クライミング素人が外岩マルチピッチ登ったら散々だった(笑) 城山の西南カンテ


- GPS
- 07:30
- 距離
- 2.5km
- 登り
- 559m
- 下り
- 565m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
MYアイテム |
---|
感想
ボルダリングのジムに月イチくらいで行くのですが、
別にクライマーではないのです。
山に登る時に鎖場とか岩場の通過がスムーズにこなせればいいなーって程度。
ジムで5級が登れたり登れなかったり、そんな感じです。
本仁田山の反省会で呑んだ勢いで二子山に行く事になってしまいましたが、
諸事情により城山の西南カンテに変更になりました。
マルチピッチなんてさっぱり分からないので、
事前にロープ出来るジムで練習して挑みました。
Rock08師匠の運転で城山へ、9時ちょっと前に到着しました。
地元のStratさんと合流してアプローチ開始します。
ハイキングコースとクライミングエリアの分岐からはそこそこ急登でした、
とは言っても標高342mの山ですから直ぐに取り付きに到着(笑)
南壁のショートルートはクライマーが沢山取付いていました、
挨拶しながら通過して西南カンテの取り付きへ。
本来の西南カンテは1ピッチ目が南壁のショートルートを横切りながら
進むトラバースとの事でしたが、
流石に大勢のクライマーが取り付いているのでショートカットです。
今回はRock08師匠と僕が2人パーティーで先行、
全ピッチRock08師匠がリードで僕はオールフォローです。
Stratさん、wata-waさん、tsuyu1002さんが3人パーティーです。
Stratさんとtsuyu1002さんが交代でリード、
wata-waさんは全ピッチセカンドでフォローです。
昨日の雨で取り付きの辺りはジメっと湿っています、
滑りやすい中をRock08師匠がクライムオン、
すいすいと登っていきます。
あっさりと1P終了点に到着、いよいよ僕の番です。
想像以上に足が滑ります、
少し進んでいきなり進退窮まりました(爆)
下から3人が応援してくれますが実力以上には登れないのです(笑)
テンション掛けまくりで何とか核心こえられました。
先が思いやられます。
終了点の少し先にラペリング用と思われる支点が有りましたので、
セルフビレイとって写真など撮ってみました。
tsuyu1002さんとwata-waさん、登攀力は問題ないけど
マルチピッチ初めてなので慎重にシステムの確認をしている様子。
そしてtsuyu1002さんクライムオン!
登り始めたらあっという間にスイスイと登ってきます、
危なげないリードで終了点到着、格好いいなぁ。
ラストのStratさんが終了点に到着したのを見届けて、
僕たち2人は移動します。
2Pは歩きピッチなのでロープを肩にかけて歩きます。
すぐに3Pに到着、カンテの基部からRock08師匠がクライムオン!
序盤は階段状にホールドが沢山有るのであっという間にカンテを越えて
見えなくなりました。
次は僕の番です、
序盤は調子よく登っていきましたが
カンテの右側にヌンチャクが掛かっていたところでカンテを越えて
右側に移動、またもや進退窮まる(爆)
どこかにホールド有るはずとテンション掛けて焦っていたところで
掴んでいたホールドが崩落!
テンション掛かっていたのでフォールこそしませんでしたが
「うわっ!」と思わず声が出て肝を冷やします。
もう駄目だ、ボルトに足を掛けてでも何でもいいから進まなきゃ。
使えるものは何でも使って終了点まで進みます。
3Pの終了点はそのままスルーして4P終了点の手前でRock08師匠が待っています。
4P終了点の手前で写真を撮らせてくれるとの事、
登攀ルートから少し外れたところでロープを固定してもらい、
撮影体勢で後続の3人パーティーを待ちます。
3Pの終了点からtsuyu1002さんがリードでクライムオン!
3人の通過を横から撮影、クライミングの写真ってどんな感じで撮ると
格好いいのか分からないので色々試してみます。
そして3人が4Pを終えて終了点に達したので、
僕たちも後を追います、ここで先行交代です。
5Pはトラバースピッチ、Stratさんがリードでスイスイと進みます、
後の2人が続いてピッチを終えたところで僕らの番です。
Rock08師匠が僕の為に多めに支点を取ってくれながら進みます。
そう、トラバースピッチなのでテンション掛けて強引に進むのは不可能、
フォローでもリード同様の登攀力が求められるのがトラバースです。
そんなトラバースピッチにクライミング素人が挑むとどうなるか?
当然の事ながら進退窮まります(爆)
持てるホールドが見当たらない、
次の支点は3m位先です。
たった3mが遠く感じます、先行の3人とビレイしているRock08師匠は
影に隠れて姿は見えません。
高度感たっぷりって言うか下は絶壁です。
トラバースなのでテンションは掛けられません。
そして悪い事は続きます。
足を置いていたホールドが崩落、
かけ替えた先もまた崩落、
もう駄目だ、落ちるしか無いよ。
「落ちまーす!」Rock08師匠に声を掛けて落ちました。
ロープで確保されているので落下するわけでは無いですが、
3m先の支点を中心に円を描くように半円状に落ちて止まります。
ロープを掴んで支点まで這い上がりました。
ああ怖かった。
そして5P終了点に辿り着きました、
まだ最終ピッチが残っていますが、
もう燃え尽きた真っ白な灰のようになっていました。
ガレガレの踏み跡を登って最終ピッチへ、
先行の3人が準備中でした。
最終ピッチのリードはStratさんです。
最終ピッチは左のくの字ルートと右のチムニー直登ルートが有ります、
Stratさんはくの字ルートを選択、危なげない登りで完登です。
続くwata-waさんとtsuyu1002さんも登り切って僕たちの番です。
Rock08師匠は右のチムニーを選択、
僕が登れなかった場合にアッセンダーを使い易いように直登を選んでくれました。
そんな期待を裏切るように何故かこのピッチだけは進退窮まらずに登ります(笑)
両ルート合流部だけホールドが悪くて迷いましたが、
ここまで来たら登れれば何でも有りと開き直り、
ヌンチャクを掴んで体を引き上げました。
最終ピッチが終わってようやく登攀終了です。
靴を履き替えて山頂を目指します、あーやっぱり山登りの方がいいや。
10分くらいで山頂に到着、標高342mの山で7時間かかるって・・・
下山も30分くらいでしたが、ギリギリでヘッデンにならずに降りてきました、
テンション掛けまくり、フォール有りで散々でしたが無事に帰る事ができました。
また行きたいかって?もう嫌です(爆)
ここから備忘録
クロージング
上はいつもの長袖ハーフジップシャツ
下はビレイ中とか動いてないと寒いかもと思って
ジオラインLWのタイツとトレッキングパンツ
行動開始したら暖かかったので取り付き到着時にソックス変更、
普通丈のソックスからクライミング用の薄くて短い丈ソックス
シューズはRock08師匠から借りたOCUN、
普段ジムで履いているAcroは長時間履けないのでRock08師匠が貸してくれました。
ワンピッチ終わる毎に喉がカラカラになるんだけど、
別に喉が渇いているわけではなく、ただ恐怖心だけなのでそんなに飲みませんでした。
200mlくらいの小さなお茶のPetボトルと350mlテルモスのコーヒーで余った。
必死で壁にしがみついたので(?)翌日から腕が筋肉痛・・
まずは皆さん無事に帰ってこられたことお疲れさまでした!
今回はスペシャルゲストとしてstratさんに手伝ってもらって総勢5名のパーティクライミングでした。
もう少し自分に実力があれば4名引いていくことも考えましたが、単なる素人がガイド以上の実力があるわけでもなく、応援お願いしました。
今回のパーティ分けは最後まで悩みました。
横からの撮影がしたい人
リード&フォローをまんべんなくしたい人。
最終ピッチは必ずリードしたい人。
Allフォロー希望
全員の希望を叶えるために出した結論が今回のパーティ分けになっています。
hanyaさんは今回大変だったかもしれませんが、初めてのロープクライミングで、しかもマルチ!
その状況なら大分登れていますよ!結局ユマーリングもする必要がなかったですし。
そして今回のような経験をしておくとどんなに悪い鎖場でも余裕ができるでしょう。
そして数回マルチを経験して慣れてくれば谷川岳一ノ倉烏帽子沢奥壁南稜が待っています(笑)
今回よりもう少しだけ難しいかもしれませんが、多分登れますw
次回の練習マルチも楽しみにしています。
コメント
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hanyaさんナイスファイトでした!
初で完登したのですから驚異的っす。
下から奮闘ぶりを見させていただきましたが、
メンタルつえぇと思いました。
私は高度感にやられてココは何度も敗退してるので・・・
またよろしくです!
Stratさんもお疲れ様でした。
みんなよくやったと言ってくれますが全然メンタル強くないです。
「高いんですけどーーーーーーーーーーー!!!」
「怖いんですけどーーーーーーーーーーーー!!!」
「もーーーーー無理ーーーーーーー!!!」
って心の中で叫んでいました、まるで覚醒しない善逸みたいな(笑)
今回はお世話になりました。
私の仲間とのクライミング引き受けていただき感謝です。
いつも単独登攀されているので新鮮だったのでは?と思います。
次回はアイスキャンディですね!またまたお世話になります。
今回時間切れであきらめたクッキングワールド是非ご一緒したいです。
初めてのマルチで、興奮、感極まる気持ちが伝わってきます。私も連合いと
2013年から4年続けて5月に城山に通い、マルチも「トワイライトゾーン」
以外は夫のリードで登りました。波勝崎の2つのマルチも行きました。
私もクライミングを初めてン十年ですが、ジムでは5級がやっとでちっとも上達
してません。いつも行きたい気持ちと怖さの間で揺れてます。それでも登攀後の
やり切った感が他とは違うので、アラカンですが夢を追いかけてます。
これに懲りず良いお仲間がいるのだから、ほとぼり冷めたらまた挑戦なさって
くださいね。
山の先輩から激励を頂き、
勇気を貰うと共に身の引き締まる思いです。
行きたい気持ちと怖さの間で揺れるとのお話しに共感しました。
まだまだ怖さの方が大きいのですが、
勇気付けられました。
ありがとうございました!
pahotti様
コメントありがとうございます!
hanya氏はあのような書き方していますが、今後も登られますよ!
ご心配なくw
プロフィール拝見させていただきましたら
我々パーティより大分登られていらっしゃいますね。
女性に大先輩というと失礼(笑)かもしれませんが、
経験値や実力のある方とお見受けします。
登攀歴拝見して私がわかるルートは調和の幻想だけですが、
フォローでもあの2ピッチ目のスラブ乗り込みができる方なので、
我々パーティよりは実力者かと思います。
今後もご主人と良い登攀ライフ送ってくださいませ!
Rock08さま
ありがとうございます!先のことはわかりませんが、瑞垣の自然に惹かれ、九州の比叡山
のスケールの大きさに惹かれ、広島の三倉のR&S90号に紹介されたマルチにも行きたい
ので、機会あれば頑張りたいです。
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