【甲府北山】天狗山 荒木神社〜白山


- GPS
- 02:04
- 距離
- 3.0km
- 登り
- 283m
- 下り
- 289m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大宮神社〜天狗山までの道は明瞭 天狗山から白山まではところどころ廃道気味 |
写真
感想
きょうも突然の休みになってしまい、裏山探検する。書庫で見つけた30年ほど前の郷土本に、裏山の珍しい遺跡のことが書いてある。
7世紀頃の渡来人(朝鮮半島人)が築いたと思われる積石塚が、甲府盆地を見下ろす羽黒の天狗山(白山西峰の南西尾根の肩)にあるらしい。神社の印もあるが、地図には道記号が無いので、現場で探す。
この10年ほどで住宅や老人ホームがこの山麓斜面に増えたようで、迷路のような道が古い地図を見てもわからない。オートバイで山腹の舗装道路に出ると、山麓の大宮神社と天狗山を結ぶラインに、踏み跡があった。参道を示す石柱もありこれを登る。羽黒、千塚、湯村の平地がすぐに俯瞰できるようになる。落葉広葉樹は冬枯れで、見通しも良い。天狗山に着くと、荒木神社のお社があり、その後ろには直径30m高さ6mほどの石を積み上げた小山がある。あたりに岩山は無いけれど、どこから運んだのだろう。
【積石塚はその数数千基と言われ、いずれも7世紀末から8世紀に欠けての古墳時代末期のもの。羽黒の天狗山山頂にある直径30mの積石塚と、石和町松本のやはり天狗山にあるものが最大で、どちらも甲府盆地を見下ろす位置にある。飯島進氏(甲斐古墳調査会)は、羽黒・天狗山に荒木大神が祭られていることに着目し「日本の神に荒木(あらき)という名は見えない。古代朝鮮に、安羅(あら)というところがある。荒木は安羅から来たのではないか。とすれば、積石塚、少なくとも羽黒のものは朝鮮系渡来人と関わりが深い。それに羽黒の天狗山積石塚は処女墳と思う。いつか掘ってみたい。驚くべき発見につながると思っている」と話す。】以上、「山梨の古代」(山梨日日新聞社刊s58年 p231)より。
7、8世紀の山梨県にはかなり多くの渡来人がいたことが文献(続日本記/同書より)でわかっていて、巨摩郡という地名も高麗のコマとの関係から見る説がある。
えらいこっちゃ!古代渡来人の副葬品が足下に埋まっているかもしれないぞ!
鼻息を押さえて、白山への登路を探る。いきなり道は薮っぽくなるが、この先稜線までは道があるだろう。怪しい感じだがはっきり道はある。何度も分岐しているのが困るが多分どれも上に行くのだろう。メインではなさそうな東よりの道を行くと、幅10mほどの直登防火帯に当たる。これは地形図にある、沢から直登する道をつぶして作ったのだろう。ここで少し上を歩く人が居て、手を振ってあいさつする。坂を上りきると、白山西峰だった。先週のハイキングで子供と通ったあたりに近い。あの時、この道を知らなかったので車道を降りたが、これで、こちらを降りるという良いコースを見いだすことができた。
先行者は東京から青春きっぷでよくこの辺りの藪山を歩きにきている78歳の男で、見せてくれた25000地図は軌跡を記した赤線だらけだった。このラインは初めてで今回は天狗山を目指してきたのだと言う。しばらく藪山は楽しいね、という話で盛り上がった。この防火帯ではない道はないかと探しながらもう少し西側を探るとあった。これを下ってオートバイまで帰り、更に下の神社まで下る。ここは大宮神社。境内にボルダーがたくさんあり、この岩には神社以前からの由来も何かあるのだろう。この辺りでも古い807年以来の神社だ。
バス通りまで降りて、再び老人ホーム脇の車道まで登ってバイクに乗って帰る。酒が切れていたので、いきつけの三枝酒店でオリジナル一升瓶ワイン(勝沼/大泉醸造)を買うと話し好きのおじさんと二代目がこの神社の話や、古老やその親戚や息子の話などをしてくれた。まるでガルシアマルケスの小説である。アウレリャーノ・ブエンディーアの息子のアウレリャーノ・ブエンディーア・セグンドは・・、という感じである。土地の話を聞かせてもらうのはとても楽しい。ここの一升瓶は1500円なのに、750mlボトルで2000円くらいのチリ産ワインくらいの値打ちがある。
コメント
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巨摩郡が高麗から来ているとは知りませんでした。
びっくりです。朝鮮と縁がある土地なんですね。
私の世代(?)は巨摩郡(コマ グン)といえば
「バリバリ伝説」です。
しかもyoneyamaさんがバイクで探索にでかけたなんて
バリ伝を思い出してしまいます。
ヘルメットが巨摩郡レプリカだったりして。
7枚目の写真、荒木大輔って読めました。
荒木姓なのでここを訪問したのかと思いました。
と思うのですが、バリバリ伝説、名前しかおぼえありません。な、何故巨摩郡?思わぬツッコミです。CBは大好きですが、ウチのはチビのベンリー90ccです。まあ、家から5分の探索路ですから、歩いてもいいんですけどね。
巨摩郡の名前、町村合併で消えつつあり〼。甲斐国は律令の8世紀以来、巨摩郡、山梨郡、八代郡、都留郡と四つでできているコンパクトな県ですね。
納得しました。ところでyoneyamaさんは土地の言葉はどこでも大丈夫なの?青森では苦労したんじゃないですか。
マルケスはいいね、読んでる人少ないけど、すごい作家だと思います
外国文学は売れないそうなので、古書が格安で助かりますね。中南米、文学も音楽も料理も言葉も大好きです。
青森の人同士の会話は全然わかりません。僕と話してくれるときはわかります。それは、英語でも、スペイン語でも同じだなあ。言葉は、相手あってのものなのですね。
甲府は、出身の松本に近いから、むしろにたようななまりが多くて、振幅が同調しますよ。
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