袖でちょうどいいぐらいだけど、登ると汗だく。
岩のフリクションはほとんどないし、手は滑るしで、限界トライは無理だと分かった。
[8月16日]瑞牆カサメリ沢
同行者…組長
■たぬき(5.10a) FL
以前登っているかもしれないけれど、はっきり覚えていないので念のため記録。
■禁太の大冒険(5.11c) 3便出すも登れず
MOSトライは中間部の乗越しに突っ込めず敗退。
組長が上までヌンチャクを掛けてくれた後の2便目は同じところでテンション。
ハングドッグしてムーブを解決し、その先のスラブを越えて終了点直下まで進んだが、最後のパートがどうしてもできない。というか不可能に思えた。
そして散々探った後に、瑞牆本に右から登ると書いてあったことを思い出し、右から巻いてトップアウトした。
ということで3便目に登れるかと思ったが、中間部の乗越しでフォール。
やり直してみると、2便目に解決したと思ったムーブの足位置を間違えていたことが判明。
足位置を変えたらすんなり乗越すことができ、トップアウトして回収。
暑さでぐったりしてしまい、もう一便出す気力はなかった。
涼しいときにトライすれば次は登れるはずと思って帰路についたのだが、帰宅して改めて瑞牆本を開いてみると、勘違いが判明。
最後のパートは右のフレークを使うとは書いてあるが、右を巻くとまでは書いてない。
確かに最後に右を巻いてしまうと、5.11cもあるとは思えない。
完登したと勘違いしたままになるところだったので、途中で墜ちてよかったのかも?
しかし、最後のパートで右のフレークを使うと言っても、どこまで右に寄ってよいのか分からないなー。
右のフレークを使ったとしても、正面から登るのは難しすぎるし、右に行き過ぎると簡単すぎる…。
よく分からないので、もうやらないかも。
[9月22日]河又
同行者…組長、便太郎先生
■イヤーイヤ(5.11a) ×
ところどころ濡れていそうなので、朝の時点では見送るつもりだったが、昼過ぎに少し条件がよくなってきたのでトライしたものの…。
出だしのムーブが分からず、敢なくテンション。
何度繰り返しても最適ムーブが分からないまま強引にその先に進むも、ガバが濡れていたりして余計な力を使ってしまうは、足は滑るはで、テンテンでトップアウトする羽目に。
簡単そうに見えた左隣の大将との合流すら、一度ではできなかった。
そしてまたしても、下りてくるときに休みなくムーブ練習するという愚を犯してしまい、閉店終了ガラガラ。
すっかりヘタれてしまい、途中から登り返して回収。一便しか出さなかった。
帰り間際に出だしだけもう一度練習して、見落としていたホールドを使ってムーブは解決したので、次回はたぶん登れると思う。覚えていれば。
久しぶりの外岩で、濡れた石灰岩の河又は厳しすぎた。
[10月3日]御前岩
同行者…組長
■ハートブレイク(6b+) 再登
宿題になっているわがままボディか蕎麦太郎を登りたかったが、滲み出しと苔だらけのため取りやめ。
自分が登れるグレードで唯一状態がよさそうなハートブレイクを持久力トレーニングとして登ることにした。
マスターで臨んだ1便目は、久しぶりのロングルートでパンプしてしまい、敢なくテンション。
2便目は割と楽に登れた。
3便目はトップロープにして登って下りたが、あともう少しで完降下?というところで力尽きた。残念。
[10月25日]河又
同行者…組長
■イヤーイヤ(5.11a) ××RP
1便で登れると思っていたが、3便かかってしまった。しかも最後は結構ヨレており、ギリギリでしたよ。奥さん。
1便目は前回何てことないと思ったトラバースで手間取ってフォール。
ハングドッグしてしっかりそこの手順足順を確認して臨んだ2便目は、また何てことないと思っていたその先のハイステップで強引に行こうとしてフォール。
何とか3便目に完登できたが、大レストできるところを除けば結構ストレニュアスで、5.11aとしては難しいルートだったように思う。
少なくとも同じ5.11aの大五郎よりは難しいかな?
難易度も含めて、聖人岩の黒山讃歌と似ているような気がする。
ジムっぽくて面白いルートだった。
[11月1日]北川
同行者…Mさん
■北落師門(5.11d) ××
すごく久しぶりに北川へ。
登っていないルートの中では最も易しい北落師門にファーストコンタクト。
1便目は下部でテンションしてしまい、ヌンチャクを掛けながらほぼ各駅停車でハングの抜け口へ。
ハングドッグで疲れ果てて、マントルは返せないまま下りてきた。
2便目は上部のトラバースでムーブが分からなくなり、テンション。
被っているから、迷っているとあっという間に疲れてしまう。
それでもハングの抜け口までは何とかムーブを組み立てることができたが、そこからマントルを返すためのリップのガバを取ることができない。
中継するホールドはいくらでもあるけれど、いずれも指が掛からないので、スタンスが欲しいのだが、見つけられなかった。
ということで、この日はトップアウトせず(できずとも言う)回収して終了した。
次はいつ来るか分からないが、ちょっとずつ進展させていこう。
もっと簡単かと思っていたけれど、想像していたほどガバガバではなかったなー。
※You Tubeでカンニングしてみたところ、ハングの抜け口はどうやら自分は右下に行き過ぎていたようで、そこから直上しようとしたので無理があったと思われる。
水平ガバをマッチして右足を上げ、右手で次のガバを取って、左足を水平ガバの溝に手に足ヒールすれば、左手でリップのガバを取れそう。ガバを取れたら抜け口にクリップしてマントルを返す。こんな感じかな?
散々ハングドッグしてもムーブが分からないので安易に動画を見てしまったが、そもそも登るラインが違っていた。被った外岩の経験不足を痛感。
自分でムーブを組み立てることを放棄してしまったのは残念だけれど、いつかぜひ登りたいと思わされる好ルートだった。
[11月8日]河又
同行者…組長
■ムーンビーム(5.9) FL
アップで登ったが、傾斜が強くてとても5.9とは思えない。
■モスグレイハンド(5.11d) ××
想像していたより傾斜が強く、想像していたよりホールドが小さくて、たいへん難しゅうございました。
ボルト4本でこのグレードなのだから、強度が高いということに事前に気づくべきだった。
指力が必要なボルダーのようなもので、最も自分が苦手とするタイプのルートだった。
ということで1便目はまるで相手にされず、A0混じりでトップアウト。
そのままヌンチャクを回収してしまおうかとも考えたが、A0すればトップアウトはできるので、残すことにした。
気を取り直して2便目。
各駅停車で何とかムーブらしきものを組み立てはしたが、出だしの核心となる右手カチガバを取ったあと、どうにも左手が離せない。
ここができて自動化すれば何とかなりそうな気もするが、今のところブランクセクションになっていると言わざるを得ない。
■泣かないで愛ちゃん(5.10c) ×RP
出だしを右側から行ったらホールドに迷って墜ちてしまった。
そこのムーブも解決したが、下りてくるときに左側から行くムーブを試してみたら容易だったので、そのラインでRPした。
特に限定はなさそうだし、核心は上部なのでよいのではないかと。
[11月14日]北川
同行者…組長
■北落師門(5.11d) ×××
北落師門をトライしたくて、組長を唆して…じゃなかった、組長にお付き合いいただいて北川へ。
1便目は体が固く、いきなり下部でフォール。
その後もテンションかけつつ登り続けるも、またしてもリップ付近でルートミス。
前回は右に行き過ぎてしまったが、今度は左過ぎて錦ヶ浦のラインにクリップして登ろうとしていることを下にいる人に指摘された。
やり直して初めて正しいラインで登り、リップのガバを取るムーブができた。
2便目はヌンチャクが回収されてしまったため、マスターでテンションをかけながら登り、レストポイントから右にトラバースして、左手ガバから右足キョンで右手カチを中継して遠い右手ガバを取りに行くところで届かずフォール。
右足の位置がよくなかった。もっと右端の外傾スタンスを使ってキョンすれば楽に届くことが分かった。
またこの便では初めて最後のマントルを返すことができ、余力さえ残っていればさほど難しくないことが分かった。
結び替えが面倒なのでクライムダウンして飛び降りたが、怖かった。
3便目は時間がなかったため、回収のことを考えるとドカ墜ちするわけにいかず、余力が残っていないことを自覚して最後のリップ取り前にテンションをかけた。
そこまではノーテンで登れていたので、思い切ってムーブを起こしたかったけれど、やむを得ない。
両手ガバから右足を上げて左足を外に上げ、右手を次の奥のガバに飛ばした後、左手に足ヒールフックしようとしたが、ムーブを起こす前に両手ガバを右端にずらして左にヒールをかけるスペースを空けるのを忘れたため、置き場がなかった。
この日は前回と違って岩場がとても混んでおり、順番で回していたため、自分のタイミングでトライできなかった。
トライ間のレストを十分に取ってトライすれば、登れそうな感触を得た。
ホールドやムーブが分かるとグレードダウンされた5.11dでも甘いような気がするが、とても面白くてよいルートなので、グレードには関係なくぜひ完登したい。
[11月21日]北川
同行者…組長
■北落師門(5.11d) ×RP(通算7便)
組長のご好意で再び北川へ。
1便目はヌンチャクを掛けながらだったのと、朝イチで前腕の毛細血管の血流が悪かったのとで、リップのガバを取ってからマントルを返す途中で急激に腕が張ってきて墜ちてしまった。
マントルを返す練習をしたかったが、壁に届かないところまで墜ちてしまったため、やむなくそのまま下りることに。
2便目は1便目と違ってリップを取るまで余裕があり、十分にレストしてマントルを返すことができた。
ライン取りとホールドが分かれば確かに登りやすいと思うが、グレードには関係なくルートとして面白い。
クラッシックな名ルートを完登できて嬉しい。
■グリーンオニオン(5.11a/b) ×
組長がトライしていたルートで、下部は北落師門と同じなので、回収がてらちょっくら完登しておくかとトライしてみたら、終盤の小ハングを越えられず敢なくフォール^^;。
やり直してみたらできたが、思っていたより難しかった。
もう一度トライすれば、ほぼ登れると思われるルートをもう一度やるのは気が重い。
しかも下部は北落師門と同じなので、さすがに飽きてきた。
忘れないうちに義務的に登っておくか、忘れた頃に新鮮な気持ちで登るか悩ましい。
[12月26日]湯河原幕岩
同行者…組長
■憧れのハワイ航路(5.11a) ×RP
一ヶ月ぶりの外岩。
疲労が蓄積しているのか直前のジムの調子が悪かったので、下半身メインで登れるスラブを選択。
ということで、今まで中途半端にトライしたまま放置していた宿題のこのルート。
1便目はムーブ思い出し便。
2便目は岩が温まってフリクションが悪くなり、上部カンテのスローパーを保持できず。
墜ちた後、スローパーの少し左下に掛かりのいい縦ガバがあることに気づいた。
しかし無意識のうちに隣のルートのホールドと認識し、自分で限定していたから気づかなかったのだろうし、組長からもそれはダメと言われたので、結局使わないことにした。
このルートは、カンテより左のホールドは使わないという限定をしないと面白くないので、気に入らない人はやめておいた方がいいかも。
結局気温が下がり、手がぬめらなくなった3便目にRPできた。
自分のホールディングは摩擦に頼る部分が大きいなー。
スラブに慣れていないからかもしれないけれど、グレードより難しく感じたルートだった。
時間はまだあったけれど、気分よく今年の外岩を終えたかったので、これにて打ち止め。
コロナでたいへんな年だったけれど、怪我もなく、好きなクライミングを続けられたことに感謝。
最後に、ここ最近考えたクライミングにおけるスタイルのことについて、少し書き記しておく。
結論から言うと、スタイルは個人的なものであり、それ以上でもそれ以下でもないということ。
スポーツは制約によって面白くなり、技術が進化する。
(自分はクライミングはスポーツであり、他のスポーツと本質的に異なるものではないと思っている)
例えばサッカーで言えば、手を使ってはいけないという制約がそれにあたり、多くの人に受け入れられ、ルールとして定着したのだと思う。
クライミングでは、シューズと滑り止め以外の道具を登るために使わないとか、通常トップロープでは完登とは認められないということがそれに当たる※1。
一方マスターに拘るとか、トップロープ練習しないといったスタイルは、個人的なものであり、ルールとして定着したものではない。
恐らく多くの人にとって、その制約によってクライミングが面白くなることはないし、技術の向上に繋がることもないからだろう(但し、例えばトップロープ練習してからリードでRPするのが格好悪いということは間違いない)。
とは言え、自分だけの制約を大事にする人を揶揄するつもりはない。
また逆にそういった拘りが全くない人に対して、とやかく言うつもりもない。
ルールの範疇で、安全に配慮し、他人に迷惑をかけないよう注意して※2、各々が自分がよいと思うスタイルで取り組めばよいだけ。つまりは個人的なこと。
格好悪くてもいいと思っている人もいるので、自分基準で他人のスタイルを否定することだけはしないよう注意したいと思う。
※1一つだけ分からないのが、プリクリが前提または推奨されているルート以外においてプリクリするのはルール違反なのか、スタイルの問題なのかということ。
自分はそういうルートでプリクリしたら完登とは認めていないのだが…。
※2今まで見たことのある迷惑行為ワースト10
ドローン。
大声でシャウト。
┣山擇鯡弔蕕后
大人数でやって来てルート占領。
δ校間ハングドッグでルート占領。
ゥ肇奪廛蹇璽彝櫃韻辰僂覆掘
ぅ廛螢リしたままどこかへ行ってしまう。
ヌンチャクにクリップしたトップロープ。
講習会でルート占領。
\古未登っているルートの隣りのルートのボルトにぶら下がって指導するインストラクター(信じられないかもしれないが、実際に見た)
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