8歳児とゆくお手軽360°絶景とシモバシラの升形山【甲府名山】
- GPS
- 02:56
- 距離
- 1.7km
- 登り
- 188m
- 下り
- 182m
コースタイム
天候 | 快晴そして気温はたぶん零下 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※林道観音峠大野山線は12/10から4/26まで冬季閉鎖 |
コース状況/ 危険箇所等 |
落ち葉に埋もれているが問題なし シモバシラがサクサクで心地よい 日の当たる斜面はシモバシラがとけてドロドロ |
その他周辺情報 | たまご村(黒富士農場直営) 奥湯村温泉紅椿の湯 |
写真
感想
前の週に毛無山を登って夫婦の脚が崩壊したこと、前の日息子が学校のイベントだったこと。加えてこのところの高速道路の混雑ぶり。今回は軽めの山にしよう。
山百も軽いところは残り少なくなってきた。妻はいちど登った山でもいいと言うが、やはり自分としては未踏の山がいい。息子はたぶんなんでもいい。
予報によればこの日は快晴。そうだ、360度の絶景が見られるという枡形山はどうだろう? 曲岳、黒富士、鬼頬山、太刀岡山と登ってきたけどここだけ登り残している。
裏手の駐車場からなら高低差200mそこそこだし、もうすぐ林道が冬季閉鎖になる。甲府名山コレクションにもなるし、ここにしよう!
甲府昭和ICでおりて、コンビニで必要品を調達して黒富士方面へ。何度も来ているので慣れっこである。
しかしコンビニで息子は大好きな「ボノロン」の冊子を見つけてしまい車の中で読み始めてしまった。酔うからやめときな、って言っても聞かず、
息子激酔い。いったん羅漢寺山ふもとの駐車場で休むことにする。親のアドバイスはどう聞いておけ息子よ……。
太刀岡山、黒富士の入り口を通り抜けて奥へ。この春に曲岳を登りに来た時は閉まっていた林道がちゃんと開いている。しかしいちど酔いのスイッチが入った息子はカーブ続きの道がかなりつらそう。なんとかなだめて、枡形山の駐車場へ。
今日は、言ってみれば「ゆる登山」。距離も標高差もかなり控えめである。いつも息子を急かすけれど、今日ばかりはどれだけ遊んでもいい。車から走り出た息子、すかさず遊び始める。
見るからにひとけのない山。ごくゆるい傾斜の道は落ち葉に埋もれているものの、歩きやすい。歩くごとにシモバシラがザクザクいうので息子が楽しく土をひっくりかえしている。
道が峠に向かって方向を変えるところに小川が流れていて、ひとまたぎで渡る。そのあたりは土が水気を多く含むようで、見たことのないような巨大なシモバシラがたくさんできていた。何段階にもわたって成長したシモバシラ、長さが20〜30センチぐらいある。これは山に来ないと見られない宝物だ。
日は多少当たるものの、シモバシラはきれいに凍ったまま。おそらく気温は氷点下だろう。それでも大好きなシモバシラといいだけ遊んでいいと言われた息子はどっかりと座ってじっくり戯れている。北海道出身の僕にとっては心地よい寒さくらいだが、妻にはきびしそうだ。
峠に向かって坂をジグザグに登りきると、八丁峠に到着。ここを反対側にくだると黒富士農場に出る。ここから日の当たる稜線を歩き、八丁平へ。何ひとつ厳しい道のない、超ゆる登山。息子はこの稜線でも王様のようにデカいシモバシラを見つけて遊んでいる。われわれ大人は持ってきたあったかい紅茶を飲もう。
いたずらおさるだよ、といって息子が投げるシモバシラに当たらないように気をつけながら八丁平へ。ここからはお隣りの黒富士がよく見える。
カヤト原のような八丁平からすぐのところに、枡形山の山頂がとんがって見えている。小ピークのようだけれど、標高は1600mオーバー。
ここの登りだけ、かなり急な坂になっている。これが続いたら大変な山だろうけれど、ごく短い間なのですぐに登れてしまう。なにより前の週に毛無山に登っている我々にとってはなんでもない。妻は寒いので先に登っていってしまった。息子と僕はのんびり登って、ウスタビガのまゆを見つけた。
枡形山の頂上は岩のかたまりになっているようだ。先に頂上についた妻がここ怖いなんか怖いと言っているのを気にせずに、岩の左横にある甲府名山の標柱で記念写真。そこから回り込むようにして岩の上に乗った。枡形山、登頂!
……ってけっこう怖いねここ! 金峰山の方向はストーンと切れ落ちていて、それ以外の方向もかなりの高さがある。ひと組限定で休憩ができる小さなスペース、といった感じの頂上、でも荷物に足をひっかけたら一巻の終わりだ。ちょっと緊張する。
しかし、この絶景は本当に見事。ほぼ360°、ぐるっと見渡すことができる。五丈岩がぴょんと飛び出た金峰山、甲府盆地のむこうに富士山、八ヶ岳。ここまで全てが見える山頂に、わずか800m、高低差200mで来れるのだから、あまり好きな言い方ではないがコスパの良さがものすごい。今日はこれを見に来たのだ。
山頂でお湯を沸かし、切ってきた野菜をどっさり入れてサッポロ一番みそラーメンを作る。先週の毛無山に引き続き、富士山絶景ラーメンをいただく。これはもう、本当に絶品。食後にコーヒーもいただいて、絶景ランチを思う存分楽しんだ。
駐車場からここまで、すれ違ったハイカーさんは2組だけ。山頂から、少し離れたところを通っていくハイカーさんの声は聞こえたけれどその方々は登ってこなかった。ここは人のいない、お手軽超絶景の山なのだ。
さあ、降りよう。そして黒富士農場の店「たまご村」に寄って温泉に行こう。
登るときはさほど気にならなかった急斜面、降りるときはちょっとやっかいだ。シモバシラが陽射しをうけてとけ、湯煎したチョコレートのようなところができている。これがよくスベる。妻がピーキャー言いながら降りているいっぽう、息子はあっという間に八丁平まで降りてしまった。
そういえば、この八丁平に登ってきたときには見えなかった富士山が、山頂を出るころにはきれいに見えていた。こいつは相当ラッキー。八丁平から富士山にバイバイしてくだっていく。
八丁峠から、北向きの斜面を降りる。こちら側はシモバシラがまったくとけないのでザクザクのままだ。しかし気を抜いて歩いているとシモバシラを踏み抜いてバランスを崩す。息子はまたしてもシモバシラに飛びついている。
ほどなくして、駐車場到着……の前に息子はヤマブドウのつるをブランコにして遊び始めた。そういう遊びができる子になってくれて本当にうれしい。しかし寒さに弱い妻が倒れそうだ。ほどほどにしてもらって、みんなで車に乗りこもう。
こうして、本日のゆる登山は無事終了。車で下界へ……と思ったら、観音峠のところで山肌を流れる水がカチンカチンに凍っていた。車をとめて、つらら採取活動。
これが終わって、「たまご村」→温泉(紅椿の湯)→いちやまマートでお買い物といういつものルート。甲府昭和ICから帰ったこの日、恒例の小仏渋滞もさほどひどくなく、息子の愛する「ダーウィンが来た」に間に合うことができた。今日はいろいろラッキーだった。
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