奥武蔵 越上沢
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- GPS
- 03:50
- 距離
- 2.7km
- 登り
- 283m
- 下り
- 278m
コースタイム
- 山行
- 3:02
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 3:51
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
沢はあまり登られていないようで、倒木がいっぱいありました。 下ったルートは道を間違っていますので、使わない方が良いと思います。 |
その他周辺情報 | 少し下ると黒山三滝です。 |
写真
感想
何かと呪われた山行でした。
会社の先輩に、良い沢歩きのルートがあると聞き、行くことにしました。
先輩は、「沢歩きで最後にちょっと難しい滝があり、帰りは登山道が並行しているので、楽々下れる。」と紹介してくれたので、装備としては登山靴を履き、沢用スパッツ&フェルト足袋を担ぎ、ズボンは濡れづらいように自作のニッカボッカを穿いていくことにしました。
出発点はバス停から遠かったので、どこにでも路駐できる原チャリスクーターで行くことにしました。
グーグル先生によると、吾野を抜けていくと自動車で50分程度でつくとのことでしたので、家を9時頃出て、10時には登り始められ、ついでに越上山に登って帰ってくるルートにしました。
当日朝にゆっくり行き支度をしていると、NHK総合で平野レミさんのお料理番組が始まりました。
平野レミさんが暴れるようにして料理を作っていく滅茶苦茶な構成の料理番組で、とても面白いのでそれを見始めてしまい、出発が30分遅れてしまいました。
出発してからもR299から福徳寺さんの方へ林道を上がり、道なりに走れば着くと思い込んでいました。
そのため、カーナビアプリは見ずにR299を走って行くと、吾野に着いてしまいました。
いきなり右折見落としです。
Uターンして戻り、林道に入り、徒歩のハイカーさんやクライマーさんを追い越して行くと、阿寺の岩場入り口に着きました。
路肩駐車スペースはすでに満車で、人気があることが分かりました。
そのままぶんぶん走って行くと見た事が有る風景の場所に出ました。
ルートとしては通ったことが無い道だけを行くはずでしたので、不思議に思っていると、北向地蔵様が現れてしまいました。
完全に道間違いです。
カーナビアプリを黒山三滝にセットして言われた通りに進んでいくと、鎌北湖畔を通り、毛呂駅前を通り、越生駅前も抜けて進んでいきました。
完全に超遠回りルートです。
黒山三滝への分かれ道を左に進み、出発点らしき場所に来たので、グーグル先生に現在地を聞こうとすると、電波が入りません。
ドコモなのに入りません、どんだけ僻地なのかを思い知りました。
行ったり来たりした挙句、やっと出発点を見つけました。
50分予定のところを倍近い時間かかって到着しました。
スタート時に、家でつくってきたヤマレコアプリのルート地図を見ようとすると、電波が来ていないので、地図を見ることが出来ません。
電波が無いと使えないヤマレコアプリのルート地図を諦め、同じくジオグラフィカも諦め、素のヤマレコ地図だけを見て上がることにしました。
沢歩きだと思っていたので、登山靴で歩きだすと、いきなり入渓点でした。
スタートして数十mで登山靴をフェルト足袋に履き替えて入渓しました。
楽しいのですが、言われてきたイメージとちょっと違います。
どんどん遡行してくと、小滝が現れました。
登れるのですが、登るためには頭から水を被らなければならない感じです。
しかも、落ち口に倒木がこちらに枝を向けて倒れていて、登り切ったところで枝をかき分けなければなりません。
着ているものは沢装備ではなかったので、巻くことにしました。
巻道を探したのですが見つからず、無理矢理岸に上がって巻いたのですが、藪がうるさくとても面倒でした。
進んで行くと樋状の滝が現れました。
近づいていくと、ベルトライン近くまで水に入ることになりました。
沢歩きと思っていたので、ちょっとショックでしたが、仕方がありません。
出だしにスタンスが無かったので、既に立てかかっていた流木を立てかけなおしてそれをステップにして登り始めましたが落ちました。
肩まで沈んでしまい全身ずぶ濡れです。
少し悲しい気持ちになりました。
さらに進んでいくと、結構な滝が現れました。
ルートはすぐに見つけられたのですが、途中でトラバースをしなければなりません。
そこで滑ると5mほどを落ちることになります。
そこまで上がった場合、降りることも難しい感じでしたし、どうしてもそこを抜けられるイメージが湧かなかったため、巻くことにしました。
巻道などなく、落ち葉を蹴飛ばしながら何とか登りました。
次に出てきた滝は、落ちると岩の上に落ちることになるため、確保してほしいような滝でしたが、何とか登るイメージが出来たため、登り切りました・
石碑がある場所を越えると、合流点になりました。
ここで終えても良かったのですが、上を見ると稜線が見えた気がしました。
ずぶぬれで寒かったですし、陽が当たるところでお昼ご飯にしたかったので、そのまま進んで行きました。
沢はもうほとんど水が流れていませんでした。
途中踏み跡上に有った草を右腕で払ったところ、刺されたような痛みが腕にきました。
カブレる葉か、毛虫でも居たのだと思います。
沢が終わったので長袖シャツの袖ををまくって歩いていたことが敗因です。
ビショビショのシャツの袖で患部を拭き、毒素がこれ以上広がらないようにしました。
稜線に飛び出すとそこは阿寺諏訪神社様でした。
時計を見ると、予定では越上山山頂を踏んでさらに出発点に戻っている様な時間です。
この時点でちょっと焦りはありました。
庫裏(?)の前のコンクリの上でお昼ご飯にすることにしました。
もう一つの目的である、一か月以上前に賞味期限の切れたカップご飯を食べるミッションの開始です。
上半身に着ていた長袖シャツとポロシャツを脱ぎ、木の枝にぶら下げて乾かすことにしました。
着替えのポロシャツを着て、シャツをぶら下げると、雫が垂れてきます。
寒いわけです。
カップご飯は辛いだけであまり美味しくなく、何とか食べ終えた感じになりました。
ボトルホルダーに入れていた水筒を見るとひびが入っていて中身が染み出ているのが分かりました。
途中小滝から落ちた際に岩にぶつけたのだと思います。
悲しいですがお役御免です。
その水筒の中身を飲み干してザックの中にしまい、予備の水筒をボトルホルダーに入れました。
フェルト足袋を登山靴に履き替え、濡れた服に着替え戻し、お参りしたのち、越上山登頂を諦めて下山を開始しました。
途中ヌタ場ようになった場所を通り、先ほどの草を今度は左手で払ったところ、人差し指の付け根に先ほどと同じような痛みがきました。
先ほどとは違い、見る間に腫れてきました。
少し急ぎ足で沢の流れまで下り、水で表面を洗うようにしましたが、痛さと腫れは引きません。
少し憂鬱な気持ちになり、足を速めることにしました。
分かれ道に来ましたが、左手は斜面をあまり降りないルートで、右手は沢に下っていくルートでした。
あまり下りすぎると沢中を下ることになると思い、左手のルートを選びました。
これが間違いでした。
あっという間に踏み跡が無くなり、植林帯の斜面を降りることになりました。
何とか降りられ、踏み跡が出てきましたが、正規のルートはもっと下にあるはずでした。
左手を山側にして水平に付けられている踏み跡を辿っていくと前方のルートが崩落しているのが見えました。
あそこやべえなぁ、と思った途端に左足が足払いをかけられたように宙に浮きました。
ヤベッ!と叫ぶと同時に、膝から上の全身がが左下脚に落ちていくのが分かりました。
左手の山側に受け身を取るように動きましたが、間に合いません。
一旦、左下脚の腰から上が乗り、遅れて上半身が山側斜面に倒れ込み、受け身を取った左手の勢いが強すぎてはじかれるようにしながら、ザックに振られるようにして上半身が頭を下にして谷側斜面をずり落ちて行きましたが、幸い1mほどで滑落は止まりました。
起こったことは解っていたので、踏み跡を見ると表面がまっ平でつるつるでしかも苔で濡れている岩が見えました。
前方を注視しないでいたら絶対に乗らない岩です。
アドレナリンを落ち着かせるために、ゆっくり踏み跡ににじり上がり、ザックを上半身から外してザックから煙草を出して吸い始めました。
左脚は少し動かしたのですが、激痛は来なかったので折れていることはないと思い、ちょっと安心しました。
靴下の上から触ってみても違和感はありません。
1本吸い終えて立ってみると左足をついて立つことが出来ました。
骨折はなさそうで、本当に安心しましたが、踏ん張ることはできません。
ザックからステッキを外し、それを突きながらヒョコヒョコ歩き出しましたが、何とか歩けそうです。
安心して歩き始めましたが、スピードは通常の十分の一程度しか出せません。
崩落している場所を何とか通り抜け、下っていくと正規のルートに辿り着きました。
ちょっとしっかりした道なので、スピードは出せるようになりましたが、それでも通常の五分の一程度です。
カエルや石碑を見たりして何とか下って行くと舗装車道が見えてきました。
なんだかほっとして、沢で足を冷やしてから、原チャリに戻りました。
スクーターだったのが幸いでした。
上半身を着替えてスクーターに乗り、正しいルートで家に帰りました。
正しいルートだと1時間ほどで家に着くことが出来ました。
(行きは途中左折しなければならないところを見落としてしまっていました。)
家に着いて、装備を解いていくとボトルホルダーに入れておいた水筒が無くなっていることに気づきました。
この日2本目の水筒ロスです。
おまけにザックの天蓋を止めるバックルも押す部分が折れてしまっていました。
入院加療が必要です。
更に何か寂しいと思ったら、左手の結婚指輪が消滅していることに気づきました。
これで通算2個目の結婚指輪紛失です。
2回とも沢で手袋をしないで登っての紛失です。
ちょっとショックですが、失くしたのは普段用のものでしたので、新しいものをまた中国通販で頼まないといけません。
ちょっと面倒なのが嫌です。
翌日は出勤でしたので、湿布を貼ってレキのステッキを突いて出勤し、翌々日の土曜日にかかりつけ整形外科に行きレントゲンを撮ると、左脚腓骨のふくらはぎ部分にひびが入っていることが分かりました。
そのほかに左下脚や足首の筋や腱にダメージがあり、足首をマジックテープの大きいもので巻かれ固定をされてしまいました。
ふくらはぎは湿布&包帯です。
とりあえずギプスと松葉杖は勘弁してもらいましたが、骨がずれたら手術になると言われました。
家に帰り足首にまかれたマジックテープと同じものを以前同じ整形外科に貰った事が有るので、それを2本繋げて包帯を外してふくらはぎ部分に巻き、足首はサポーターで半固定することにしました。
(包帯を巻くのは面倒なので。)
更に近くのドラッグストアセイムスさんでふくらはぎ用のサポーターを買い、湿布をしてからそれを巻き、さらにマジックテープで固定をすることにしました。
杖を突いてもヒョコヒョコしか歩けないので、数週間は歩きはお休みすることになりました。
良い時期なのに残念です。
*この日の損害
・道路間違いの為、原チャリ大回り
・500cc水筒2本紛失
・結婚指輪紛失
・ザックバックル壊れ
・左脚腓骨ひび
・左足足首捻挫
結局のところ、出発点までのの道間違えによる出発時間の遅延が後々まで響き、焦ったために下山道間違えを戻ることをせずに突っ込んだために起きた災難でした。
やはり道を間違えたら戻らないといけないと思いました。
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