蛭ヶ岳 - 予報に反し生憎の天気でしたが、忘れられない蛭(ヒル)ヶ岳になりました。


- GPS
- 10:25
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,730m
- 下り
- 1,718m
コースタイム
- 山行
- 7:56
- 休憩
- 2:22
- 合計
- 10:18
08:33 無名ノ頭
09:04 円山木ノ頭
09:26 太礼ノ頭
09:42 瀬戸沢ノ頭
10:31 丹沢山
11:13 不動ノ峰
11:37 棚沢ノ頭
11:52 鬼ヶ岩ノ頭
12:25 蛭ヶ岳
14:32 雷滝
16:31 本間橋
天候 | 下界は曇り時々晴れ。(たぶん) 山は霧から小雨のち曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<本間橋 〜 無名ノ頭> 特に危険な場所はありません。 薄い踏み跡はありますが、案内板はありません。 急登です。 <無名ノ頭 〜 蛭ヶ岳> 整備された一般登山道です。(木道、木段が多い) 一部、鬼ヶ岩付近に岩場があります。 <蛭ヶ岳 〜 雷滝> 特に危険な場所はありません。 蛭ヶ岳からの下山口がわかり辛い。山荘の裏(北)、保護柵付近から下る。 確かな踏み跡、テープがありますが、2ヶ所ほど分岐と思われる場所があるので注意。 <雷滝 〜 本間橋> 設置ロープに身を預けなければならず、かなりリスキーです。 渡渉時も、足が届くからと安易に岩に足を乗せると転倒します。(非常に滑ります。) 伝道から先は林道歩きで、崩落場所はありますが、問題ないでしょう。 |
写真
感想
2週間ぶりの山行です。
せっかくの3連休なので体調万全の日曜日にと考えていましたが、台風接近の影響もあって、日月は雨なんだと。でもまぁ、土曜日だけは何とか持ちそうだとのことで、満を持しての、丹沢最高峰の蛭ヶ岳に挑みました。
ルートは、本間橋を起点にした周回を前提に検討し、まずは無名ノ頭に乗ります。
本間橋から稜線へのルートは、本間ノ頭への破線ルートがありますが、そのルートは以前登っているので、どうせなら地図にないルートの方が刺激的に決まっているじゃないですか。ねぇ?
無名ノ頭から蛭ヶ岳までは、素直に(って他に選択肢が無い)稜線上の登山道を進みます。この区間は縦走気分が味わえるに違いないので、すごーく楽しみです。
蛭ヶ岳からは、姫次-榛ノ木丸を経由するルートも考えましたが、時間的に厳しそうな気がしたので、直接ゴール方向(北東)に下る方が時間的に短縮できるだろうし、市原新道が魅力的だったので、市原新道を下ることにしました。(でも結果を見ると、少なくとも時間的には大差なかったようです。)
天気はドンヨリですが、午前中は晴れるという気象庁を信じて、朝6時過ぎスタート。
本間橋を渡ってすぐ、本間沢の西の支尾根に取り付きました。
初めは踏み跡も不明瞭で障害物も多く、どこを登ろうかという感じでしたが、そういう半分運任せのRFも、私にとっては、くじ引きみたいにアタリハズレが楽しめる、という得な性格なので何のそのです。
途中、柔らかい斜面の滑り止めにとチェーンスパイクを付けましたが、その際ズボンをめくると、うわーっ、ヒルが脛に喰らい付いていました。小石などの靴への侵入を防止するためのスパッツをズボンの中に付けてはいましたが、ズボンの内側からよじ登って侵入するんですね。噂には聞いていましたが、抜け目がないというか、厄介な奴ですね。気のせいか、身体のあちこちが痒いような・・・。とりあえず、ズボンの裾をスパッツの中に仕舞い、注意しながら進むことにしました。(と言っても、特段の対策なし)
がしかーし、2時間半を要して無名ノ頭に到着し、シャツを着替えると、今度はシャツにしがみついていました。(写真)最初の時は直に肌だったので観察する余裕もなく弾き飛ばしましたが、今度はゆっくり観察してみました。ナメクジに近いものを想像していましたが全然違い、数倍にも伸び縮みし、動きもかなり素早いのにビックリです。
気を取り直して、稜線を丹沢山方面に歩き出すと、濃い霧が立ち込めてきました。さっきまでは陽も射していたのに。山だからかなぁ。下界は予報通り晴れているのかなぁ。考えても仕方がないので進みましたが、次第に霧が霧雨に、霧雨が小雨になり、回復する気配がありません。
丹沢山に着いた時、山荘の中で雨具の支度ができたらなぁ、と思いましたが、実は私、営業する山小屋に入ったことがないので、お金を使わない登山者が入って良いものかどうか勝手がわからず、止む無く小雨の中、濡れたテーブルにザックを降ろしてカッパを出しました。その後の雨は、不動ノ峰の休憩小屋で休憩中に本降りになった以外は、時々小雨になる程度だったので、結局カッパはすぐにしまい、サンバイザーをできれば被りたくない帽子に代えただけで歩きました。
念願の蛭ヶ岳に到着しても、相変わらずの霧雨状態でしたが、先客が傘を差して食事中です。不動ノ峰の休憩小屋で食事にすれば良かったと後悔するも、カッパを着、濡れたテーブルの上に置いた簡易チェアーに座って、遅い昼食にしました。
いよいよ市原新道を下ります。山荘の裏の踏み跡を確認し進みました。
このルートは、案内こそありませんが、踏み跡は明瞭で、テープでもしっかり案内してくれる印象です。ただ2ヶ所ほど、別方向にテープがあって迷う場所があります。たぶん、どこかに続く分岐ではないかと思うのですが、それさえ判断できれば、迷わずに進めるでしょう。
地形的には、下りの急斜面で低木をくぐる場所が何ヵ所かあり、少々きつかったです。
雨は下るにつれ、弱くなっていきました。
降り切ると雷滝に出ました。私の位置は滝の横、沢の上部にある岩なのですが、見下ろすとお釜のそばに一人のハイカー(男)がおり、ちょうど、向こう側の斜面に身体を向け、おもむろに立ちションを始めました。もちろん写真など撮っていませんのでご安心を。まぁ、珍しい行為ではありませんが、山とは言え、どこに目があるかわからないですねぇ。私も注意しないと。
さて、後は沢沿いに進み、林道に出て、今日の山行は終了だなぁ、と思いきや、とんでもない。意外に長い、ロープに身体を預けなければならない沢沿いの道に、改めて慎重さが要求されました。ロープを信用せざるを得ない状況は、疑い深い私にはもっともリスキーに感じます。
ただ、私が一番危険だと思ったのは、ロープで通過する場所ではなく、一見何の変哲もない渡渉でした。
私にとっては本当に幸運だったのですが、渡渉を目の前にして一服していると、奇跡的とも思えるタイミングで一人の登山者が降りてきて、先に渡渉し滑って転倒してしまいました。幸いにも濡れただけで怪我には至らなかったようなので良かったのですが、私が先に行っていれば、間違いなく私が転倒していたでしょう。普通に石の上を歩いて渡れそうな、それほど安易に見える場所だったのです。
先行者さん、あなたのおかげで無事に通過することができました。ありがとうございます。
なんとか林道終点と思しき伝道に到着。今度こそ、約30分の林道歩きで本間橋のゴールに到着しました。
到着後に着替えていると、今度は靴紐にヒルが付いているのを発見。忘れられない蛭ヶ岳になりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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なかなか熟達者向けの厳しいコースですね
山あり谷あり渡渉あり・・・踏ん張りどころが多そうで、距離・標高差以上に疲れそうな道だと拝察しました
拙者も、同日、丹沢を北から南に縦走し、蛭⇔丹の間だけルートが重なってます。
拙者は姫次から12時35分に蛭山頂に到着し、コンビニ弁当を食べました。
その時、山荘を背に、檜洞丸方面を向いて
「濡れたテーブルの上に置いた簡易チェアーに座って」昼食を食べている先着者がいらっしゃいましたが、もしかして・・・。
折りたたんだ簡易チェアをサイドポケットに仕舞われ、確か、1時になる前に出発されました。
(拙者のレコ写真38枚目の右端の男性です。)
拙者も、ヒルには難儀したのです
二発も被弾してしまいましたから
蛭ヶ岳と見て、珍しいと思いましたが、
レコを拝見していつものkinoeさんの登山でした
丹沢のバリルートの記録はあまり見かけないので、
とても興味深かったです。
読む前からヒルがでてきそうな雰囲気だったけど、
やはりくっついてきたんですね
次回はぜひ塩を持って行って振りかけてあげてください
57枚目以降がなかなか怖いですね。
無事に終わって良かったです、お疲れ様でした!
yamabeeryuさん、こんばんは。
はい、あのルート、熟達者じゃないので大変でした。
写真に写っているのは、確かに私です。
もう少しのんびりしていれば、お話しできたかもしれないですね。
姫次を通りながら、富士山の絶景が見れなかったのは、本当に残念でした。
それにしても、あそこまで天気が崩れるとは思いませんでしたよねぇ。
ヒルについては、完全に油断していました。何の気配もなく侵入するんですね。
次からは、完全防備で臨みたいと思います。
コメントありがとうございました。
この先どこかで見かけたら、ぜひ声を掛けてください。
hiroumiさん、こんばんは。
どうぞ、私がメジャーな山に登ることをお許しください。
そうですね、塩くらいは持っていけば良かったと後悔しました。
青虫くらいにしか考えておらず、あんなに厄介な奴だとは思ってもいませんでした。
山にはいろんな種類の危険があるんだと、改めて思いました。
終盤の沢沿いルートでは、尾根ルートに比べて自分の判断力が甘いことに気付かされ、もっと、沢でのリスク検知能力を高めなければ、と思いました。
蛭ヶ岳と聞いてkinoeさんならと思う通りのルート選択されてましたね
予想よりも天気悪かったみたいですね、友人も同じ日に表側から塔ノ岳登ってましたがやはり天気悪かったようです。
それにしてもヒル、恐るべきですね
drunkyさん、こんばんは。
ルート、読まれてましたか・・・
いずれ「捻くれ者の山歩き」でも出版しようかな。
午前中は晴れの予報だったので行ったんですが、やはり山は違うんでしょう。下界は降らなかったようですし。
でも、2週間ぶりでしたし、行かなければ良かったとは思っていませんよ。
ヒルは、知らないうちに入っているので、ホント厄介です。事前に、塩水を降りかけておくと良いらしいです。
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