7歳児とゆくちょいハードで富士絶景連発の尾根歩き・王岳
- GPS
- 05:23
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 844m
- 下り
- 841m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
整備は完璧 尾根は気をつけないとおっこちそうなところ多し |
その他周辺情報 | 西湖温泉いずみの湯 かなりすいてて最高でした |
写真
感想
もうすぐ、冬から春になる。
雲ひとつない、というような晴れの日はもう、なかなか巡って来なくなるだろう。そして花粉が本格化すると、ひどい花粉症の妻は山登りなどできなくなる。
この日は見事な快晴、それなら富士山がきれいに見える山に行こう。そして息子と僕の山梨百名山30座めの記念にしよう。
節刀ケ岳、十二ヶ岳、鬼ケ岳と雪頭ケ岳。富士五湖周辺には見晴らしのいい山がたくさんある。その中から、適度に歩けそうな王岳を選んだ。
ねむたい息子を車に積み込み、朝ごはんのおにぎりをかじらせる。妻が最近身につけた最強の朝スープ「トマ豚汁」(トマトベースの豚汁、びっくりするほどうまい)で流し込む。運転担当の僕はおにぎりと具のない汁をもらう。
富士吉田まで高速、そこから鳴沢村を通り西湖へ。1月に来て氷で遊びまくった西湖野鳥の森公園、さすがにもう氷はとけていた。
西湖のほとりにあった根場浜駐車場に車をとめる。いやしの里(コロナ休業中)にも登山者用駐車場があるようだが、位置はさほど変わらないし休業中で開いてるかわからないので根場浜に。開いてけどね!
根場浜駐車場から、魚眠荘のわきを通り、いやしの里へ。このあたりは見事に平らだが、宿のほかには家はごくまばら。
見事な茅葺き屋根の家が並ぶいやしの里は、再開しだい来てみたい。そのわきのところに「鍵掛峠登山口」とある。ここから登ってゆく。
しばらくは舗装された林道を進む。斜度はそれほどないけど、ちょいヒマ。こういうところでは息子はあまりペースが上がらない。
道しるべのところから山道に入る。とたんにいきいき登り始める息子さん。この日は気温がさほど上がらず、シモバシラがいたるところにできている。めざとく見つけてサクサク掘る息子さん。
道は急坂をジグザグにのぼっていく。1月に登った旧中道街道もこんな感じだった。空が向こうに見え始めた。これを越えたら峠……
かとおもったらまだ全然である。地図を確認、やはりまだまだ上の尾根までは遠い。
道は尾根筋にのってあがってゆく。斜度がきついところでは尾根を縫うように右に左にとゆれながら進む。このトラバースをこえたら、とか、こっち側に進路がかわったから、とか、何度もの「もうすぐかな」が裏切られていった。
足元注意の看板があるところでは、ロープで尾根を逆側に越える。危ないほどではないが、携帯でゲームしてたりよからぬことを考えてたりすると落っこちそう。息子は余裕でこえていく。
しんどいな、と思ってきたあたりでロープ場。なんとか越えたら、そこが鍵掛峠だった。山いっこ登った感じだよこれ!
ベンチみたいな倒木があったのでひとやすみ。息子がおいしそうにビスケットをたべている。ここで妻がいきなり焦り始めた。19:30から放送の「ダーウィンが来た」を観たいし温泉入ってスーパー寄りたい、って考えたらめっちゃ急がないと!
了解! とばかりに息子、尾根の下り坂を爆走……と思ったらすぐのところに見晴らし台が。まあ、見事な富士山だこと! 記念写真とっておこう。
高低差グラフで確認するに、登りのほとんどは峠まででおわり、ここからの稜線歩きはとってもラクなはず。多少上下はあるだろうけど。
そんな予想のとおり、ゆるくアップダウンを繰り返す稜線。とんがって大変そうに見えた鍵掛も、あっさりのぼってしまった。
ここから息子のペースがあがる。写真をとっていたら少し置いて行かれたのだが、ぜんぜん追いつけない。
と、いきなり出てきた岩ののぼり。そしてロープのある降下。左側は絶景も絶景、富士山ドーンだし下もグワーッと広く見える……ってことは落っこちたらおしまいじゃないの! しかも針だらけのイバラがすごい邪魔してくる! ちなみにあとで見たらこの岩っぽいピークは吉沢山というらしい。
ここでふたたび登り。ガンガン行く息子そして妻、富士山撮ってたらまた引き離されてしまった。たぶん最後の登りだけど、これがけっこうキツい。必死の思いで登りきったらさあ頂じ……
頂上じゃなかった。まったいらな、笹ヤブである。マジかーまだ続くんかよー、と思った次の瞬間、
視界がいきなり開けた。ここが王岳頂上だ。山梨百名山30座め、王岳にのぼったよ!!
そして富士山。今日はこれを見にきたんだ。山頂からみる富士もやはりお見事、まわりも山中湖まではっきり見える。
こんな景色のなかでお昼ごはん。もう何食べてもおいしいよねこんなの。おにぎりは明太子と梅こんぶ、けっこう登ったので後者の人気が高かった。お湯を沸かして、まずはウインナーをゆでておく。
お湯をいれるやつのラインナップは、シュクメルリヌードル、トマトスープパスタ、ベトナムフォー。見事に統一性がない。息子はいずれもガツガツと食べ、われわれ大人がそのおこぼれをもらう構図。
食べ終わった息子、岩にのぼって登山家の真似。富士山が背景にあるから、面白いくらい似合っていた。
さあ、今日はあんまりゆっくりできない(といいつつ小一時間頂上にいたけど)。おりていきましょう。
山頂から根場地区にダイレクトにおりていく。こちらの頂上直下は、急坂にみっちり笹が生えており、そこにジグザグに道がつけられている。息子はもちろんハイスピードでトバしてゆく。
ほどなくして斜度がかなりゆるくなり、道はまっすぐ1本に。道の向こうには富士山。今日は富士山とあそぶ日なのだ。
まっすぐの尾根道をふさぐように、枝がたくさん積まれている。根場は左と、小さな板に書いてある。まっすぐのほうにも踏み跡はきれいについているが、こちらに進むと青木ヶ原に出るようだ。
ここから道は沢にむかってジグザグに急降下していく。のぼりの道と違いこちらには水分がなく、土がかわいて滑りやすい。霜柱はない。こういうときはむしろ駆け抜けるようにしたほうが転ばないのだ。実際、ゆるゆるおりていたときにころびそうになって背中がつった。
息子は変わらず走り抜けてゆく。ゆっくり歩いていたときになぜか前に転び土まみれになったが、土をはらうやいなやまた高速モードで進む。妻がやっとの思いで追いつき、お茶を飲もうと提案したが早く走りたい息子は「おれはいい」と却下。
引き続きトレランの旅に戻っていった。
そんな様子だから、思ったよりずっと早く簡易舗装の林道に到着してしまった。まあ、ここからはゆるゆる歩けばいい。
林道が完全に土砂で埋まっていたり、古い砂防ダムの破片が沢に刺さっていたりと、この地の過酷な自然の様子がよく伝わってくる。
簡易舗装がきちんとした舗装になり、斜度がほとんどなくなって、森が開けてお山はおしまい。かつて宅地や農地だったと思われる平地、ここは昔の台風による土石流被害のあったところ。人々は樹海のほうに住まいを移し、根場民宿村となった。
いやしの里駐車場を抜け、川にそって湖のほとりへ歩けばもう駐車場、本日のゴール。よく歩いたね! くだりをぶっ飛ばしたこともあって、かなり早いペースの山行となった。僕と妻はけっこう足にきていたが、息子は超平気。
このあと急いで西湖温泉いずみの湯へ。露天風呂がやたら広く、客も多くなくて最高だった。
いちやまマートで今週分の買い物をすませ、なんとか19:30に間に合うように家へ……向かったんだけど、上野原で車が燃えて中央道不通ですって!
大月で降り、国道20号を走り上野原を回り込んで相模湖インターへ。時間はかかったけど渋滞を避けることができた。ダーウィンが来た、にはちょっと間に合わなかったけど。
息子がこんなペースで山歩きできるなんて、ちょっと驚き。これなら、もう少し高い山でも歩ききれるかもしれない。今年はどんな山に行けるのかな。
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